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ギルドのガンスリンガー、三人

で、その孫のクライドという少年の方は、どうやらゲティスバーグの炎龍殿に興味が有るらしい。

年齢は十代後半と言ったところか。


フッ、ジムと握手で力比べをしている様だ、ジムに強く握り返され脂汗を流しておる。

「これ、クライド、それくらいにせんか!これは、孫が失礼しましたな。炎龍殿」

炎龍殿と呼ばれ、ジムが複雑な顔をする。


「でもよぉ、爺ちゃん、ホンモノのゲティスバーグの炎龍だぜ♪」

「はぁ~、スマンのぉ、炎龍殿」

ゴツンと孫の頭に拳骨を落とす。


そう言えば、ワシの孫娘は聞き訳が良かったせいか、あの様なスキンシップは(つい)ぞ無かったな。


「ハハハ、構わ無えさ。オレもガキの頃は、良く兄さんに絡んだモノさ」

「で、エドにこっぴどく、お仕置きされてたよな♪」

「おいおい、そいつは襲撃の共犯者のお前も同じだろ♪」

「ハハハ」


そして、もう一人の男が歩み寄ってくる。

若いな。

年のころは、ジムとさして変わらんほどか。


不自然なまでの笑顔。

明らかに作り笑顔だな、目が笑って()らん

それに、こ奴……。

「何の積りだ?」

明かな殺意をワシに向けておる。

「アハハ、気付かれましたか。これは失敬。オーガをサーベルでなます切りにされたと、伺いましたのでね。どれほどの腕かと思いまして。ま、強い相手を見定めるのは、ガンスリンガーの(さが)と言うモノ、どうぞご容赦を。ホバート・ガストンと申します」

そう、恭しく手を差し出し、握手を交わす。

だが、その間も、こ奴は殺気を抑えることは無い。


随分と癖のある男の様だ。

それとも、この世界に生きるガンスリンガーという人種は、元来こう云うモノか?

ジムの時も、仕留めれる筈のトロール・ベアをワザと殺さず、ワシを試してきおったからな……。

「ドウマだ。ワシを試すのは構わんが、どうせ試すならそこの炎龍殿の方が面白かろう」


「いえいえ、ゲティスバーグの炎龍殿は試すまでも無く。ですが……ミスター・ドウマ。こうやって握手を交わして、あなたがどれほどの物か……これ程怖気(おぞけ)が立ったのは、生まれて初めてですよ」


「まあ、ともかく仲良くやってくれ。自警団の若い連中も紹介したい所なんだが、皆町の後かたずけに借り出されていてな、ま、おいおい二人に紹介するとしよう」


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