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日本の映画やアニメに登場する現実世界にも存在する武器の描写って適当過ぎない?

年齢層にもよるが、その昔、中国系のキャラというと大体「アチョー」と叫びながらヌンチャクを使うイメージがあった。

ドラえもんですらスピンオフにそんなことをしているキャラがいて、声が林原めぐみだったりしたわけだ。


しかしルーツを探ってみるとわかるが、その元ネタの本人自体はヌンチャクが日本の武器であることをきちんと熟知し、理解した上で使っている。


何しろ、一番最初にヌンチャクを使ったのは「道場破りにて日本武術の道場に殴りこみに行った際に郷に入っては郷に従えで使ったもの」だからだ。

つまり最初にヌンチャクで戦った相手は日本人であり、そればかりかこの時の戦い方は後の彼によるアレンジが殆ど仕込まれていない極めて純粋なヌンチャクの戦闘方法に近いものだったりする。


以降、彼の代名詞ともなったヌンチャクだが、元ネタであるブルース・リー本人はきちんとリスペクトしている。


燃えよドラゴンでは1度中国人(ザコ戦闘員)がヌンチャクを適当に使って攻撃を仕掛けて彼に奪われるという演出がされているが、これは逆に「中国人には扱えない武器」という意味が込められており、この演出意図を知らない日本人が非常に多いのは悲しい。


死亡遊戯におけるフィリピン人の設定のパスカルは裏設定として「沖縄に修行に行った際に会得した」という設定があり、リーの映画では唯一「リーと互角にヌンチャクで戦える男」だったりする。

ついでいうと、この沖縄で修行したという影響のため、劇中ではトンファーも使ってくれるがトンファーよりも明らかにヌンチャクの方を使いこなしていた。(実は映像撮影の前の段階では鎖鎌を使う予定もあったという)


ちなみにこの役を演じたダン・イノサントはリーが認めたジークンドーの後継者で、現在でも米国にて道場を開いて活動しており、70歳を過ぎた現在もすさまじい技のキレを見せる。


一応言うと、上記のパスカル(ダン・イノサント)とリー以外はとりあえず使ってみようとしても全く使えないという演出で統一されているので是非見て欲しいものだ。


そのイメージをごちゃ混ぜにして中国人が使わない日本製の武器を装備し、中国人が叫ばない「アタタタ」といった言葉を叫びながら戦う中国の礼服を着たカンフーの達人というのはステレオタイプの典型例だ。


さて、古い映画はさておき、日本のエンターテイメント作品関係にて思うことは、「とにかく武器の描写とその設定が適当」


正直言って、「Im ninja!」といって拳銃で戦う忍者服のステレオタイプな東洋人暗殺者を笑いものに出来ないレベル。


例えば中国映画などを見てもらうと、テロリストが使うのは東側の武器、一方でそれを追う側においては西洋人の場合は西側の武器で、中国人が使う場合は同じく東側の武器ときちんと使い分けている。


韓国や台湾などの映画ですらそうだ。

テロリストがM16を使うなんてことはしない。

唯一その辺が適当なのはインドとかフィリピンぐらいなものだが、こういった作品はシリアスなガチ作品ではなくコメディ作品なので、別にそこまで気にならない。


一方、日本のシリアスな映画において、設定がアジア系テロリストなのに入手難易度が高すぎる西側の高級な軍用の銃器を平然と使うテロリストには違和感しか感じない。


ちなみに警察庁の資料が正しければ、日本で出回っている武器の大半は東側のもの。

もし狩猟用の猟銃などを手に入れたとしても大半が「上下二連の中折れ式」のもの(散弾やその他)かボルトアクションライフルなどにしかならない。


にも関わらず映画において登場するテロリストさんは平然と「ドイツあたりの特殊部隊しか使わないようなモノ」を仕入れて使ってくる。


どうやって仕入れてんねんと言いたくなるぐらいの潤沢な武装である。

その癖格好は中東系やアジア系のテロリストと同じような姿で戦うから意味不明である。


多少でも射撃をやった事がある人ならわかると思うけど、メーカーが違うだけでセーフティなどの重要な部分の操作方法はかなり変わってくるので正直日本に来ていきなり使おうとしても使えないんだが、彼らは中東でも入手が極めて困難な武器を使っている設定なのだろうか。


ちょっと考えて欲しい。

例えば「警察や自衛隊の犯行に見せかける」ということで西側の銃を使うというならまだわかる。


しかし、実際には自衛隊の銃を手に入れるというのは西側の銃器を入手するよりも困難であり、正直言って非現実的すぎる。


警察はというと確かに最近の装備品は米国メーカーや欧州メーカーのものだが、これらも日本独自の仕様のため、同じ銃を仕入れても刻まれたライフリングなどからすぐにわかってしまう。


まぁ「見せかける」というような描写も見たことがないのでどうでもいいのだが、もうちょっと描写にがんばろうよと思うのである。


カンフーハッスルのような割とコメディタッチの映画でも所持する銃器類は時代背景と世界観に即したものを活用するのに、どうしてこれが出来ないのか。


ここで言いたいのは「銃器の扱い方」ではなく、「銃器の種類」の話で、モデルガンなら西側だろうが東側だろうが大量にあるんだし、せめて敵味方の銃器ぐらいきちんとしたものを使おうよという話だ。


