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「狐笛のかなた」 上橋菜穂子 ※

野間児童文芸賞受賞作。




上橋菜穂子さんといえば、いまや児童文学という枠を越えた幅広い年代のファンを持つ作家さんです。


私も割と最近になってこのかたの作品を読むようになりました。




こちらの作品は、和風の架空ファンタジーの世界を描いた作品。


子狐の野火は霊孤とよばれる存在で、主に使われ、暗殺などを働いていた。


人の心が聞こえる聞き耳の力を持つ小夜はそんな野火を助ける。




二つの国の争いや陰謀に巻き込まれる小夜と野火。


敵対する勢力の間で揺れ動く二つの魂は、やがて出会い、惹かれあっていく。




美しい幻想的な文章は、やはり上橋さんだなと思いました。


〈あわい〉という狭間の世界は、守り人シリーズの人間の世界〈サグ〉と精霊の世界〈ナユグ〉の関係とも似ていて、興味深く読みました。


一冊の文庫の中に深い設定や人間関係が描かれていることもさすがでした。


ただ、ちょっと名前が春望や雅望、盛惟とか助惟とか似たような名前と漢字が並んで、途中こんがらがってしまい、入り込むのに時間がかかりました。


漢字は好きなんですが、最近私のほうが、読む気力が低下しているので、さくっと入りやすい簡単な名前とか表現が好みになってきたせいもあるかもしれません。




でもラストの余韻は読了後も不思議に心に残りました。


美しい枯野の風景。上橋さんは幻想的な世界を巧みに書き上げております。


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