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私は、母様の趣味(仮)  作者: Ezelu
1/11

始まり

面白いか分かりませんが、面白いと思ったら評価お願いします!

 朝起き、目覚まし時計を見ると、いつも学校に行く時間はとっくに過ぎていた。


「やばい!、遅刻しちゃう!?」


 私は、慌ててベッドから飛び起き、()()()()(か・)()()()()家の中で急いで学校の支度を始めた。


 家を飛び出し、駅に着いた頃に朝ご飯を食べていないことに気づいて、ため息をついた。


「またか〜、何でこんなことになってるのかなぁ…」


 彼、狐好(こずき)(かえで)には現在、家族と呼ぶ事の出来るような存在はいない。去年の秋に、母親が交通事故にあってしまい、今は離婚した父親から送られてくる、お金を使って生活している。


 楓は、最近目覚めが悪くなっており、昼間でも、ボーっとして、何をしていたのかを忘れてしまうことが、多くなっていた。


「やっと、学校に着いた〜…、でもどうせ遅刻してるんだよなぁ〜、はぁ…」


 楓は、ため息をつきながら、学校の中へと、入っていった。



 ――――――――――――――――――――――――



「狐好、また遅刻か!、何回目だと思っているんだ⁈、明日は、皆んなより早く教室に来なさい!」


「…分かりました」


 楓は、教室に入った瞬間に、先生に見つかってしまい、怒られてしまった。


「楓ちゃん、体調でも悪いの?」


 楓の、ことを気遣ってくれているのは、美菜沢香織(みなざわかおり)小学校の時からの友達で、言わば親友だ。楓が前回、体調を崩し、お見舞いに来てくれた時には、泣いて帰って行ったぐらいだ。


 だから、最近目覚めが悪く(体調がおかしく)なっているなんて、絶対に言えない。多分これだけのことでも、足本に水溜りが出来ると思うから。


「大丈夫かな、ただ目覚まし時計をかけるのを、忘れただけだから」


「そっか〜、良かった〜、楓ちゃんが体調を崩してたら私、号泣してたよ〜」


(…危なかった〜、言ってたら池が出来てたかもしれないかなぁ…)


 楓は、冷汗を垂らしながら席へ座った。


 1時間目の授業(楓は10分)が終わって、10分休みになり、クラスの皆が動き出した


「楓、お前最近、遅刻が多くなってない?、体調でも崩してるの?」


 10分休みの最初に話しかけてきたのは、阪田康樹(さかたこうき)。中学の時に知り合い、友達になった、男友達だ。


(てか康樹、それ今言っちゃいけないよ⁉︎)


 康樹も気づいたのか、香織の方を、顔を青くして見ていた。


「…ぇっぐ…ぅぅ…うわああぁぁぁん!、やっぱり楓ちゃんの体がおかしくなちゃったんだ!?、うわああぁぁぁん…ぇっぐ…」


「康樹どうしてくれるのよ!?、大丈夫、香織ちゃん、私どこも悪く無いから、ね?」


「楓、そんな事言っても、お前が遅れてきたのが…」


「あんたは、黙ってなさい!」


「…ぇっぐ、本当?…本当にどこも悪く無い?」


「本当、本当、私どこも悪く無いから」


「良かった〜、体調を崩してたら私、死んじゃうかと思った〜」


(さっきより、重くなってる!?何で私が香織の命握ってんの!?)


 その後、何故か康樹を罵って落ち着き、香織は泣くことをやめたが、康樹の心が折れ、一人だけ机で泣いている。ま、うるさくない分ましなので、放っておく。


 その後の学校は、一人が泣いているだけでほかに何も起きなかった。



 ――――――――――――――――――――――――



「今日の学校疲れた〜…」


「楓ちゃん、具合悪いの?」


「いやいや、具合は悪く無いから、大丈夫かな」


 香織が、また涙目になって問いかけてくるので、慌てて大丈夫だということを伝えた。香織とはいつも同じ道、一緒に帰っている。今日もいつもと同じように、いつもと同じ道を、帰っていた。


 いつも香織と別れる、比較的交通量の多い交差点に差し掛かった。


「楓ちゃん、また明日ね〜」


 楓は、香織の言葉に反応して振り返った。


「香織、じゃあね…ッ!」


 楓は、香織の後ろから近づいてきているトラックに気がつき、走り出した。


「楓、どうしたの〜?」


「香織っ!、後ろ!」


「後ろ?、何?…え?、嘘、何これ」


 後ろを、振り返って、トラックに気がついた香織は

 その場に立ち尽くしてしまった。


(もう、失いたく無い!)


「香織ッ!」


 楓は、立ち尽くしている香織を体で弾き飛ばし、香織の代わりに、トラックにひかれる。運悪く、勢いよくコンクリートの壁にぶつかり、口から血を吐き意識が朦朧としていた。


「楓ちゃん!、楓ちゃん!、起きて、目を覚まして!」


「…香…織、ごめん…明日…学…校…いけ…そうに…無い…わ〜…じゃあ…ね…」


「楓ちゃん?、楓ちゃん!、起きて!、起きてよー!」


 楓は、香織の泣き叫ぶ声と一緒に意識を手放した。


























ありがとうございました

次回もよろしくお願いします

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