2/2
二章
二章
藻
一世の死後、しばらくの間は、水槽に水を入れ、エアレーションをただしていた。
金魚は入れていない。生き物自体いない。主のいない水槽で、プラスチック製の水草が泡にあおられ、揺れている。
これはこれでインテリアとしてまあまあ観れるし、第一死なないのがいい。
こうして、季節は春から夏になった。
水槽には、新たな主が現れた。
藻。
仕事に日常に追われて、いつの間にか水槽をまじまじ観ることがなくなっていた。しかも気が付いたのは、付き合ってた彼女。
なんか変な匂いがする。
あ!と気が付いた。水槽だ。
見ると、ガラス面にびっしりと緑色の藻。
天面の蓋にも、藻。
中はエアレーションでおきた水流でたなびく藻…。
直射日光が当たらないからと油断があった。
やはり、水槽には主が必要なのだ。
藻
飼育?日数 一ヵ月程かな?
死因 水槽の掃除。
だが、死滅したとは限らない…