#1 俺の負け。
#1 俺の負け。
「何やってんだろうな俺…みっともねぇ…」
夜中3時
俺は住んでいるマンションを飛び出して自販機に向かっていた。
特別何か他意があったからでは無い。
ただ、俺の好きな缶コーラを買いに行っただけ。
ただ、それだけだ。
スマホも財布すらも持たず
マイバックと少し折れ曲がった1000円札を片手に握りしめてマンションを飛び出した。
都会とは少し離れた場所に位置する立地な為、面倒くさそうな人間には絡まれず済む深夜の外。
季節は夏。
暖かい気温の中、涼しい風が道に沿って吹き付けてくる。
「夏の深夜って…こんなに涼しいんだな、知らなかった」
ごく普通の事すらも俺にとっては貴重な時間だった。
だって、こんなにも風や気温に思いを寄せて感じ取る事なんて…最近の俺にはできなかった事だからだ。
しなかったと言う方が正しいのか?
それすらも分からねぇな。
お金を入れて、緑色に光るボタンを触れる。
『ピッ…ガチャコン…ピピピピピピピピピピピピ‥‥』
表示は【3334】
「そりゃ当たらねぇよな、別に期待はしてねぇが」
俺は運に恵まれない男だからな…。
神も信じてなけりゃ、運すらも信じてない。
そんなオカルトじみた話があるなら今頃、飢餓で苦しんでる人は居ないだろうし…俺もこんなに辛い思いをしなくて済む。
信じてる方が馬鹿らしくなってくるもんだ。
別に信仰とかを否定する訳ではない。
これが、俺の一人論なだけだ。
とやかく言われる筋は無い。
で、心地よい風に吹かれながら俺は帰宅道を辿る。
そんな何気ない一日のまま、今日も無駄に時間が流れていく。
明日は何をしようか?とか
明日は何かできるだろうか?とか
思い詰めていく内に、外気が気にならなくなっていった。
だが運命とやらは突然始まるものなのかもしれないな。
「こんにちは…ここのマンションに住まれている方ですか?」
マンション入り口に居たのは、16歳くらいの背丈をした少女が立っていた。
胸の膨らみは…Cくらいか?いや、もっと小さいかもしれない。
髪はツインテールで…かなりの童顔かもしれない。
勿論細身の体つきで、ちゃんと食べてるのか心配したくなる程だ。
…ま、俺が言えた事ではないか。
「き…聞こえてますか…?」
おっとまずいまずい…聞こえてる素振りを見せなければ。
容姿に見惚れてたとか言えねぇわな。
「はい、聞こえてますけど…どうしました?」
意外と大人っぽい口調…。
何か、人の扱いに慣れているような感覚がする…気のせいか?
「私…家の鍵を失って、部屋に入れなくなってしまったんですよ」
マジですかい…。
これってもしかしてさぁ…
「ご迷惑かもしれませんが…貴方の家に泊めてくれませんか…?」
やっぱりな。
いや、そんな事だろうと思ったさ…。
どうしよ~…部屋はゴミ袋だらけで汚いし、エ二メグッズも飾ってあるし…。
なにより、ロリコンにはなりたくねぇ~…‥‥。
「あ~…部屋が汚くて居心地が悪いと思うので、俺の部屋は難しいかもしれません。入り口は開けますので…お友達の居る部屋に向かった方が良いかと思いますよ」
よし、上手く断れたな。
これで何とかなる筈…
「私…お友達が近くに居ないんです…」
oh…そう来たかぁ…。
「知り合いでも良いと思いますよ?俺だと見知らぬ人なんで身の危険があるかもしれないですし!」
「じゃあ、身の危険になる事をしても良いと言ったなら…?」
スゥ‥‥なるほど…〇〇〇〇か。
この幼さにして〇〇〇〇の〇〇〇なんて…勘弁してくれよ…。
この世界は広いな。
はぁ…田舎に帰りたい。
「逆に、こうして身を案じてくれる貴方が私に手を出すとは考えにくいのですが…?」
くそう、適格だ。
滅茶苦茶その通りだ。
何故なら俺は童〇…初めては好きな人とって願う見習い魔法使いだ。
だから、襲う勇気は俺に無い。
「お願いします!一晩だけでも良いので!その分…必要であればご奉仕もさせて欲しいのです!」
マ‥‥?
「分かりました。付いてきてください」
はい、俺の負け。
所詮男は欲に囚われた種族に過ぎないんだな。
よくよーく学んだわ。
奉仕にも、複数の意味がある。
あっちの奉仕と清純派の奉仕。
違いは明白だ。
だから、、変な気を起こさないようにコントールしなければ…。
俺の俺が大爆発を起こしかねない。
俺だ。神果みかんだ。
先に言っておくが…別にすぐ更新されるものではない作品だ。
俺が辛い時に書いて投稿する。
よろしくな。