ミラーワールド 4話
ハール
『砂漠です。ああ、そういえば昔。ムア・ダルアが完全な調和は調和ゆえに対立すらも内包する。なんて言っていたな。プラネンはトルヴェザと関わりがあるのか?』
プラネン
『砂漠じゃないか』
リケ
『砂漠だねー』
プラネン
『どうすんのさ』
リケ
『知らなーい』
困る、何せ砂漠と近くに巨大な木造の船が放置されているだけ。どうしろと?
ガサッ ガサッ
誰かいるな?このあたりに住んでいるとすればあいつしかいないだろ。
プラネン
『オーイ。デューンこっち来い』
デューン
『ひぁ!プラネン。リイユウいないよね?』
プラネン
『いないから大丈夫だ』
リケ
『誰ーそいつ』
リケは初めて会ったんか、そりゃ警戒するな。全身ローブで隠しているんだから。
プラネン
『デューンはテールだ』
リケ
『へーテールかー』
リケを見てビビるデューン、以前リイユウに捕まってから更に臆病になったな?そういえば、テールは竜人と呼ばれると機嫌が悪くなる。理由?知らん。
リケ
『テールの装甲ってさー現在見つかっている物質の中で最も固いんだよねー?』
デューン
『僕知らないよ、この人怖い』
プラネン
『仕方ないよ、リケは凶悪魔導士だから』
リケ
『風魔法風魔法火魔法』
バコーン
ザキッ
ドカーン
一割ぐらいは冗談だったのに。ヘルウインドで吹っ飛ばされ、ウインドブレードでミンチになり、ファイアで爆破、最悪だ。
リケ
『プラネンの言う事信じちゃだめだよー』
デューン
『・・・僕プラネン助け行ってくる』
いや、大丈夫だから。それに、デューンお前足元おぼつかないぞ?ああ転んだ。相当怖かったんだな。しかしリケお前には復讐だ!
プラネン
『覚悟しろリケ!闇魔法』
風属性の羽族の守りによって、ブラックハードは逸れた。ああ、そうだった。
リケ
『あははー、プラネン?』
30分後
プラネン
『ひでえ』
デューン
『怖いよ怖いよ』
デューン少し泣いてないか?これ以上リケに関わるなとか言っとくか?
リケ
『結局どうするかー?』
バキューン
うわっいきなり銃撃だと!こんな事するやつは決まってる。
ギランダ
『ハッハッハー。ギランダ参上!』
プラネン
『うぜえ!』
ゴツン
イライラして殴ってしまったのはしかたない。こいつは、レイ・ギランダ。魔法がろくに使えない魔族だ。ん?気絶してるな。
プラネン
『大丈夫か?ギランダ』
ギランダ
『ハッ、俺を倒すとはなかなかだな。しかし、これならどうだ。』
ギランダは高くジャンプ、空中を舞いながら銃撃乱射。なにあの身体能力。人間技じゃないだろ。
リケ
『ねーデューン。翼広げてー』
デューン
『わかったリケ、僕やる』
デューンが翼を広げると、ほぼ全ての銃撃が翼で弾かれた。なるほど、リケ頭いいな。
ギランダ
『ハアハア、まいったか!』
明らかにまいっているのはギランダだ。黒族は不老不死だから暑さはあまり関係ない、リケは羽族で羽族の守りによって暑さは緩和される。デューンはそもそも温度を感じることが出来ない。
プラネン
『いい加減止めたらどうだ?ここは砂漠だぞ、暑さで体力が限界なんじゃないの?』
リケ
『人が住むには過酷過ぎだねー』
デューン
『僕ここ雨降らない住みやすいよ?』
ギランダ
『今日は引いてやる!リイユウの所に行かないとだからな!』
ギランダは鏡を取り出し、鏡の中に入って行った。もしかして、あの鏡で帰れるのか!?
リケ
『残念ー、世界ユアタウの鏡だよー』
プラネン
『なんで?まあいいや、砂漠よりましだろ』
リケ
『じゃー行くかー。コールドなら鏡持ってるかもしれないしねー』
デューン
『僕残る、バイバイ。』
ハール
『あの二人、いつになったら帰れるのか?』