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聖痕 ~夢の花~  作者: 月花
プロローグ、始まりの出会い
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プロローグ 王城へ

徴兵を済ませ、さらに王女を救ったクウガは王女の招待を受け、いざ王城へ。

王城、華やかな街を周辺に、大きな山背に建てられ、攻められても守りに特化した作りしてる。

そして、その王城の玉座には、この国の王が座っている。

「では、これより、リヴォノ王国暫定国王、テネジア・ヴァン・ローゼン・リヴォノより賛辞を送る。皆様、ご静粛に」

「リヴォノ王国暫定国王、テネジア・ヴァン・ローゼン・リヴォノである。此度の働きたいぎである。望みを言え、どんな望みも可能な限り叶えてやる。」


広い謁見の間、簡素な飾り、両翼にはこの国の重鎮達、さらに本国の王女親衛隊隊。そして、王女左に立つこの国の宰相、ディアゼル2世。右に立つ年齢が幼いのがこの国の王弟ヨナン・ヴァン・ローゼン・リヴォノ。


(胃痛薬が欲しいどころが、ないのかなこの国)

「王女殿下、望みでしたら、一つ進言したいと思います。」

「申してみよう。」

「この度、私自身の部隊を設立したいと思います!」

「!」

重鎮達が騒い始める前にクウガは続く

「そして、その部隊には件の盗賊団を起用したいと思います!」

「馬鹿馬鹿しい!そんなの通るわけなかろう!」

ついに、一人の貴族風な男が声を荒げようとしたその時

「良い、では理由を述べよう」

王女が貴族を宥めて、クウガに続けさせます。

「今、この国は戦時中でございます。町の部隊はほとんど辺境防衛に廻ります。そして、今の時期では徴兵もままならない。さらに帝国では農兵分別とされている。このまま長期戦になると。。」

「我が国が負けると申すのか!!!!王女殿下、どうか、、、」

クウガの説明を遮り、もう一人の貴族が声を上げてきた。そしてそれを続けようとしたら。王女が虚の目で睨んできたのを感じ、そのまま黙り込みました。

「続けて」

「はい、このまま長期戦になると、リヴォノ王国が負けます。」

「ですが、唯一つの兵団で戦局を覆そうなど、ありえません。ましてや私を襲おうとした盗賊団など、信用するはずがありません。そなたも。」

王女が冷ややかな声で反論してきた。そして、クウガはそれを恐れずに続けて言います。

「確かに、信用できない。ですが、信用は行動によって勝ち取る物と私は思います。また彼の者達も、私はこの目で彼らを見て、彼らなら私は使えそうと判断しました。それに彼らはあくまで依頼を受けただけで、その宿主も今朝すでに逮捕されたと聞き及んでます。でしたら、処罰するにしても、この国の利益の為に、有効的に活用しないといけません。そして、成果によって、罪と相殺することになります。」

「、、、、この国の王女を害するような狼藉、その罪は簡単には相殺できると思いますか?」

「それはこれからの成果にご覧いただけたらお判りにになります。」

「そうだのう、もし、その者達はまた罪を犯したら?その責任は?」

「勿論、この首、ご随意に」

「ふふ、よかろう、ではテネジア・ヴァン・ローゼン・リヴォノの名の元に、盗賊団をクウガ・ゼンの元に、そして新たな騎士団設立を許可しよう。」

「姫様、ですが」

「良いではないか、宰相殿。こやつは責任取るというておる。ならばみせてもらおうじゃないのか」

「ありがとうございます。」

「そうだのう、1っか月後に西部戦線がまた広がる、そなた達はそこへ参戦することを認めよう。ただし、戦果を上げない場合、わかっておろうな」

「分かりました。謹んでお受けいたします」

「ではこれにて、賛辞の儀を終了とする」



しばらくして、玉座の間には王女と王弟と宰相、そして親衛隊隊長しか残ってない状態で、宰相は疑問を王女に投げた。

「よろしいでしょうか?」

「構わん、例の伯爵も捉えたし、やつめ、夜中にまさか自分家に突撃されるのが夢にも思わんだわ、その顔見たかったぞ、愉快愉快。」

「そうではありません。あのクウガという者の素性があんまりにも不透明だし、ましてや盗賊団を配下にするなど。」

「僭越ながら、姉上、私も反対です。あんなわけもわからんやつを信用するなど。」

「よいよい、やつも言ったであろう、信用は勝ち取る物だと、それに盗賊団をこの城の周辺には入れさせないし、これからすぐに例の戦場の駐屯地に送る予定です。彼は、そうだな、とりあえず近くに置きましょう、監視ついでに。」

