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「しずく」 西 加奈子 ※

「サラバ!」での感動から、最近一押しの西加奈子先生。彼女の書いた初めての短編集です。


こちらは女どうしを描いた六つの物語ですが、どの話も西さんらしさがでていておもしろかったです。




「ランドセル」は幼なじみを描いたお話。大人になった彼女たちの物語。


時を重ねた女同士って秘密のさぐりあいみたいなところが確かにありますね。




「灰皿」老婦人と若い小説家の話。


これは、小説家の彼女の書いた小説が強烈すぎます! 想像したくないけど、想像してしまう……。


その小説のことは、ここでは言えないです。




「木蓮」三十女と恋人バツイチの娘との交流を描いた話。


この話、好きですね~! やはり西さんはすごいです!


結婚にあせる主人公に預けられた恋人の娘マリは、とんでもない悪ガキ。そんなマリに表面ではいい顔をする主人公だけど、心の声は毒舌満載! そのやりとりもおもしろかったのですが、やはりラストの持っていきかたは、うまいな~と感心してしまいました。しかし、マリちゃん、大人を困らせる天才ですね。




「影」旅行者と嘘つき女の話。


ちょっとせつない感じの話だったような。


他の話の印象が強すぎたせいか、暑さで脳が溶けていたせいか、あまり記憶に残っていなくてすみません。




「しずく」二匹の雌猫のお話。


猫たちがとても可愛くて、すごく好きな話でした!!


猫の記憶能力の低さが愛らしいんですが、ラストは切なくて泣きそうになりました。


いい話、というわけではないけれど、すごく胸に残りました。




「シャワーキャップ」母と娘の話。


お母さんは幸せでいいよね。という娘の心情からの母の愛に気づくという持って行きかた。やはりうまいです!




どの話も短編とはいえ、すごく完成度が高く、個性的でユーモアがあってよかったです!


やはり、西さんの書く人間はどこか憎めないし、どこかしら救いのある話作りはいいです。


ますますファンになってしまいました。


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