また、創作物を作るなろうにおいても同様の描写は散見されるが、それならいっそ架空の銃器の方がいいと思う。


筆者は別にミリタリーオタクではないが、そういうのがキャラクターのイメージを作り上げるものだと思っているので、少なくともキャラの立場と扱う武器については多少凝って欲しいなと思う。


筆者からするとカウボーイの姿をしながら短機関銃を扱うのと同じに見えるのだ。とても気になるのだ。


例えばあえてそういう武器を持つキャラを出して。

「そんな弾丸もロクに手に入らないようなモンよく使うよな」といった台詞を出して、最終的に弾が手に入らずそのせいで死んだとか結構リアリティあって面白いじゃない。


それに近い設定のキャラならMGSなど、割と銃器について詳しいタイプの演出家によって出てくることがあるが、こういうキャラは逆にキャラのイメージを深めるから好きなのだが、何の説明も無くギャップがありすぎる武器を用いていると気になって仕方ない。


最期に今回話したいのは「強装弾」についての誤解。

とあるアニメ映画でこの強装弾について妙な描写をしたものだから、なんちゃってミリタリー物では「サブマシンガンで強装弾を使うのはご法度」というイメージが根付いているが、


「サブマシンガンは強装弾が基本」です。

あのアニメは「鋼のボディを持つ対サイボーグのため、対物ライフル並の威力を保たせた特殊対サイボーグ用特殊弾頭を(対サイボーグ用)強装弾」と呼称していただけで、押井監督は別段妙な勘違いをしているわけではありません。


ただの説明不足で映画パンフレットなどにちゃんとコメントが書いてあります。

(後に一言少なかったと弁解した)


一応補足すると、短機関銃のフルオート機構は弾丸の余剰エネルギーを使う仕組み上、MP5のようなローラー式のようなタイプでもなければ一般的な拳銃弾はジャムを引き起こすので厳禁である。

その一方で1970年代~80年代頃までの一般的な拳銃は構造的な問題などにより「強装弾は非推奨または非対応または禁止」が基本。


が、近年の技術発展によって最近のブランド物の拳銃は大半が「+P弾」と呼ばれる、サブマシンガンなどで使われるようなタイプの火薬量を増加させた弾丸が普通に撃てる仕様となっている。

(さらにその上の強装弾も射撃可能なモデルもある)


これについては割と重要な裏話があって、かつて米国でM9としてサイドアームが選定される際、このM9は「強装弾は想定していない仕様だった」という現実世界におけるあまり知られてない事実がある。


特殊部隊がP226の方を採用した背景には「P226は+P弾などの強装弾による運用も想定した仕様」だったからだ。

当時の特殊部隊では「なるべくコストは下げたいが、それなりに優秀な銃は欲しい」という実情があった。

おまけに短機関銃はメイン武器として普通に使うこともある武器。


となると、短機関銃と拳銃で弾丸は統一しておきたい。(無用な混乱やヒューマンエラーを防ぐ意図もある)

そうすればいざというときに共用できるので融通も利く。


通常の部隊においては短機関銃を扱わないのでさほど問題とならないことが大問題となったのだった。


だから無理やり強装弾を使って「M9は欠陥品」というレッテルを貼り付けようとまでした。

理由は「P226で統一すればコストが下がる」という思惑をもった派閥がいたから。

近年の情報公開などによって判明してきたサイドアーム選定の裏話である。


実際はP226の方が優秀すぎたというか、コスト相応の拳銃だっただけである。


ちなみに後にM9は何度も改良を受けたため、今日において発売される民生モデルベレッタM92Fは「強装弾対応」モデルもちゃんと存在する。


現在の米軍のサイドアームは全てコレ。


ゲームなどにおいてM9の攻撃力が低く描写された原因は恐らくこの問題がきちんと伝わらず、米国では当時から噂として流れていた「M9は危なくて減装薬弾しか使えない」というのをゲーム製作者が真に受けたものと思われるが、実際は「無理やり強装弾を使ったことで引き起こされた問題で、通常使用においてはよほどの事が無い限り問題なかった」というのが事実である。


しかしこれについては「ヒューマンエラーの影響でジャムったら死ぬ」という生死に関わる問題が一部の部隊に実際にあったわけだから、一概に否定できない話だ。


「強装弾」で統一が間違いなく理想だったとは言える。


あともう1つ付け加えると、最新鋭の進化した5.56mmNATO弾の威力もまたかなり上がっている。


ただし、マティス国防長官はコスト削減のために7.62mmとM1Aなどの使用を推奨しているので目立たないけどね。


最近のFPSやTPSゲームで米国陸軍の一部や海兵隊の装備が50年前の代物だったりするのはコスト削減とマティス国防長官の7.62mm信仰によるもの。(彼は湾岸戦争にて、砂漠地帯で砂を貫通して相手を倒せる7.62mmに何度も命を救われた過去があり、5.56mmを未だに信用していない)

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