「ですが姫様、グロ支団長の報告によると、あの者の力は異常です。近くに置くにはあんまりにも危険ですぞ」

それを聞いて、姫様は少し考えこんでいたが、すぐに結論をだした。

「それでもだ、もしそうだとしたらなおさらだ、危険物を目に留まらないに置く方が危険だというのに、ラオル、そちの意見を聞こうか」

親衛隊隊長ラオルが一礼してこう答える。

「は、僭越ながら申しますと。グロ支団長の報告が確かなら、少なくともこの城一日も経ったんうちに塵になるでしょう。」

それを聞いて、王弟は「そんな。。。」と恐怖を露にする。そんな弟を見て、王女は続ける。

「だからこそだ、あんな危ないやつを町に置くわけにはいけません。その真意を判明するまで、しばらく城に居てもらう。」

「「姫様の仰せのままに」」「姉さんの仰せのままに」

こうして王族の思惑がクウガがしばらく王城で世話する事に決めて、王女はしばらく事務処理した後、親衛隊の訓練を見に、訓練場に来ました。そして、そこには、ラオルとクウガのピリピリした空気を感じる。

事の発端は、クウガは城の見学と称して、訓練場に来た事から始まる。本来外部の人間には見せられないのだが、ラオルの部下たちはクウガの腕前に興味津々で、剣の勝負を挑もうとする。

「よせ、お前たち、彼は魔法使いだぞ。剣は、、」

「僕なら構いませんよ」

「な、、」

「では、俺が先に相手するぜ」


部下を制したいだが、ラオルはこうも考えた。これはいい機会かもしれない、このクウガというやつの実力を知るには。

だが、結果は予想を遥かに超える事態に。

隊員の半分以上はほぼ一撃で倒されて、支団長クラスならある程度抵抗できたものの、それでもかすり傷も負わせない。由々しき事態だ、仮にもこの国のトップ、その膝元の親衛隊が、唯一人の魔術師に敗北するなど、対外的にも不安要素しかならない。

そう思って、ラオルは挑戦を渋いっている。自分の敗北は士気にも影響するだろう。その時、訓練場にはあの方が入ってきた。

「姫様。」

「なにこれ」

王女は目を丸くして眼前の光景を整理しようとする、そして大体の事情を理解し、ラオルに向けてこう告げた。

「構いません、ラオル、存分にやりなさい。」

それは如何程の意味を持つのか、ラオルはしばらく考え込んでいた、そして、己の姫様に向かって

「御意」

騎士はもはや国のメンツよりも、唯一人己を信じる主君のために、剣を取る



「へえええ、なるほど」

「王国国王親衛隊隊長、ラオル・フリッツ。参る!」

そして、二人は激しい剣幕を繰り広げられる。

鋭い突き、そして手数を増やし、標的に狙う、対してクウガはそれらをすべて剣で流しているのみ。

「どうした、反撃しないのか!」

「。。では」

そう告げて、クウガは一瞬で間を詰めて、剣を相手の剣を抑えるようにした。

「君、あの王女様に惚れてるでしょう」

「貴様、何を」

二人の声は周辺に聞こえないように喋っている

「態度で分かる、それに呼称もな」

「な、」

そう、王女を呼ぶ際、基本王女殿下は臣下の呼び方、例外として親しい者、侍女はわかる、宰相も先代からの間柄もわかる。弟もわかる。けど、親衛隊隊長はどうだ。

「ほら、簡単でしょう。バレバレだぞ」

「貴様、」

動揺で確定、だがこれで、

「次の一撃、受けるものなら受けてみよう!!」

「ほう、いいでしょう。こい」

やすい挑発、だが敢えて受ける。この国の実力を鑑定するいい機会でもある。そもそも最初からバフガン積みで部下たちとやり合っていたので、言わばズル。向こうも分かって挑もうとしたので、ただ気になるのは、部下はほとんど魔法使ってない状態。

(いや、バフ無しでこちの攻撃を躱すとか、普通化け物なんだけど、こちはバフでそれぽい動きしただけなんだが、やはりこの国、いやあ、この()()も侮れん、いくら、、、、)

