第162話 『再起』
ソレイユの侵攻により端を発したアルテミス事変。その戦局はいよいよ次の段階へと移行した。
ポーンを犠牲にしながらも、クイーンはビショップを仕留め、ナイトと共に盤上を進む。さらに彼女はルークまでもその手中に収め、自陣を盤石な物へと固めつつあった。
避難所の一つであるルーンアカデミーが陥落した事を受け、アルテミス政府は情報統制のために全ての魔法ネットワークを封鎖した。これを悪用された事が、今回の敗北の明らかな原因である事を突き止めたためだ。
学園を占拠したエクリプス軍を名乗る勢力は、周囲に制御システムを書き換えたパペットを展開し、かの地を一つの要塞へと造り替えた。さらに魔動装置による立体ビジョンを投影し、女王ティセに対する宣戦布告と、この地に住む人民に対し二つの選択肢を提示する演説を繰り返している。
『月の国の女王、ティセ゠アルテミスよ。貴様との血戦の時は、この地に日食が訪れる明日。楽しみにするがいい。光すらも届かぬ暗闇から、この銀の刃にて貴様の首を搔ききってやろう。その時こそ、この地がエクリプス帝国へと生まれ変わる瞬間となる。祝え! このマジェスティ・メディアを。讃えよ、新たな女王カトリーヌ゠メディアを!』
全ては仮初めの平和に慣れきっていた自分達に責任があると、政府はもちろん、民衆もその勢いを失い、彼女のスピーチに恐怖した。本当の戦争は、想像していたものより遥かに情け容赦のないものである。ティセによって火の付いた人々の心は、次第に鎮火されていく。どこか楽勝ムードを醸し出していたほとんどの国民が、投降という選択を選ぶ腹づもりであるほどに。
「ごめん……みんな……何が最強だ」
ネットワークによる連絡は絶たれ、学園にいる人々の安否も分からず、ティセは焦燥していた。自分が送り出したストラグル達もすでに……。そんな事を考えると、いても立ってもいられず単身飛び出したい気持ちに駆り立てられる。その度に母であるアルテミス十九世から泣きつかれ、今やれる事を探す繰り返しだ。
「女王って、辛いね……。ママ、今まで色々と文句ばかり言ったね」
「いいのよ……。確かにアルテミスの国力がここまで低下していたなんて思ってもいなかったわ。長年、少しずつ私達は去勢されていたのかもしれないわね。駐屯するガーディアナ軍が私達の実質の戦力だったのに、それが真っ先に狙われるなんて。あの地はガーディアナ領でもあるから、私達には手出しができない事も奴らは見越していたのよ……」
それもこれも、見事に国の弱点を突き攻め込んできたソレイユ王国の戦略だ。ティセへと執着心を燃やす同じ赤髪の、けれど顔つきは正反対の冷酷極まりない女。
「カトリーヌ……アイツだけは許さない。でも、何より自分自身が一番許せない。女王じゃないアタシなら、絶対に一人で乗り込んで行ってた。でも、そんなのは言い訳。アタシ自身が、どこかで怖がってたんだ。弱い自分を捨てるためにたくさん修行したのに、心は少しも強くなれてなかった。アタシ、もう、何も失いたくないよ……」
「ティセ……」
カエルの子はカエル。この子はやはり自分の子だと、母の手は優しくティセを包んだ。
「もういいのよ。女王の座は私に戻して、私がこの身を捧げるわ。どうせ先の短い人生だもの。だから、あなたは生き延びて。そしてロザリーさん達と一緒に、いつか、アルテミスを取り戻してくれれば……」
そんな弱気な母の発言の中に、自分が戦わねばならない理由がまだ残されている事にティセは気づいた。
「ううん、ママは絶対にアタシが守る。それに、ロザリー……そうだ。ロザリーに、約束したんだ。強くなってまた、戻ってくるって。だから、こんな所でやられる訳にはいかないんだ!」
美人のくせにどこか熱くてダサい、お人好しな筋肉バカ。そんな彼女を想うと、何故かみるみると失ったはずの闘志が湧いてくる。
「アタシは、負けない。胸を張って、あいつにまた会うために……! ママ、次、そんな弱気な事言ったら許さないんだからね!」
「ふふ、強がりさんね。その負けず嫌い、パパに似たのかしら」
そう言われてみて、ティセは初めて彼との血のつながりに気づいた。
確かに怖い。自分一人の命なら、ここまで怖くなんてなかった。誰かの命を背負う事が、こんなに怖いなんて。でも、私は強い。だから、強い者としての役目を果たさなければならない。臆病なあいつ……弱いくせに強い者へと立ち向かった、そんな奴を知っているのだからなおさらだ。
「うん。これが、女王としての覚悟。勝負よ、カトリーヌ」
もう、今の力でぶつかるしかない。負けることなんて、考えない。黙ってこの国を食い物にされてたまるかと、ティセの闘志は明日の決戦に向け燃え上がる。
その日、ティセは対抗するように女王としての決意を魔法ビジョンにて発表した。革新に揺れるアルテミスに、運命の女神は微笑むのであろうか。
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その日の夜、泥沼の抗争状態に陥ったアルテミスの地に、また新たな勢力が足を踏み入れる。女王カトリーヌの監視のために遣わされた、聖典派の刺客達である。
