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【完結】すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ  作者: 一終一(にのまえしゅういち)
第4章 世界攻略編

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第119話 邪神樹攻略戦3・ベルゼブブ戦

 イエティとフェンリルを倒して雪山を越えた先、ついに邪神樹(じゃしんじゅ)トリフェスが姿を現した。


 邪悪な魂を煮詰めたら出来そうな色の湖の中心に(そび)えるそれは、一言で言うなら漆黒の枯れ木。中二病的に言うなら冥府(めいふ)より現れし悪魔の腕。


 一番嫌悪(けんお)感を覚えるのは、ハエ型巨獣“ベルゼブブ”の存在だ。枝や幹にビッシリとくっ付いており、凝視すればするほど発狂(はっきょう)しそうだ。


「始めるか」


 まずは、頭に花を咲かせた木鎧兵の部隊を湖の南側に展開した。ハエは嗅覚、味覚に該当(がいとう)する器官が優れていると聞いたことがある。なので強烈な臭いを発するこれでおびき寄せる。


 敵は予想通り、耳を(ふさ)ぎたくなるような羽音を立てながら一直線に向かってきた。


 数多いな。でもあっちは有限、こっちは無限だし勝てるだろ。


 楽観的なことを考えながら行動を開始する。まずは雷攻撃だ。


「撃て!」


 数が多いので適当に撃っても命中した。敵は当たった側から湖へ墜落(ついらく)していく。耐久力はあまりないようだ。


 鎧コウモリも突撃させる。五、六体ぶつけるだけで一匹落とせる。当てるだけなので操作の負担が小さくて助かるな。


 そんな感じで迎撃(げいげき)していると、数頭のハエが陸と湖の(さかい)に差し掛かり、鎧兵を掴んで飛び上がった。


「バーカ」


 空中で爆発。それは火鎧兵だった。木鎧兵を少し小さめに、火鎧兵を大きめに作っておくことで、臭いに釣られて来たハエが美味いエサと勘違いして、(つか)みやすい大きめの火鎧兵を持っていったのだ。


 後は上空に行ったら爆破するだけ。それで周囲のハエも巻き()えにできるというわけだ。所詮(しょせん)は虫ケラ。ちんけな脳みそで俺に勝てると思うなよ。


 この調子で、ある程度数を減らしたら邪神樹に火鎧兵を持って帰らせて爆破する手筈(てはず)だ。早くも勝利の道筋が見えた、かに思えたが。


 突然、(ほとり)にいた鎧兵が吹き飛んだ。


「なんだ!?」


 周囲を探る。すると、上空のハエの群れの中に金色と銀色の二匹のハエがいた。二匹とも背中に大砲見たいな筒状のものを搭載(とうさい)している。あれで遠距離攻撃してきたようだ。


 戦闘機かよ。なんでこんな絶妙に嫌な巨獣多いんだよ、クソ。


「仕方ねぇ」


 想定外はいつもの事だ。俺は鎧兵を分けて攻撃を分散させることにした。


 素早くキーボードを操作。南東と南西の氷鎧兵を湖へ向けて進軍させる。氷兵は足元を薄く凍らせながら動けるので湖を渡れるのだ。


 スケートのように水上を適当に滑らせていると、ハエの群れが割れて攻撃先があちこちに別れる。金と銀も離れてくれた。


「よし、そろそろか」


 俺は(ひそ)かに邪神樹を観察していた。幹にくっついているハエは南側に集中している。


「別働隊出陣!」


 合図と共に北側の湖畔(こはん)に鎧兵が出現。敵が南側に気を取られている(すき)に北から邪神樹に登る作戦だ。


 木鎧兵と氷鎧兵を組み合わせて根を凍らせた頑丈な氷橋を作る。馬車五、六台通れるほどの道が即刻(そっこく)できていく。そこを火鎧兵に渡らせた。


 後は水面から顔を(のぞ)かせている邪神樹の根に飛び移り、駆け上がって木ごとハエを爆破してやる。


 そんな青写真を描きながら部隊を進ませる。そして邪神樹の根に足を掛けた瞬間。


 水面が大きく揺れたかと思うと、邪神樹の根がヘビのように動き始めた。


「おいおいおい」


 激しくうねる根に周辺の鎧兵が破壊されて湖へ落下していく。


 動くなんてありかよ。大人しく伐採(ばっさい)されてくれよ。


 俺は顔に汗をじっとりと(にじ)ませた。

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