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6:レベルアップ

 いよいよ自分の番がやってきた、相手はイノシシだ。さっき力堂さんが倒したものよりも小さいが、それでも大きい。警察犬や盲導犬くらいの大きさだ。しかもしっかり牙がある。でも地球のイノシシとは色が違う。体毛が緑色だ、薬草が好物だというし草原の緑に適合したのだろうか。少しづつそんなイノシシに近づいていくと目が合った。


 力堂さんをマネて両手を広げ、ホウ!ホウ!と声をあげてみる。するとブルブルと身体を震わせた後にこっちに向かってきた!


 あらかじめ良野さんに痛覚軽減魔法をかけてもらったので暗示が効いたのか、それとも力堂さんの後だったからか、不思議と恐怖心がなく、とにかく機械のようにタイミングを見計らって力堂さんの動きをマネることだけに集中する。例え一撃で倒せなくても力堂さんや良野さんがいるという安心感があるので、決して力まず自然に動くことを意識する。


 イノシシが目前に迫る!来たッ!このタイミングだ!サッ!シュッ!ドンッ!三つの音がほとんど同時に奏でられた。手応えアリだ!不思議と自分でもそう確信した。


「ホウ!」

「あら!」

「いや、これはなかなか・・・」


 イノシシは自分の目の前で消滅した。

黒い煙というか霧のようなものが一瞬たちこめた後に消滅したのだ。そして何か落とした、小さな牙のかけらが落ちてた。


「よくやった、全く初めてとは思えない動きだった」

「そうね力みもない美しい動作だったわよ」

「見事でしたよ冴内君」

「ありがとうございます・・・ところでこんなものが・・・」

「どれどれ?おっこれはイノシシの牙ですね、これは良いクスリになりますよ、鎮痛剤になるんです」

「薬草と掛け合わせると良いポーションにもなるわね」

「そうなんですか?ではどうぞ」

「いやいや、これは冴内君の初めての戦利品ですから冴内君のものですよ、後で換金所で換金するか物々交換すると良いです」

「ありがとうございます、そうします」と言ったところ、左手が光りだし念じてもいないのにステータスが表示された。


「あっ冴内君、レベルアップしましたね!」

「ホウ!」

「あら!」


 確認したところ下記のように表示されていた


-------------------

冴内さえない よう

20歳男性

★スキル:チョップLv2⇒Lv5

★称号:白帯チョップ⇒茶帯チョップ

-------------------


「ハッハッハッ!白帯から茶帯になったか!」

「ウフフなんで日本っぽい表現なのかしらねぇ」

「チョップのレベルもいきなり5になりましたよ」

「ありがとうございます皆さんのおかげでレベルアップ出来ました」

「せっかくだからもう何匹か倒してみようか」

「はい!お願いします!」


 その後3匹のイノシシを倒した。特に最後のはオートバイ並みの大きさのイノシシで、力堂さんもあの大きさのはなかなかいないと言っていたが、やはり力堂さんと良野さんがいてくれる安心感から、全く動じることなく同じ動きで倒すことが出来た。最後のはとても大きかったのでレベルアップするかと期待したが、レベルアップはしなかった。


 その代わり肉のかたまりのようなものが落ちてた。大きさといい形といい大き目の枕のようだ。鈴森さんが鑑定すると「これはいいイノシシ肉です!霜降りですよ!」と興奮し、力堂さんも「それはいい!是非とも食いたいな!」と言ったので皆で食べましょうと言ったところ3人とも大喜びしてくれた。


 かくして自分の最初の狩りは終了したのであった。

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