23 遊園地⑥
─プルルルル プルルルル─
しばらく、休んでいると晴から電話があった。
出口から出たのだろう。
晴『汐音?今どこ居る?』
汐音『近くには居るけどすぐにそっちには行けなさそう。』
晴『大丈夫か?全然待ってるけど』
汐音『あー、悪い。まだ、時間かかりそうだから先に別の所まわってて』
晴『了解。じゃあ、また後で。』
茉莉「ありがと」
汐音「別にこれくらい。まだここ居る?」
茉莉「そうする。」
汐音「分かった。」
隣を見れば、背中におぶさっていた時も泣いていたのだろう、真っ赤な目元の茉莉と目があった。
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茉莉side
私は何をやっているのだろう。
大見栄を切ってお化け屋敷に入ったのに、やっぱり怖かった。
また汐音に甘やかされてしまっている。
汐音は昔からそうだった。
私が怖い時、困っている時、泣きそうな時、いつも彼が隣にいてくれた。
幼稚園の頃は差し伸べてくれたて手は、気恥ずかしいせいか、いつの間にか無くなっていたけれど、私が大泣き虫を卒業する頃までは隣にいてくれていた。
昔から、そんな汐音の優しさに甘えていた。
ふと隣を見れば、汐音の顔がある。
いつも私を安心させる顔だ。
大分と曇っているのは私がまた、泣いてしまったからだろう。
私は汐音が好きだ。大好きだ。
今好きになったのではなく、ずっと、ずっと前から。
前に霧雨ちゃんに言われてようやく自覚した。
汐音に告白したい。でも、今じゃない。
泣き虫をなおしてからだ。
そう心に決めた。
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茉莉「そろそろ大丈夫そう。」
汐音「まだ目元赤いけど」
茉莉「ふふ、女性にはメイクのいう最強の道具があるのだよ。分かったかね汐音くん。って、そういう訳だから少し化粧直しに行ってくる」
汐音「お、おう」
ふと、携帯を見れば晴から
晴『そういえば、言い忘れてたけど合流出来そうだったら電話ちょうだい。その辺ぶらぶらしとくから多分直ぐに戻れると思う。』
去っていく茉莉の後ろ姿を見ながら、
茉莉が戻ってきてから連絡すれば良いか。
そう思う汐音だった。




