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【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。  作者: いな@
第一章 始まり以前

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第21話 兄さんとの遭遇

「ゴブリンさんですわ! 次! 次はわたくしにやらせてくださいませ!」


「いいよ! 頑張れリズ!」


「行きますわよー! たぁ!」


 石造りの迷路のようなダンジョンの曲がり角から現れたゴブリンは、こん棒を振り上げたままドタドタと走ってくる。


 ……とても遅い。保育園児と競争すれば、いい勝負するか負けるかだろう。


 そう言えば身長も同じくらいだよね……保育園児にこん棒を持たせれば……うん。脳内では保育園児の圧勝だった。


 そんな事を考えながら出会うゴブリンを残さず倒し、一階層を地図を書き留めていく。


 ぐるぐる回り、すでに二人で五匹倒し、五匹目は俺も一人で倒させてもらったので、六匹目はリズの番だ。


 リズは待ちきれなかったのか、自分からもゴブリンへ走りより、振り下ろされるこん棒を剣で弾き、返す剣で首に横なぎの一撃。


 それが致命傷になったようでゴブリンはこん棒を手放し、その場で黒い煙となって消えた。


 残されたのは、魔石だけだ。


「あ、こん棒は残しませんでしたわ。残念」


「残すゴブリンとそうでないゴブリンがいるみたいだね」


「でも一人でも余裕を持って倒せましたわ。次は二匹いても大丈夫じゃなくて?」


「そうだな。一階層は一匹か二匹のどちらかだって言ってたし、二匹は避けていたけど大丈夫そうだよな」


 本当は一番最初のゴブリンを倒したときから思っていたけど、ゴブリンは弱い。俺たちが強いのかもしれないけど……。


「じゃあ次からは見かけたら倒していこう」


「やりますわよ! レベルはまだ上がっておりませんが、この感じで頑張れば一つか二つ上がるかも知れませんわよ」


「うん。今がレベル12だから15になったら二階層に挑戦だね」


「うふふふ。レベル15は数年魔物を倒し続けて上がれるレベルですのに、ドライのスキルは神のスキルですわね」


 神のスキル……褒められるのは嬉しいくて、頬がゆるむけど、スキルじゃなくて俺自身を褒めてもらえるように頑張ろう。







「うん。これで一階層の左半分は地図完成だ」


「思ったより広かったですわね。次の右半分は確かモンスターハウスと言うものがあると言っておりましたよね?」


「うん。今日の最終目標はそのモンスターハウスと思ってるけど、どうかな?」


「賛成ですわ。時間もそろそろ夕方になりますから行ってしまいましょう」


 まだまだ元気なリズはシュピッと剣を通路の先に向ける。もうすぐレベルも上がるんじゃないかなってくらいゴブリンを倒してるんだけどな。


 元気に笑顔を見せてくれるリズをエスコートするように左半分側へ続く通路に入った。


「今ここだから、次の角を曲がってしばらくまっすぐだな」


「最初に入ったところが間違えてなければ。ですわよね」


 ……その通りだけど、教えてもらってあるモンスターハウスへの道順通りT字路も十字路ちゃんとあったし、合っているはず……合っててお願い。


 今さらだけどダンジョンって本当に不思議だよな。光も射し込まない通路の先、ランプも松明も無いのに夕方くらいの明るさがある。


 遠くが霞んでる程度だからまったく問題ない。


 これじゃ生活魔法のライトを使わなきゃ駄目だと思い、浮かせたまま動かす練習もしたのに無駄だったな。


 まあそのお陰で光属性魔法を覚え、ライトボールって攻撃魔法を覚えたからよしとしよう。


「……ゴブリンさんいませんわ」


「そうだね、でもほら、前に四人組がいるから倒しちゃったんだよ」


 モンスターハウスがあるはずの角の手前で向かい合い何か話をしている四人組がいる。


「残念ですわ。もしかするとあの方たち、モンスターハウスに入るのでしょうか」


「そうかもしれないな。そうだったら今日は残念だけど終わり――嘘っ!」


「ひっ! く、首が!」


 四人組の手前にいた、男性二人の首がいきなり飛んだ。


 首は左右の壁に当たったあと、落ちて転がり、首の無くなった胴体が力が抜けたように崩れ落ちた。


 そしてその向こうには見たことのある体型の人物と、メイドさんが立っていた。


「ツヴァイ兄さん!? リズ! 逃げるぞ!」


「ひいっ、あ、こ、腰が」


 手を握り走り出そうとしたが腰砕けになったリズは走れそうにない。


「俺におぶされ!」


 その場でしゃがみこみ、背中に乗せたところで、声がかけられた。


「ドライ! 待つのである! こ奴等は私を狙った暗殺者だ!」


 暗殺者? え? ツヴァイ兄さんを狙った?


 そ~っとからだごと振り返ると、ツヴァイ兄さんがこちらに向かって手を上げにこやかに歩いてくる。


 その後方ではメイドさんが倒れた倒れた者の服を物色して、何やら見つけたようで、それを持ちこちらに小走りでやってきた。


「えっと、ツヴァイ兄さん?」


「うむ。そうであるぞ。だが先日までの私ではないがな」


 どう言うことだ?


「ふむ。おあつらえ向きである。ドライよ、今しばし時間は大丈夫であるか?」


「うん。まあ、この後モンスターハウスに行く予定だったから……あの、本当にツヴァイ兄さん? 先日までと違うってどういうこと?」


 見た目はまるっきりツヴァイ兄さんなんだけど、だらしなかった顔付きがキリっとして見えるし……。


「簡単に言うとだな、私は先日まで洗脳されていたようなのだ」


「「は?」」


 とんでもないことを聞かされた。

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