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2話 初戦

読者の皆様、作者の大森林聡史です。

この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。

よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。

宜しくお願い致します。

 聖王女アスカ(2話)


 ここプリンティアは、花の国で、色とりどりの美しい花が咲き誇る美しい国である。

 しかし、魔王の侵攻で各地にモンスターが現れ、美しい花園を踏みにじりられていた。


(酷い……!)


 アスカは、目付きが鋭くなった。


「お母様は、ルドルフ様にお会いしなさいって行ったけど、どこにいるのかしら?」

「噂では西の山を越えたプリンティア大陸の外れに住んでいると聞いたことがある。行くかい?」

「もちろん、他にあてはないし」

「西の山は険しいぞ、危険なモンスターも多い、それでも行くかね?」

「はい! 覚悟は出来てるわ!」

「分かった。気丈な姫さんだ」


 ライデンは、微笑した。


(ま、そうでないと困るがな)


 3人は、西の山に向かって歩き出した。

 すると、早速モンスターに出くわした。

 巨大な人食い草、人面樹、玉ねぎ型のモンスターが3匹だった。


「さて、どうする? 姫様?」

「玉ねぎは私に任せて! 人食い草はエリスが、人面樹はライデンさんお願い!」

「はい!」

「分かった」


 アスカの号令で3人が一気に飛び出し、それぞれの相手と対面した。


「炎の精霊よ、集いて敵を焼き尽くせ! ファイアーボール!」


 アスカは、素早く詠唱を済ませ、右手から3発の火の玉を打ち出した。

 3体の玉ねぎ型のモンスターに火の玉が直撃し、一気に焼き付くした。


「それっ!!」


 エリスは、弓矢で胴体を射抜き、怯んだ隙に鋼の剣で十字に切り裂いた。


「おっと、お前の相手は俺だ」


 人面樹は、アスカに向かおうとしたが、ライデンが立ちふさがり、人面樹がライデンに襲いかかった。

 ライデンから突風が巻き起こり、次の瞬間、人面樹が真っ二つに割れた。


「終わったわね……」


 アスカは、胸を撫で下ろした。


(この人……物凄く強い……私なんかより全然……)


 エリスは、ライデンの強さに驚いていた。


「ほう、プリンティア最強と言われるだけの事はある。王女様も強力な魔法の使い手のようだな」

「あ、あなたこそ……あなたほど強い人を見たことがありません」

「頼もしい人が来てくれて良かったわ、これからもよろしくお願いします、どうか未熟な私達を助けて下さい」

「フッ……素直な王女様だ。了解した」


 その後、モンスターと戦いながら西の山に向かい、夕方に麓についた。

 麓には旅人の宿屋があり、アスカ達は、ここで休むことにした。


「俺は別の部屋に行く。あんた達と同じ部屋泊まるわけにはいかんだろう、何かあったら呼んでくれ」


 ライデンは、部屋に向かって歩き始めた、すると宿屋の主人が追いかけてきて


「若い娘がおるんじゃが、安くしとくよ、ヒヒヒ」


 ライデンは、ピクッと反応し、アスカ達の顔を見て、ため息をつき、首を横に振って部屋に向かった。

 アスカ達は、ライデンにそんな葛藤があったとは気づくはずもない。


「さ、お風呂が沸いてるよ、どうぞ」

「アスカ様、先に入られてはいかがですか?」

「ありがとう、そうさせてもらうわ」 

「気持ちいい~♪」


 その頃、エリスはライデンを訪ねていた。


「どうした?」

「ライデン様、あなたにお願いがあるのです」

「なんだ?」

「ライデン様、あなたは、本当にお強い。この先の旅で何があるか分かりません。だから、私を鍛えて欲しいのです」

「報酬は?」

「えっ? あ……それは……」

「俺は傭兵だ。金にならんことはしない」

「そうですか……」

「だが……今回は、様づけと敬語を止めるのが報酬だ」

「えっ?」


 エリスは、目をまん丸くした。

 ライデンは、笑いながら続けた。


「堅苦しいのは嫌いなんだよ俺は。それにお前さんの言う通り、この旅は魔王を倒すための旅だ。何があるか分からん。強い者は多い方がいい」

「それじゃ……」

「ああ、俺の戦い方を教えよう。ただし、俺の戦い方は、正規の騎士とは全く違う。お前にとっては邪道かもしれん、それでも良いのか?」

「はい! アスカ様を守るためならなんだってします!」

「そうか、ならば教えよう。それに王女様に何かあったら女王が悲しむし、最悪の場合、世界が終わるかもしれん」

「はい……」

「お前を戦士として見込んで、稽古をつける。女だからと言って手を抜いたりはしない。覚悟しておけよ」

「はい! ありがとうございます! ライデン様」

「そこはライデンでいい。それにありがとうだ」

「えっ? あ、ありがとう……ライデン……」

「今日は、もう夜だ。早く寝て疲れを残さないように、王女様に伝えてくれ」

「はい! 分かったわ」

最後まで読んでいただきありがとうございました。

長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。

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