街ベリアル
ついに、街へ到着しました!
どうぞご覧ください!
「後少しだから急ぎましょ!、もう少し暗くなると、街の門が閉まっちゃうから。門の前で野宿なんてあなたも嫌でしょ?」
私達は今、森を出て町まで続く道を走っていた。
「えっ!?、もっとペース上げるんですか!?、私は大丈夫ですけど、カムさんは1時間くらい前から見えなくなりましたよ!?」
「カムは、大丈夫よ、だって毎回同じ感じだもの、まったくヘタレよね、何で魔法専門の私が、剣士専門のカムより、持久力があるのよ」
うわぁー、カムさん可哀想、毎回置いてかれてるんだ。このまま行くと、カムさん過労死しないかな?
それにしても、ミラさん凄いな、私はまだ余裕があるけど、普通の人なら追いつけないんじゃないかな?
そして、それから更に1時間が過ぎ、街に着いた。
「カエデちゃん、これから街に、入るけど、身分証とか、冒険者カードとか持ってる?」
「いえ、持ってません」
「じゃあ、小銅貨5枚必要になるわね。流石に、銅貨5枚は、持ってるでしょ?」
「…すいません、持ってません…」
「…あんたよく生きてこれたわね…、ま、今回は、私が払うから、ここに並んで」
「はい、ありがとうございます!」
「良いのよ、だってあなたがいなかったら、今日帰って来れなかったし、魔法だって3属性使えるようにならなかったんだもの、これくらい良いのよ」
「でも、ありがとうございます!」
「良いって言ってるでしょ?、兎に角並びましよ?」
私達は、街に入るための列に並び私達の番が来るのを待った。
私達の番が来る頃には、辺りは暗くなって来ていた。
「おう、ミラ、今日は、ゴブリンの村を壊すから帰って来れないんじゃないのか?」
「いや、私もそのつもりだったのだけど、この子が先に壊してくれてたから、確認だけで済んだのよ」
「その嬢ちゃんが?、冗談だろ?」
「本当よ。ね?、カエデちゃん?」
門番の人と、ミラがこちらを見てきた。
「あ、はい、そうです」
「嬢ちゃんがね〜…」
門番の人が、私のことを見定めるような、目つきで、私を見て来た。
見定め初めてから1分くらい経ったころ、いい加減、街に入りたくなって来たので進めてもらおう。
「あの、早く入りたいんですけど…」
「おっとすまねー、 嬢ちゃんを見定められなくてな、今まで見定められ無い事なんて無かったんだが…、まあ良い、嬢ちゃん、身分証とか冒険者カード持ってるか?、」
「カエデちゃんは、持って無いわ、さっき確認したから、だから私が銅貨5枚払うわね?」
「おう、分かった。少し時間良いか?、仮身分証を作るために犯罪歴が無いか魔道具で調べるから」
そう言って、私達は魔道具が置いてある部屋に移動した。
「ここに、手を置いてくれ。要らないと思うが、規則だから聞くが、嬢ちゃんは、人族だよな?」
「あ、違います」
「「…えっ?」」
あ、ミラさんに、私の種族が人族じゃないの、言い忘れてた。そりゃ驚くわよね?
「じょ、嬢ちゃん人族じゃないのか?」
「はい、私は人族じゃなく、分類では獣人に入ると思います」
「えっ!?、カエデちゃん、獣人だったの!?、でも、ケモ耳とか尻尾、ないわよね?」
「あ、それは、魔法で隠してるだけです」
そう言って、耳と尻尾にかけていた、幻想魔法を解いた。
すると、今まで見えてい無かった黄色い耳と尻尾が現れた。
「…本当に、ケモ耳と尻尾が生えてたんだな、まるであの人みたいだ…」
「カエデちゃんに、ケモ耳と尻尾が生えてる〜!、可愛い〜!」
「ちょ、ミラさん、やめてください!、ところであの人って誰ですか?」
「ん?、ああ、半年くらい前に突然現れて、たった3ヶ月で、SSランク冒険者までに、上り詰めた女性だよ、あの人も、獣人だったらしいが、ケモ耳と尻尾を綺麗に隠してたらしい。普通なら隠せないんだがな」
アレ?、なんか、その人知っている気がするんだけど…
「私その人を目指しているのよ、魔法を複数使い、武術も一流、そんな存在になりたいなって」
「確か、名前はモミジだっけか?、あの人は、色々騒がしかったよ、毎日のように、一匹で街を破壊出来るSランクの魔物を狩って来てたから、本当に困ったよ」
あ、やっぱりお母さんだ。
お母さん、本当に何してるの!?、限度ってものがあるでしょ!?
「…本当に、すいません…」
「ん、何で嬢ちゃんが謝るんだ?」
「…それ、多分私のお母さんです…」
「「…」」
「「えぇーー!?」」
その後、楓は無事に街の中に入ることができた。
そして、その日の夜、門番は、今日来たカエデと言う少女が、今後どのような、活躍をするのか想像して微笑んだ。
「は〜、まさかカエデちゃんが獣人で、モミジさんの娘さんなんてね〜、驚いたわ〜」
「…すいません、私もお母さんがそんなことをしてる何て知らなかったので、驚いちゃいました」
本当に驚いた。
少し考えたら予想できたかもしれないけど、ほぼ毎日、街を破壊できるほどの魔物を狩るなんて普通考えられない。
「前に、1度会った時、狐っ娘が好きだって言ってたのは、カエデちゃんが狐っ娘だったからなのね!」
「…」
それは、絶対に違う!
私が狐っ娘だったからではなく、狐っ娘が好き過ぎて、私が変えられたんだよね!
と心の中で叫んだ。
「カエデちゃん、冒険者ギルドについたから、登録しましょ?」
「はい、そうですね!」
そう言って、私は冒険者ギルドへと、入っていった…
楓の、冒険者ギルド回は、次回からになります!
お楽しみに!