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プロローグ
2005年7月、夏休み入る直前に2年間付き合った彼女がテロに合って殺された。
殺された人の数は約800人相当。
当時の彼女はまだ17歳でイケイケな高校生活を満喫していたごくごく普通の女の子だった。
同じクラスでよく一緒に学校に行ったり、帰りにどこか寄ったりするなど、当たり前な日常を二人で送っていた。
どれもこれも懐かしい思い出だ。
この事件を世間では最初『日本ではじめて爆破テロ事件』というなんの捻りも無いそのままの名前で呼ばれていた。
(一部の新聞社が勝手に名前をかなりはしょって『一号テロ』と表記し、それがいつの間にか広がって行った。)
彼女が死んだその日、僕はただただ泣き崩れているだけだった。
葬式も行われたが死んだ事を認めたく無かったため参加はしなかった。
出かける用事やテスト勉強をする約束があったのに全部おじゃんだ。
学校は辞めないでなんとか続ける事は出来たが物に当たり散らしたりするなど、イライラする毎日を送っていた。
そして、ある日を境に僕は人生の総取っ替えをすることになった。
ーーー学校の帰り道での事だった。