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大、中、小

その後、魔法陣に改良を加え、弾倉の錬成に使用する魔力結晶のサイズを三パターン試してみた。

一つは、試射で使用したサイズ物。

この弾倉は大物狩り用だな。

一応、他の物と区別が付く様に、弾倉には大と刻印してある。

恐らく、以前(たお)した六本脚の熊程度ならこの弾丸で、あの分厚い胸板に風穴を開けれるだろう。


次は、使用する魔力結晶の大きさを試射の物より、約三分の一程に抑えた物だ。

見た目は変わらんが、弾倉には中と刻印してある。

これは、通常の魔物用だな。

最初に戦ったオルトロス程度なら、この弾丸で十分だろう。

逆に、オルトロス程度の魔物に大の刻印の弾倉を使うと、大半の肉を吹き飛ばしてしまって、食う所が無く成ってしまうからな。


最後に小の刻印の弾倉。

これはさらに、使用する魔力結晶のサイズを少なくし、威力を抑えたものだ。

恐らく威力は、前世で使っていた十四年式の実包、八ミリ南部弾と変わらんか、少し大きい程度だろう。

これなら、人里で使っても早々トラブルには成るまい。

まあ、この地に銃が存在しないと成れば別だろうが、その場合は敢えて銃など使う必要も無いだろう。


何故、これ程銃の威力を押さえたいのかと言えば、それには訳が有る。

三週間ほど前、キャンプ地にしている環状列石の南へ約二日ほど行った先に、森の出口と街道を見つけたのだ。

人通りは全く無く、半日待ってみたが誰も通る気配が無かった。

だが、その道には薄っすらとだが(わだち)が見て取れた。

つまり、馬車か自動車かは分からんが、車輪を使った乗り物がその街道を通っていると言う証拠だ。

近くに人が住む町が有るのだろう。


街道を見つけた時は、未だ魔力の加減に苦労しておったからな。

行き当たりばったりで人里へ向かう様な事はせず戻ってきたが、そろそろ頃合いだろう。


「ケットシーの姿を人前に晒して問題無いのか、いささか不安では有るがな。人が居るのならば接触を図りたい」


さて、その前にこの銃の実戦テストも兼ねて、狩にでも行くか。


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