だが、その思惑もここまで、なぜならラオルの次に繰り出そうとしたものが、クウガの意表を突いた。


「くらえ、ヴェルティガ・シャクティ!!!!!!!」

「な」

素早い、ただの素早い突き、だがあんまりにも素早いすぎて、空気がそれに推されて、まるで光が走るように前に進む、故に、見切りはほぼ不可能、だが、クウガがそれの危険性を察知し、剣を前に広げる、光は剣の刀身に当てるように、しかし、防ぐのはいいが、その威力を殺しきれないほどに、クウガの体を剣ごと後ろに弾けていった。そして壁にぶつかり、壁が粉粉になり、やっと静まり返った。その時

「こら、ラオル!やりすぎ」

「すまない、姫様、ついに」

「こほんこほん、まったくだぜ、こほんこほん」

「!」

立ちました、ラオルの必殺を受けて、それを見てラオルは少し悲しい感情ともう一つ、自分もわからない感情が湧き出る。

「いやあ、すごい物を見れた、防御魔法を展開しなかったら死んでた」

「な」

再び戦慄を走った。この世界、魔法とは杖に通してやっと現生に干渉できる、のが一般的、だが目の前の男は、木刀とは言え、本来杖でなくては展開できない防御魔法を披露した。本来なら魔法史に名を残すほどの発見である。

(ま、事前情報があるとはいえ、やはり油断できない。そもそも杖なしでも発動できる魔法は普通の人間は考える暇すらないんだからなこの状況じゃ。)

「さすが騎士団長殿、参りました!!」

「あ、ああ」

唖然としたラオル、もはや返事も素に戻っている事も気づいていない。そしてラオルを追求しようとしたら、クウガは休憩と称して部屋へ戻っていた。

「ね、ラオル、どう?」

「分かりません。手加減も取れる行動があるが、最後のあれはこちらもある程度手加減したとは言え、防御魔法を、しかも恐らく無詠唱で防ぎ切った。傷も見当たらないし、ただ。」

「ただ」

「剣筋は素人か並みだが、反射速度は異常です、恐らく事前に無詠唱で強化さらたか、試合中に強化したのか、どの道」

「?」

「只者ではない。」

「うん、それだけでも大収穫。」

王女は明るい笑顔をラオルに見せつけ、ラオルは耐える姿に、王女はまた、、、、、、

その風景は部下達にはもはや目の保養としかならない。なにせ、尊敬できる上司の幸せを祈らない部下はいませんから。



(それはそうだろう、バレバレだぞあれ)

『ご主人様、心でも鳴けないでください、お節介だそうですよ』

「うるせよ、あんなの見せつけられたら誰だって鳴くわ」


一人しかいない部屋で二つの声を聞こえる、もう一つの声の主は、男の杖からだ。

曰く、人工頭脳、本来この()()に存在しない物。


「メイ、連中は」

『西部の駐屯地に向けて出発しました。確認したところ、全員います。』

「よし、連中との契約は」

『済んでおります、ご主人様が彼らに持ち掛けた時点で』

「優秀な相棒は頼もしいことで、どれ、ピカピカしてやる。」

『結構です、自己洗浄ができます。それに』

「それに?」

『屑のウイルスに感染したらかないませんので』

「お前、今日こそ!」

『人の恋路を首突っ込むデリカシーゼロ野郎は誰ですか』

「。。。。。。。。はい、僕です」

『では』

「いやあ、弁明を、せめて弁明だけを!」

『。。。。。。』

「切りやがったこいつ!!!ああ、もおおおおおお!!!!ふう、風呂入ろうと」

こうやって城の一日は締めれない空気で終わりを告げた。

ディアゼル2世

年齢  78歳

身長  164cm

体重  50kg

特技  テライマ(西洋のチェスとほぼ同様)

先々王からの忠臣、先王は流行り病で宰相として最年少。王女を孫のように可愛がっているが、結婚については親以上に悩んでいる。


ヨナン・ヴァン・ローゼン・リヴォノ

年齢  13歳

身長  143cm

体重  45kg

特技  薬草

王弟です。王族に生まれていなかったら薬剤師になれる逸材でしたが、姉はむしろなりたいようになってと言いましたが、本人は姉の力になりたい一心で断れました。


ラオル・フリッツ

年齢  22歳

身長 190cm

体重  98kg

特技  剣術、騎馬、弓

本人は気が付いていないが、魔法適正もあります。ヴェルティガ・シャクティはほぼ力技ですが、魔法を加えると、壁はない様なものです。本人は王女に懸想してるが、はい、両思いです。ただ身分もありますが、王女自身は構わないだが、本人は中々踏み出せない模様。また宰相からの嫌がらせの原因でもある。

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