第一章 逃亡
目が覚めると、知らない天井が目の前にある。
周囲を見渡すと、病院にいることがわかる程、真っ白な空間。
両足の感覚、あり
両手の感覚、あり
静かすぎて、心臓の鼓動が聞こえてくる
そして、しばらくすると、あの戦いが鮮明に思い出してくる
アリエスへの攻撃
ゼルのアバラを折った音
そして、アスカの手を
「ぐほおほおほほ」
フラッシュバックする度、自己嫌悪に陥っていく
”最悪だ”
「だから、まだ面会できる状態では」
「ですが斗真様の様子を」
病院の廊下で、アスカは医師と言い争っている。
「彼はまだ昏睡状態で、そして何より体の状態が不安定だ。特に痙攣が酷い、いつ危険状態に陥ってもおかしくない。」
「それでも、私は」
「ダメと言ったらダメです。」
一歩も引かない両者、そして、その二人に近づくもう二人がいる。
「。。。。。とう、、ま、は」
「ゼルさん、ダメです、横になってくれないと、アリエスさんも、」
「私は軽傷よ」
「それでもだ。ゼルさん、アバラの三本のみならず、内臓も傷つけられてる。それに、あの脳のダメージ、普通の人間なら昏睡状態に陥ってもおかしくない。」
「。。。。その。。。く。ち。ぶり。。。。。わか。。」
「。。。ああ。知ってる。」
「知ってるところか、そいつも天聖だからな」
「。。。。。ち」
聞き慣れた声が廊下に響く。
「ゼン、あんた」
「いいじゃねか、いずれ分かる事だし」
「世間には、ネタバレは重罪らしい」
「ネットだけでしょう、気にしない気にしない」
「「「。。。。。」」」
「斗真が気になるだろう、通してやれよゲール」
「ですが」
「もしかしたら、奇跡が起きるかもしれないよ」
「。。。。。。ち、だからお前が嫌いだ、ゼン」
「それはどうも」
まるで悪友のような振る舞いをした二人。
そして、一行が斗真の病室へと入った。が。
「斗真様」
カーテンが、風によって静かに動かされて、ベットの上には、誰もいなかった。
逃げた。
なにからは分からない。
いいや、分かっていった。血だ、自分のではなく、近しい人の血の匂いが、張り付いて、取り除くことができない、故に、逃げた。
走って、走って
走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ
忘れるために、ひたすら走った。
そして、体力が尽きそうな時、目の前には見知った光景が広がっている。
「はあ、はあ、はあ、ここは、」
かつて、家と呼ばれた事がある場所だ。
ゲール・ピース
年齢 不詳
身長 191cm
体重 59kg
まだ、あかすべきではない
アスカのケガですが、そもそも人間の部分を持って、体内にはDNAオリガミを持っているため、一晩さえあれば元には戻る。




