ミラーワールド 1話
ハール
『はじめまして、私はクラウ・ハールという者です。かつて、イークルズによる黒族戦争によって差別の時代は終わり、そして激動の時代が始まった。戦争は英雄バグドル・ヤイバが終わらせつかの間の平和。しかし、今は激動の時代という事を忘れてはいけないよ。ここはミラーワールドの世界の一つ、世界リプダクだ。リイユウが造りだしたこの世界には変わった黒族がいる。様子を見て見ようか。』
リイユウ
『プラネン来てください、頼みがあります』
プラネン
『何だよリイユウ?呼びだしなんて』
リイユウの呼びだす時なんて厄介事があるに違いない、しかも本人はこちらが困るのを楽しんでいる。あいつほど捻くれた奴なんて見たことがない。
リイユウ
『悪口を考える暇があれば助手として仕事しようか?』
笑顔怖い。
だが仕方ない、記憶喪失の所を拾われて現在リイユウの研究所で助手をしているからな。研究の内容は知らないな、何をしてるんだろう?
リイユウ
『さて、世界ダルミトへ行ってジダイガから呪文の本持ってきてもらおうか』
プラネン
『何でだよ?リイユウは呪文なんて必要無いだろ?あの無理矢理な方法があるんだから』
呪文は使うために何か詠唱が必要でタイムロスが酷い、呪文書には詠唱の言葉が書いてあるが、リイユウは詠唱自体を書き換える事が出来るから本なんて必要ない。
リイユウ
『大丈夫、サポートを連れて来たからな』
話聞いた?そしてサポート?やな予感。
リケ
『やー、プラネン久々だねー』
プラネン
『何でこいつ?仲間どころか敵増やすの?』
こいつはポイズン・リケだ、黒族の対極の種族である羽族だ、羽族は背中に翼が生えていて光の力を纏っている。黒族は羽族に触れると光によって身体を崩壊させてしまう。まあ、灰になってもそのうち再生するから命に別状は無いけど
リケ
『ええ?敵ー。あーなるほどー、以前人体解剖の実験体にしたの怒ってるー?』
プラネン
『当たり前だ、お前常識あんの?死ぬほど痛かったぞ、死なないけど』
そう、死なない。黒族であるため物理的では何をしても死なない。もちろん、痛みはあるけど
リケ
『大丈夫だよー、黒族死なない。ほらー常識あるー。次は風穴開けたげるねー』
もう、何処にとは聞くまい。大体予想がつく。
こいつは他人を脅す様な会話をする事が多い、全く何なんだよ
リイユウ
『仲直りは済んだようですね?ダルミトへの鏡を持って来ましたよ』
リイユウはダルミトへ続く鏡を持ってくるが、帰りは?そして老いぼれて仲直りに見えたのかよ。
リイユウ
『帰りに必要なリプダクへの鏡は向こうで探しなさい。そして、プラネン?乱暴な口調ですね?』
ああ、やばいかも。
それと、鏡を通って移動するため移動に使った鏡はその世界に置きっぱなしになる、だからそこら辺に鏡が落ちている事が時折ある。
リケ
『じゃー行こうねー』
待ってよ、向こうで鏡探すなんて無理じゃね?引っ張るなよ、え?本当に行くの?帰りは?オーイ
ハール
『鏡の中に消えて行ってしまった二人、無事に帰って来られるのか?』