つかの間の平穏
貴族が帰っていった後の表通りはプチお祭り騒ぎだった。貴族を倒した俺達の回りは人でごった返し、お店の人は自分の店の商品を無料で渡してきたり、一緒にいたリリィーにお菓子を与えたり。それを見たリーシャが挑戦しリリィーに無視され涙目になり回りの奥さん達に励まされたり……なにしてんだよ…。しかも励まし方が「娘はパパの事が好きになりやすい」とか言ってやがる。娘じゃありませんよ~ー!!
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貴族を追い返して1時間後、俺達はギルドにいた。理由は俺の新装備を試すためである。なのでクリスさんの所に行く。ギルドはガラガラ。理由は普通の冒険者は朝に依頼を受けて夕方ぐらいに帰ってくるのが常識、しかし慎吾はその常識を完全無視しているのでクリスは内心びくびくしている。いつ来るかわからない、もし居ないときに来られたら去ってしまうかも‼と。なのでいつもいるのだ。
「クリスさん、何かいい依頼ありますか?」
「これはシンゴさんとリーシャ、こんにちは。どんな依頼が欲しのですか?」
「武器を変えたからその試し切りをと思ってね」
「……新しい武器をいきなり実戦でやろうとするのはあなたぐらいよ」
「いやー、リーシャもいるし」
「まぁそうですね……ところでそのシンゴさんの服の裾を握っている子は?迷子ですか」
「あぁ、この子はあg「むすめです‼」……あずk「むすめです‼」…………娘です……」
「…………無理矢理言わされている気がしますが…そうでか娘さんですか…お名前は?」
「リリィーだ。リリィーこの人はクリスさんだ。よろしくは?」
「よろしく、です‼」
「偉いな」なでなで
「むふーっ!」
挨拶したリリィーの頭を撫でたら鼻息を荒くして喜びを表していた。それを見て和む俺達、そしてふと思う。
「なぁクリスさん。依頼にリリィーがついて来るのはいいのか?」
「いいと思いますよ? あなた達のランクなら大丈夫だと思うし」
「フム、リーシャもそれでいいか?」
「可愛いのは大歓迎よ!!」
リーシャはそうと言いながら頭を撫でようとしたらリリィーに逃げられた。そしてしょぼーんとした、しかしリーシャは諦めない。腰のウエストポーチからお菓子を取り出してリリィーの方にそろそろと出す。リリィーはそれを見ながらリーシャを警戒、そして伸びてきたお菓子をパシッ!と奪いリスのように食べだした。リーシャはそれを見てムフーッ!と鼻息を出してまたも取り出して与える、リリィーはまたも奪いリスのように食べる。それを何度も繰り返していた。何してんだか……。
はぁーとクリスさんの方を見ると頬を赤らめうっとりしながら二人のやり取りをみていたこの人もか…。
俺は三人のやり取りを見ながら休憩室のイスに座りながら紅茶を飲んでいた。するとギル支部長のルーダがやっていた。俺にきずいたルーダが俺の隣のイスに座った。
「やぁ、シンゴくん休憩かな?」
「嫌、あれ待ちだよ」
と俺は三人がやり取りをしている方を指す。ルーダは俺が指差した方を見た。
「あれかい?」
「あれだ」
「まぁ、いいじゃないか?女性は可愛いものが好きだからね。私の嫁も可愛いものが好きなんだよ」
「そう言うもんですかね?」
「そうだよ。君も醜い女性より可愛い方が好みだろ?」
「……まぁそうですね」
と俺はルーダさんと喋っていたら。三人のやり取りが終わったぽい、理由はリーシャのお菓子が無くなってそれを察したリリィーが俺のところまで駆けてきたからだ。
リリィーは俺の腰にヒシッ!と抱きつき、そのまま俺の膝に腰を下ろした。リーシャはその場でガクリッ!と膝を折ったちょうどorzと言う感じだ。それをうっとりしながら見ているクリスさん。なんて人達だ……。ルーダさんは苦笑いだ。そしてルーダさんは俺の膝の上にいるリリィーを見てこっそり言った。
「それにしても神の見習いかい? すごいね、よほど信頼されているようだ」
それを聞いた俺は少し警戒した。それを感じたのかルーダさんは苦笑して言った。
「そう警戒しないでください。私達ギルド支部長以上の者はよく知っているんだよ。ギルドの登録者に神の見習いを預かっている人がいるからね」
「……そうなんですか?」
「あぁ、まぁ警戒するのも無理はないけどね。一応、ギルド長には連絡しておくけどね」
「……わかりました。しかし」
「わかってるよ、報告だけだよ。一応ギルドはそういう場所なんだよ」
しかしギルドには神の見習いを預かっている人がいるようだ。今度聞いてみるかな。
「シンゴーー!!依頼決まったよ!!」
「わかったよ。 いくよリリィー」
「うん‼」
「それではルーダさんさようなら」
「あぁ、頑張ってください」
俺はリーシャの元に向かった。




