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超短編ストーリー10本

想い出の試合

作者: 鳥羽風来

試合では3つの敵に勝たねばならない。

1つ目は相手。2つ目は自分自身。そして3つ目は審判だ。審判を味方に付けていれば、多少何かが足りなくても、自分に一本の旗を上げてくれる。実際にそういう事があったのだ。

剣道の全国大会。神懸かったように調子がよく、積極的に打ち込んで勝ち進んだ決勝戦。相打ち面で相手の方が一瞬早く「やられた、ここまでか」と思った。しかし、見渡すと3人のうち2人の審判が、自分の方に旗を上げていた。

優勝インタビューでは「正直負けていた」という本心は言えなかった。旗を上げてくれた2人の審判の顔を潰すからだ。「思い切って相手に飛び込んで行った結果と思います。嬉しいです」と答えた。インタビューは、皆に注目されて、気持ちよかった。とても良い想い出だ。もし現実ならば。

私は布団の中で、夢の続きを見ようと頑張った後、午後から始まる厳しい稽古の事を思い出し、気持ちに碇のような重りが付いた。

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