17:同期生同士の自己紹介
一通り食事を堪能した後は自然と歓談に移り、しばし各々の師弟同士で会話していたところで神代がスピーチを始めた。
「それではせっかくですから本日の研修生の方々に簡単に自己紹介をしていただきたいと思いますが、研修生の皆さんはよろしいですか?」
皆一様にうなずいたので「ではありきたりで申し訳ありませんがアイウエオ順に紹介してもらおうと思います、それでは最初は梶山君、お願いします」
「ウス、自分、梶山 祥平言います。岐阜から来ました。スキルは鍛冶師で鍛冶職人を目指してます。小さい頃から刀剣が好きでいつかは自分もゲート素材で刀を作りたいと思っています」
パチパチパチ・・・
「有難う御座います、是非名刀を作って力堂さんに使ってもらいましょう!」
「ウス!頑張ります!」
「それでは次は木下さん、お願いします」
「はい木下 彩です、岡山から来ました。スキルは植物採取です。良野さんに教わってゲート内の薬草とかの採取を学んでました。昔から花とか植物が好きだったのでそういうギフトを授かったんだと思います。夢はいつかエリクサーを発見することです」
パチパチパチ・・・
「エリクサーですか!一説には蘇生薬になると言われている世界最高クラスの植物ですね!これは是非とも拝見したいものです」
「はい、頑張ります」
「さぁ次は・・・冴内君、お願いします!」
「はい、冴内 洋です。埼玉から来ました。自分のスキルはチョップです。力堂さんとあともう一人矢吹さんっていう先輩シーカーさんのようになりたいです。美味しい肉を持って帰って皆の笑顔を見れるよう頑張ります」
パチパチパチ・・・
「いいですねぇ美味しい肉!それだけで今日のように皆笑顔になりますもんね!是非とも美味しい肉を持ってかえってきてくださいね!」
「はい!」
「それでは次に早乙女さん、お願いします」
「早乙女 幸です!よろしくお願いします!あっ、青森から来ました!小さい頃から力自慢でお相撲さんになりたかったんですけど、ギフトをもらったので特技を活かしたいと思います!あっ、スキルは運搬能力って書いてました、自分に向いてると思います!師匠に鍛えてもらって昨日軽自動車を担げるようになりました!」
オーッ!パチパチパチ・・・
「軽自動車ですか、これはまたすごいですね!」
「なに、あたしゃ2トンまでいけるさね!」
「さすがです!師匠!」
「ゲートでは荷物を運んでくれる人は大変貴重な人材ですので是非ともよろしくお願いしますね!」
「それでは最後に宮君、お願いします」
「ハイッス!自分は宮 大介ッス!昔から大工になりたくて、自分の家を建てるのが夢ッした。ノコとゲンノウもってるときが一番好きッス。だからスキルに大工って出たときはやった!と思ったッス。今は親方についてゲート内の建具とか作ってるッス!」
パチパチパチ・・・
「ゲート内で大工職の人はそれはもう大変重要な存在で、皆さんも見たと思いますが木製のロッジや野外食堂とかのテーブルやイス、他にも柵や橋など、とにかくゲートでの生活に欠かすことのできない建築物は全て大工職の皆さんの手によって作り出されています。ですのでどうか、宮君にはゲート内の施設維持のため活躍して欲しいと願っています!」
「了解ッス!」
当初は師弟同士でしか会話していなかった場であったが、自己紹介を機に研修生同士でも談話し始めるようになり、互いに親睦を深めることが出来た。
今回の同期生は冴内以外全員が非戦闘スキルであった。