第一章 旧友が再び
対峙する二人
アリエスは我喰に問い詰める。
「あんた、体をみせてくれよ。」
「女性からのお誘いにしては、クレイジーだね」
もはや問答無用、アリエスは我喰へ突っ込んでいた。ゼルとの戦闘で見せた動きで、杖持ってる我喰を見て、同じ戦法を取ったのであろう。しかし、何か感づいたか、すぐに後ろへ下がった。
「どうした。来るんじゃなかった?」
「。。。。。」
何か、ある、そう感じたアリエス。実際我喰と彼女の間に目に見えない壁が作られた。アリエスがそれの違和感を感じたから、進むのをやめた。
そして、静寂をすこし経ち、アリエスが服からリボルバーを取り出し、我喰がすこし防御を取った。
「強そうな銃ですね」
「特別製でね」
そう言って、アリエスが我喰に狙いを定める。そして、
ポーン
引き金が引いた。
ガラーン
目の前の壁が豆腐のように割れ、我喰に届くようになるが、寸分のところ、それを避けた。が、その先にはアリエスが待ち構えてた。
そして、自前の体術で我喰の片手を抑え、首をも抑えようとするが、我喰は片手の関節を外し、それを逃れる。そして再び距離を取ろうとしたが、それを見逃さないアリエス。
掴み、離し、また掴もうとする
やがて杖に光が放ち、衝撃と共に、後方へと下がるアリエス。
「やれやれ、最近のヴァンパイア族は柔道でもやってんのか」
「その口ぶり、ヴァンパイア族を知ってるんか」
「それや知ってるとも、元同僚の何人かはそれだ。」
アリエスが知るヴァンパイア族は人との交流が極力避け、基本城でひっそり暮らす一族。よって、我喰の話とは食い違う。
「そのなり、多分城から出たことないんだな。」
「。。。。」
図星である。アリエスの幼少時代はほとんど城で過ごし、事件の後やっと外を知ることになる。
「。。。。。ん。。クモのタトゥー。。」
「。。。。!」
「もしかして、アインツァールの惨劇、その生き残りか?」
「。。。。。そうだ」
「。。。。なるほど」
そう言って、我喰が自ら服を脱いだ。その光景はアリエスにも予想外だそうで。
そして、上半身裸の姿で現す、その体は数多くの傷が残っている。そして、クモのタトゥーがどこにもなかった。
「。。。。すみません。私は」
「気にするな、それよりも、美女に傷を見せたくないんだが」
「失礼した」
そして、服を着なおした我喰。
「。。。。あの事件の事は知ってる。生き残りがいるとは知らなかった。」
「。。。。。」
「すまないが、犯人は知らないんだ。だが、」
「?」
「手口からして、相手は必ず、生き残りの君と接触するだろう。」
「本当に」
「ああ、かならず、な」
アリエスはかすかな言葉から、違和感を感じた。
「犯人の目星を付けているの?」
「。。。。。。確証がない、だが、そういう感じがする。」
「。。。」
「だから、今の生活を楽しめ、あの斗真とかいうやつ、これからいろんなトラブルが付きまとわれるから、退屈はしないさ」
「へんな趣味、」
「紳士の嗜みと言え。」
そして、二人の会談に介入してくる人がいる。
「あら、ゼル」
「ここにいたか、それと、やはり貴様か」
「どうも」
「知り合い?」
「。。。。。。犯罪者だよ」
「え?」
「だが、魔界が彼には借りがある。よって、拘束はなしだ。」
「さすが王位継承者、懐がでかい。」
「勘違いするな、先の介入は見逃さないぞ」
「あれは生徒の成長を期待しているからだよ。」
「生徒、、、、なるほど、あの成長速度、君が先生なら納得できる。」
「これは光栄ですね。」
「あら、その話、私にも聞かせてくれるかしら」
みんな声の方向へ振り返ると、そこには、ビジュアル系の白髪と赤髪が分けたオカマがいた。
「久しぶりだね、ゼンちゃん」
「そろそろ来るとは思ってた。ラピーツ。」
「あら、どうして」
