表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
402/2023

第402話 夏だ、補習だ、クソッタレ1(1)

 1億と2000年ぶりのギャグ回である。


 終業式を先週の金曜日に終え、夏休みに突入した東京郊外にある都立風洛西高校。今日は終業式から2日経った7月22日の月曜日。本来ならば、勉強に熱心な生徒は夏の講習を受けるため、部活動を行なっている生徒たち部活動をするため、それ以外の生徒は滅多な事がなければ学校には来ない。

 だが、それらの理由以外で学校に来る生徒もいる。――そう、例えば補習とかである。

「――やあ、諸君久しぶりだ。また君たちとこうして会えて俺は嬉しいよ」

 2年生のとある教室、時刻は午前8時50分。教壇に立つメガネを掛けた生徒が、バラバラに座っている5人の男子生徒たちを見渡しながら、そう言葉を述べた。

「だが、だがだ! なぜ君たちや俺はここにいるのか!? 今は夏休みだ! しかし俺たちは部活をするでも講習を受けるでもなく学校に来ている! なぜだ!?」

 メガネを掛けた生徒――男子生徒Bが、バサリと両手を広げ、座っている5人の男子生徒たちにそう問いかけた。その口調には、夏の暑さのような熱がこもっていた。

「・・・・・・・・B、それは俺たちが禁忌を犯したからだ。今になって、いや、本当はあの中間試験の時に廊下に立たされた時から思っていた・・・・・・俺たちは勇者じゃなかったんだ。俺たちは・・・・・どうしよもない愚者だったのさ」

 Bのその問いかけに、前から2列目の席に座っていた男子生徒Aが、フッと悲しげな表情でそう答えてみせた。Aのその答えに残りの男子生徒たちも悲しげな表情で頷いていた。

「A ・・・・・・」

 Aの悲しみから悟ったような声音を聞いたBは、一瞬他の生徒たち同様少し悲しげな表情を浮かべた。

「つーか誰がBだこら!? 俺はそこらのモブか!? 俺にもちゃんと『あまつさいが』って名前があんだよ! 親から祝福を受けて俺は生まれてきたんだよ!」

 だが、Bはなぜか唐突にキレた。

「いや知らねえよ!? そもそも俺お前の名前知らなかったし! つーか天才って名前マジかよ!? 失礼だけど親御さん正気か!?」

 なんか急にキレたB、もとい天才にAも先ほどまでの悲しい表情はどこへやら、ふっつうーに「は!?」といった顔でツッコミを入れた。

「そうさ! 名字が天で才が名前だ! 正直小学校高学年くらいから、俺の親マジかよって俺も思ってたわ! 強気過ぎだろってな! しかも結局俺はアホだ! メガネ掛けてるからって頭賢いわけじゃねえぞ! ちなみにお察しの通り、俺のあだ名はずっと『天才(笑)』だ! こんちくしょうが!!」 

 ドンッと教卓を叩いた天才(笑)。なんか溜まっていたのだろうか。登場2回目にして色々とぶっちゃけた天才(笑)。とりあえず天才(笑)って書くの面倒だから、やっぱBでいいや。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