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【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。  作者: いな@
第一章 始まり以前

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第25話 バレた

「ぬっ? これは……ドライ、何か私にもやったのであるか?」


 やっぱり体の変化に気づいたみたい。


 俺はどちらかと言えば徐々に体調が戻った。耐性スキルが上がったことと、食べる量が少なかったからだけど、ツヴァイ兄さんは違う。一気に毒の影響がなくなったんだもんな。


「はい。ツヴァイ兄さん()微毒ですけど状態異常だったので、あわせて浄化してみました」


「微、でございますか?」


「そうです。ミラさん。ツヴァイ兄さんとアイン兄さんは毒を盛られていたことになりますね」


「そんな……どうして」


 あ、ミラさんも毒味とかしてるかも? 鑑定……当たりじゃん! ってか毒無効とかミラさんなにそれ!


 ん? 称号? ちゅきちゅきだいちゅきツヴァ――


「ドライ様……乙女の秘密は覗いてはいけません。今見たことは墓場までお持ちくださいませ」


「ひいっ! ご、ごめんなさい! く、口が裂けても口外致しませんです!」


 一瞬前までツヴァイ兄さんとアイン兄さんの後ろにいたはずのミラさんが、俺の背後から耳に息が当たる距離で囁いた。


 両肩に置かれた手がさらに俺の恐怖心を刺激してくる。


 身の危険を感じた俺は反射的に目を閉じ、すぐさま謝罪の言葉を口にしていた。


 ……うん。ミラさんには逆らわないでおこう。


 どこか……ツヴァイ兄さんに対する雰囲気が、俺に対するリズとも似てるから、願はくは……。


 肩の感触がなくなり、目を開けると、ミラさんは元の位置に元の姿勢で立っていた。




 もう一度心から誓おう。



 ミラさんには逆らわない。



 そしてツヴァイ兄さんが何事もなかったように話を続ける。


 話を聞きながらも、なんとか勇気を振り絞り、ミラさんに浄化をかけておいた。毒無効だから大丈夫だと思うけど一応だ。


 絶対気づくだろうから、少しでも印象を良くしようとか少し……かなり期待してかけておいた。


『くんくん……ドライ、なぜあなたからミラさんの匂いがするのですか? それもこの匂いは直近です。わたくしに内緒でミラさんと触れあうなんて! いいえ、ドライはそんなことをなさいませんわ! 悪いのは女狐! 少しばかり美人なだけのドロボウ猫でしたのね! わたくしのドライを汚すとは楽に死――』


『待って待って! リズ、誤解だから! ちょっとミラさんも毒味してたら毒状態かもって鑑定したらバレて怒られただけだから! ほ、ほら、剣は抜いちゃ駄目だよ、それに可愛い顔がね、目の光が消えちゃって深淵みたいだから戻そうね!』


 そう言ってほっぺたにキスをしておいた。


『はふん♡ もう、ドライったらみんなの前で大胆なんだから。そうでしたのね、わたくしは最初からわかってましたのよ? お返しに――』


 今度は目に光が戻ったリズからキスをしてきた。口に。


「コホン…………仲良きことは良いことであるな。……ふむ。しかし毒であるか……だがこの体調の良さは疑いようも無いのである」


 あれ? そう言えばツヴァイ兄さんもリズもミラさんの動きに何も言わなかったってことは見えてなかった?


 ハッとなってミラさんを見ると、体の変化に気づいたのか、俺に向けて小さく頭を下げると笑ってくれた。


 ちょっと怖かったけど……。


 そこでやっと今日の本命だったアイン兄さんが、『ふひゅー』無しで喋り始めた。


「なん、ですか、この……爽快感は……ツヴァイ、僕はどうなっていたのですか? それにドライの口から出た浄化とはまさか?」


 アイン兄さんは自分のこと僕なんだ……いや、似合わなすぎでしょ。ぽよんぽよんでハゲ散らかしてるし。


 ……でもパーツは悪くないように見えるんだよな。もしかしたら毒とか食生活のせいで肥満になって薄毛にもなっただけとか?


 そういえば前に三回目の朝御飯だとか、昼食前の昼食とか訳のわからないことを言ってたよね?


 そうか、毒耐性がレベルアップするにつれて、毒の量を増やさなきゃ駄目だったとか? それも味を変えずに……俺のはカチカチの石みたいなパンと水だけだったけどな。


 俺もその内カチカチパンが一個から二個になってたかも知れないってことか……。まあそれじゃあ肥りはしないだろうけどね。


 待てよ? この事がわかったんだから、今後はミラさん監修で食生活も改善され、痩せていけばもしかすると、万が一、億が一があるかもしれない。


「ふむ。兄上の洗脳が解けておるようだが……ドライ? これから何か対策をするものと思っていたのだが」


 俺もそう思ってたよ。イスのお陰で簡単な解決方法がわかったのは本当に良かった。


「え? 僕が洗脳されていた? どう言うことですか? いや、それもだけどドライの言った浄化は聖魔法ですよね……?」


「あ……」


『しまった! 自分でバラしちゃったよ!』


『ど、どういたしましょうドライ、あ、わたくしがやったことに――』


『それじゃあどちらにしても聖魔法がバレることと一緒だし、今だと教会が押し寄せてきちゃうんでしょ! それなら――』


『ん? 黙ってて~って言えばいいじゃない。洗脳が解けたんだから、言うこと聞いてくれるんじゃない?』


『『あ!』』

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