14 結果の開示
香坂先生の言っていた点数の張り出しについて、気になったので晴と一緒に見に行くことにした。
下駄箱周辺では既に人集りが出来ていた。
普段は目に入るが内容までは見ない掲示板が今や注目の的となっていた。
人集りの後ろから覗き込むように掲示板を見る。
見れば、一年から三年まで各学年ごとに主要五教科(国語・数学・英語・理科・社会)の点数の合計の上位30名だけ張り出されていた。
五教科のテストの合計点だけ張り出されているのは、各学科共通して受けるテストがそれだけだからだろう。
汐音の順位は6位、晴は7位と二人とも高順位だった。
「ギリギリ点数足りなかったか。」
「でも、まあまあ良い順位じゃん。」
「どうせなら汐音に"ぎゃふん"と言わせたかった」
「ぎゃふん」
「そうじゃねぇ」
「まぁ、いいや。次のテストでもう一回勝負だ。」
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「汐音〜、テストどうだった?」
帰りの電車、偶々駅で茉莉を見つけたので一緒に帰ることにした。
普段は茉莉は部活で遅いので滅多に会う事はない。
「まぁまぁ良かったよ。茉莉は?」
「私も〜、勉強会のおかげかなぁ」
「そうかも。晴達には感謝しないと」
「ね〜。あっそういえば遊園地行くのって来週末だっけ?」
「そうそう、やっとこの前何処の遊園地行くか決めたところ。」
「どこ?」
「ちょっと待って、リンク送る」
スマホで茉莉に行く予定の遊園地のリンクを送る。
「懐かしい。前一緒に行ったのもここじゃなかったっけ?」
「よく覚えてるね。昔と違う視点で楽しめるかと思ってここにしてみた。」
「アトラクションとかも最近新しくなったんだ」
「そうみたい。あっ、でも茉莉の泣いてたお化け屋敷はまだあるみたいだから安心してね」
「もー、汐音のいじわる」
頬を膨らませ不服そうに文句を言ってくる茉莉に思わずドキリとする。
「今回はもう泣かないもん」
「悪かったって」
電車の扉の方を向いて不満を伝えてくる茉莉に謝れば、
「駅前のクレープで許す。」
「分かったよ。俺も食べたかったしちょうど良いや」
「でも私そんなにいっぱい食べられないから半分あげる」
電車を降り、クレープを買った汐音達は並んで話しながら帰路に着く。
同じクレープを分け合っている事にあまり違和感を抱かずに…。
因みにクレープは500円位で、中身がしっかり詰まっているフルーツクレープにしては良心的過ぎる値段だった。




