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聞き届けてオクレ…いるなら…神様。

作者: すみ いちろ

神社の境内


何も無い


からんころん


手を鳴らす


誰もいない


空っぽの境内


何も無い


からんころん


小銭を入れた


御縁がありますようにって 


5円玉


からんころん


投げ入れた



幸せになりますようにって


ありきたりな願いごと


叶うはずない願いより


当たり障りない願いごと


いつか届く願いごと


いつか信じて(こと)()せる


(おと)の葉にのる(こと)の葉


何も言わない風


とおりすがりの親子


行き交う車


子犬の散歩に飼い主


曇り空と僕


開店前のラーメン屋の匂い


あわただしくヒールで駆ける女性


急勾配(きゅうこうばい)の坂道


その向こう側の景色


見ないまま


稲荷(いなり)様にお祈り


小さな(ほこら)


お金に困りませんようにって


1円玉


投げ入れた



申し訳なく頭を下げる



本当の本当は


お金よりも何よりも


幸せを手放せず


本物の詩人になりたいなどと


神様の前でも


(つい)ぞ言えなかった


誰もいないのに






















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― 新着の感想 ―
[一言] 願いはきっと叶いまする。 そうして、一歩踏み出されたのでありまするから。 なんか、みなはらのなかのきょんがそう言えといった気がしましたので書いてみました(^ω^) 自分の感じていることは…
[良い点] おはようございます。 自分が本当になりたいもの、手に入れたいもの。 それはなかなか口に出せるものではないと思います。 すみいちろ様がいつか、最高の幸せを手にして詩人として大成する事を祈…
[一言] 何かになりたい ここにいる自分ではない何か それが何かはまだわからないけれど 何故かクリスマス前の慌ただしい街の絵が浮かびました。切り取られ訥々と語られる日常。ラップですね。いい詩です。
感想一覧
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