秘密のデート
君に会いに行く。
1時間に2本だけの小さな列車に乗って。
初デートで連れて行ってもらった、丘の上にあるこじんまりとした動物園も
君の好きなパンが置いてあるあの可愛らしいお店も
いつも待ち合わせる河川敷も
もうすっかり見慣れた車窓だ。
私の大好きな風景。
宝物のような場所。
誰にも内緒の秘密のデート。
君と過ごした夢のような日々。
でもそれも今日で最後だ。
人生はなるようにしかならない。
思うようになんてならない。
どうしようも無いことばかりだ。
だからこそ、君に出会えて良かった。
ありがとう。
そして、さようなら。
最愛の君へ。