「ガーンティが一人で来るわけがないでしょう。必ず誰かが付き添う、その最も可能性が高いのはあんたしかいない。」
「あら、そうだったの、つまんない男寝、相変わらず。」
まるで親友のような会話をする二人、しかし、空気が変わるものだ。
「でもね、そんな男を、この手で捕まらないといけないなんて、」
「できると思うかね」
「忘れたの、私のこと」
「愛の天聖、ラピーツ・クルセーダー」
「ラピーツ・クルセーダー、彼が」
「バカ!」
我喰の警告がむなしく、すでに一本の矢がアリエスの目の前にいた。すぐにゼルがアリエスを抱えて隣へ回避し、直撃を避けたが、その矢が屋上に刺さり、瞬間、屋上が大爆発が起きた。
「あいつ、いつの間に結界を」
回避した我喰だが、その問いは意味がなく、なぜなら
「そんなもん、うちくらすならいつでも張れるわ、よ!」
言葉と共に、蹴りが我喰の腹にめり込んだ。そして遠くへと飛び、ビルに直撃した。
爆音が響き渡り、斗真達にも伝わるほどに。
「こほこほ、、相変わらず手加減ができん奴だな、お前は、」
「あら、知ってる?男は友情、女は愛情、ならばオカマは?」
「へ、決まってる」
「「最強だ!」」
技のぶつかり合い、周辺はもはや焦土と化している。両者は共に遠距離攻撃を繰り返している。
手の内をほぼ知り尽くしている両者、勝敗は決まらず膠着状態になる。
「君は犯罪者になるとは、まあ、予想がしていた。」
「それはどうも、で、お縄に付かせたいの?」
「君はそんなに弱いかしら」
「は、それはどうも!」
そして、さらに手数を増やし、空は光で満ちている。
「そもそも何でここにいる、教師なんて、表に立つ真似を」
「こちにも色々があんでよ、察しろ」
そして二人の戦いが続いていく、ゼルはアリエスを連れて、斗真達と合流し、経緯を説明する
「ラピーツが、、、、、動いた」
「ラピーツ?」
疑問の斗真
「ラピーツ・クルセーダー、禁忌を除く現天聖の中でナンバー2の実力者だよ。」
「え、なにそれ、それよりも禁忌とは」
「そんなことよりも、早く結界から離脱した方がいい、彼らの戦いに巻き込まれるとただではいかない。」
「分かった。」
「私が、、、、連れ出して、、、、、、やる、、、、よ」
ガーンティが自主的に提案を出した。
「本当か、助かる」
「。。。。。なぜだ。」
「ラピーツは、、、、、そう、、、、、望んでいる、、、、から」
そして、全員がガーンティについて、結界の外へ出た。
一方、瓦礫の山の上に、二人が座り込んでいる。
「それで、私に内緒で何を始める気なの、ゼンちゃん」
「。。。。わるい、話せないんだ。」
「あら、残念、ですが、うち、ゼンちゃんの事を捕まらないと、」
「。。。。。そうか」
「あら、あきらめちゃうの?らしくない」
「色々変わったのだよ、だが、あきらめるのは違うよ、ラピーツ」
「?」
「これは取引だ、」
「あら、意外」
。。。。。。。。。。。。
すこし話をしたが、ラピーツが顔色が段々険しくなっていく
「。。。。本気」
「あ、本気だ」
友人の覚悟を見て、ラピーツが悟った。そして、腹が決まった。
「分かったわ、もうあんたには手出しはしないわ」
「感謝する」
「だが、私だけよ、他のみんなはどうだか知りませんよ。」
「それでもだ、ありがとう」
「いいわよ、そんなの、それよりも、」
「あ、あいつの脚本か。」
「さすがに妙ね、継承者はあくまでも人柱、それを知らないやつではないはず」
「ああ、だから、敢えて乗ったのだ。それを確かめるために」
「いやあ、ノリノリ教師をやってたくせに」
「。。。。。いうなよ」
親友同士の談笑。まるで先の戦いがなかったのように。そして、建物も破壊がなかったのように回復していく。
ラピーツ・クルセーダー
年齢 不明
身長 191cm
体重 87kg
特技 ファッションデザイン
説明不要、愛はすべて!




