第一章 もっと先へ
1週間ぷりの講義、相変わらず我喰先生の授業が分かりやすい。
講義が終わり、立ち去ろうとした斗真でしたが、先生に呼び止められた。なにか相談することがあって、二人きりでお願いされた。
誰もいない教壇、
「で、なにかありましたか、先生」
「。。。。君、小さい頃体操選手でしたね、」
「。。。。。はい、中学の頃辞めたが。」
「原因は、父の失踪だね」
空気が変わり、普段愛想がいい先生だが、その口調が段々と変わり、別人に思えた。
「しかし、それでも身体能力がかなりいい方、あのまま続けば、世界も夢じゃない、いやあ、金メダルも」
「なにを、いいたい。」
なにか、確信に似たような感覚が斗真に襲う。
「ゼルに負けたそうだな」
「!」
もはや、決定的、先生は
「あんた、一体」
「ただの旅人だ、今の君より強いだけの。」
先生の雰囲気が変わり、それにつれて、周辺の環境も変わる。段々と言葉に表せない空間になっていく。
「ここは、」
「さって、何を言いたいかって?それは」
瞬間、我喰先生が目の前に近づき、どこから出したかわからない杖を持って、
「惜しんだよ、君は」
ドーン
杖の攻撃を炎の壁で防ぐ、
「その力の使い方も、体自体の使い方も、あれから訓練を続けば、まだましの形になるのに、」
言い終えたとき、斗真は顔面に何かぶっつかった感触を覚え、そのまま遠くへ飛んでいた。
「あんな負け方するなんて、」
「、、くう、あんたになにが」
痛みを耐えつつ斗真は言い返そうとしたが、
「分かってないね、君が負ければ、彼女が危険になることを」
「。。。。く」
心に、刀が刺されたような感覚でした。
「それともなにか、人間じゃないから、死んでもいいと」
「ちが、、、、」
「違うなら、強くなれ、」
「。。。。」
我喰は沈みきった顔をした斗真をみて、次の言葉を送る。
「やめてもいいぜ、そもそも本来なら関係ない話だ、指輪を捨て、その時記憶をいじらせるが、ただ一つ覚えておけ、」
「。。。。。。」
「それじゃ、なんにも解決にはならないことを」
「誰が、」
「?」
「誰が、、、、やめる、、、て!」
目に光が戻っていた。やすい挑発だと分かっても、それでもあきらめたくなかった。
いろんな疑問がある、なによりもなぜ父が指輪を、しかも俺に渡したのか。それを知るまでは
「やってやるよ!!」
「ならば、まず力の使い方を教えてやる、実践でな」
「。。。。。え」
そして、我喰の周りに、数えきれない氷の弾丸が形成されて、標的はもちろん
「嘘だろう」
弾丸が斗真に向けて飛びつく、斗真はもう必死に逃げ回る。突然現れた障害物もものともせずに超えていく。
「まず体の使い方だ、元体操選手だろう、やれるはずだ」
「ぬなこと関係あるか!!!!しかも小学生レベルやぞ!!!!!」
ツッコミいれる斗真でしたが、それを拍手で返す
「ほらほら、変な関西弁で喋ってないで、早く走らないと、当たるよ!」
あの野郎かならずぶっ飛ばす、と心中を誓った斗真。弾丸が無常に当たりにくる。
夜
主人の帰りをまつアスカでしたが、玄関の音を聞いて迎えに行くと、
そこには満身創痍の主人と見知らぬはずの男がいた。
「よ、君はメイドの、こいつの手当を頼む。」
「斗真様!」
あちこちに傷だらけでしたが、応急処置が施されていた。今は単純に気絶したと安堵するアスカ
「。。。。君、名は?」
「斗真様を傷つけた者に名乗る名前など。」
「はは、それもそうだ。」
しばしの沈黙を経ち
「明日から一週間、毎日訓練だ、そう伝えとけ」
「斗真様はそんな危険なことを」
「やるさ、なによりもこいつ自身がそう望んでいる。では」
去って行く男を見て、アスカはすぐ斗真を横にして、休ませた。
傷だらけの体を見て、アスカは胸の中に何か異常を感じた。自分はバイオメイドで、人間じゃないのに。
(この異常は一体。。。。。)
5日後の夜
訓練が続いている
「ほらほら、逃げてっばかりじゃなんにもならない。」
「くそ」
斗真はすぐに炎を出したが、すぐにつぶされた。
「その程度の炎、すぐにつぶせる、さあ、どうする。」
「これなら、」
みるみるうちに、炎が円状形になり、我喰に対して、波状攻撃を仕掛けるが、それもごとごとくつぶされた。
「これでもないな、ゼルに通じなかっただろう。もっと想像しろう!」
「。。。。は」
そして、弾丸何個が確認漏れて、斗真に直接あたる。
瞬時炎の壁で弾丸を溶かし、守れたが、大量の体力を奪われて、斗真は膝が突いた。
「やれやれ、」
我喰が斗真に近づき、膝突いた斗真と目線を合わせて、
「炎の壁はいい、防御系の手段としては、ただスタミナ管理はおろそかにしたら、本末転倒になる。」
「はあはあ、炎の壁を、はあはあ、もっと自在に、はあはあ、操れないと」
「それもそうだが、攻撃手段が乏しすぎる。」
「はあはあ、ぐ、」
図星を刺され、斗真は悔し顔ですこし涙も出た。
「スペックもあがり、断然強くなった。」
「。。。。。」
「もっと想像しろう、最強の自分を、」
「うっす」
その日も夜まで訓練をし続けてた。
我喰 直
年齢 不詳
身長 187cm
体重 87kg
特技 世界史
世界史先生、基本人当たりがいい。斗真の事情をしり、いろんな能力を披露する謎の人物。




