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1:プロローグ

 彼の名前は 冴内さえない よう あと数分後に20歳になる独身男子である。


 いたって平凡な家庭に生まれ育ち、特に先祖や親戚等にも傑出した人物はいない。


 彼自身の成長過程においても際立ったイベントは一切なく、学業スポーツ芸術、あらゆる面で優れた才能はなく彼自身の内面においても野心や野望などはなかった。


 この世界、かつて大きな世界大戦が終結した後、世界各地のパワースポット的な場所に突如、ゲートと呼ばれるものが出現した。


 代表的な場所としてはエジプトのピラミッド、イギリスのストーンヘンジ、ナスカの地上絵、マチュピチュ遺跡などだ。


 日本では富士山麓と奈良の2か所にあるが、他国と比較して小さな島国に2か所もあるのは異例である。


 ゲートの中には「ギフト」と呼ばれる能力を授かった人間しか入れなかった。


 そしてそのギフトを授かった人達は、ゲートシーカー(門の中の世界の探索人)と呼ばれた。


 ギフトは20歳の誕生日を迎えるその日の午前0時に発動し、その際全身が暖かい光に包まれ「ファーン」という音が聞こえるのでそれと分かる。


 ギフトは人類全員に授けられるものではなく、日本国内においては年間で5百人程度しか授けられない。


 そして彼、冴内さえない ようは今まさにギフトを授けられようとしているのであった。


「まぁ、なれるわけないけど一応ね、一応なんかドキドキしちゃうわねぇ」とは母さんの発言である。


「そもそも親類縁者、祖先に誰一人もいなかったわけだし、年間わずか5百人程度だっていうんだから、まぁなれるわけはないと思うけど・・・それでも正直緊張するな」とは父さんの発言である。


 まぁ確かにそうだろう、自分自身これまでの人生まさに我が家の名前の通り冴えない人生を歩んできたのでギフトを授かるとは思っていないけれど、それでもついついなんか少し期待してしまうのだ。


 そしてその時間、これから彼の人生を大きく変えることになる、その刻はやってきた・・・

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