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始まりの前の眠そうな神の御言葉


「俺、寝てただけなんだけどなあ」


 そうつぶやいたのは、この世界の神である。


 光が一切差し込まない部屋には暗闇だけが漂っている。


 300年の眠りから覚め、起きてみたら、何も見えないのである。

 

 そう、ほんとに何も。


 感じるのは乾いた空気と冷たい床の石。


「ま、いいか」


 そうつぶやくと、神はまた床に就いた。


「確か、健人があっちの世界から、もうすぐ来るはずだし、来たら見つけてくれるんだっけ?」


 誰もいない石室に神の御言葉が響く。

 

 だが、反響してきた自分の声を聴く前に、すでに神は眠りについてしまっていた。


 次の瞬間、神が眠る石室の上に作られた神殿に、光とともに人間たちが降り立ったのは偶然ではなかろう。



2019年1月24日に加筆しました。

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