「司祭エイプリル。現在の首尾はどうなっている」
「は、ソレイユの女王ですが、思いのほか強かなようです。この地の一部といわず、全てをその手に掌握するつもりで動き始めました。すでに我々に渡るはずの魔動機械も奴らの手によって私物化され、こちらも手が出せない状況です」
司祭クラスをもアゴで使う人間達。彼らは主席枢機卿であるマルクリウス失踪後、次にその座に着かんとする権力者達の傭う、影の軍隊と呼ばれる暗殺者の一団。政治の裏に暗躍しては異を唱える要人をことごとく葬ってきた、聖職者達の最も恐れる暗殺実行部隊である。
「裏切りか、ならばアルテミスの女王共々消すまで。事が済めば貴様には司教の座を与え、この地を治める権利をも与えるとの事だ。どうやら、この地は女が治めるしきたりがあるらしい、皮肉にも貴様も女。この国の民も本望だろう」
「ありがたきお言葉。司徒ピーター様もバルホーク様もどうやらラビリンスにて戦死した模様。愚かにも教義を忘れ、魔女の力に溺れた者達の末路でありましょう」
司祭エイプリルは大きな口をつり上げ、その巨体を揺らしながらせせら笑う。
教えを騙るその正体は、幼い男妾狂いの巨躯を誇る熟年女性。ピーターのような若く美しい同性愛者達に相手にされず、いつも嫉妬に狂っては少年達へと虐待を繰り返す変質者。彼女も修道女へと強姦を繰り返していた司祭オーガストと同様、歪んだ人格の持ち主であった。
「私が女王となった暁には、まず同性愛を取り締まりましょう。あんな非生産的な行為、絶対に許せないわ! 私を、いえ、人という種を、愚弄する行為です!」
政治家にでもなったつもりか、すでにその頭は他者を律する事で一杯だ。
シーカー達はそんな金切り声を上げながらまくし立てるエイプリルに気を取られ、そこへと近づく影がある事に気づかなかった。
「みいつけた……ガーディアナにたかる、蛆虫どもが……」
どこからか声が聞こえる。小さな女の子の声。しかし、ここにいるのはすでに自分達だけのはず。どこを見渡しても子供の姿など見当たらなかった。
「まあっ、蛆虫とは何です! 出てきなさい、お仕置きしてあげます!」
「くくくっ……本当にいいんだな?」
突然、エイプリルのでっぷりと太った大きなお腹に、ぽっかりと穴が開いた。シーカー達は目を丸くする。その穴の向こうには、こことはまるで違う景色が映し出されているのだ。
「なっ、何が起きたのです!」
「こ、これはっ!」
その中から現れたのは、額の目立つ、波打つような黒髪の少女。彼女はうつろな瞳で、巨大な腹からその場にいる一人一人を眺めている。
「ひぃぃい! 私の、私のお腹から、女の子があっ」
「同性愛なんぞにグダグダいうのなら、出産くらいしてみせろ」
ひょい、と輪をくぐるように飛び出した少女は、自分が這い出した穴をすかさず閉じて見せた。
「おっ、ほっ、本当に生まれた、子供が……」
「ママのお腹を引き裂いて生まれた時よりは、ずいぶん楽であったぞ。キヒヒ……」
おぞましい程の魔力を纏う無邪気な少女。しかしてその実体は、ガーディアナに属する者であれば誰もが恐怖する存在であった。今はかつてとは違う黒のワンピース姿ではあるものの、その威厳はいささかも変わらない。
「あなたは、女帝エトランザッ……! なぜ、このような所に!」
シーカー達は条件反射的に膝を突いた。彼らの部隊は元々、邪教団イルミナの暗殺実行部隊ロストチャイルドの下に配属された下位組織。所詮、彼らはただの使い捨ての戦闘員であり、人間の中で腕の立つだけの暗殺者でしかないのだ。
「ふーん、貴様らか。エトのいない間、元気にしていたか?」
「ははっ……」
彼らとしてはイルミナの解体後、役人に傭われ大きな顔をしていた所を、よりにもよってかつての我が首領と出くわしてしまったのである。
エトランザはつまらなそうに足で地面に絵を描きながら、かつての部下に状況の説明をしてあげた。
「エト、教皇様に出て行けって言われたから、ガーディアナを出てきたの。それで、好きにしろって言われたから、好きにする。……とりあえず、死んで?」
「くっ!」
四方八方に逃げ出す暗殺者達であったが、その行く先々に空間ゲートが開かれた。もちろん行き着く先はエトランザの目前。腹をくくった暗殺者達は、それぞれの得意とする暗器にて首領の首を獲りに行く。
「アハハ、あのメリルに何度寝首を搔かれたと思ってるの? でもエトの首を獲れたのは、教皇様ただ一人だけ」
ケリュケイオン、暗器使いのメリル。その名前に一同はヒヤリとする。それと同時に、処刑されたはずの彼女がなぜ教皇の元を離れここにいるのかを考えると、さらに生きた心地は失われていった。
「エトは今、反抗期なの。エトを処刑したガーディアナなんて全部、ぶっ壊してやる! そして教皇様に、ごめんなさいってさせるのぉ!」
その叫びを聞き届ける前に、彼らの五体はバラバラに引き裂かれた。ボトボトと人であった塊が降り注ぐ中、司祭エイプリルは気が狂ったように笑い出す。
「うひひ、あひゃひゃ、女王に、女王になるのよ、私は、私が……」
「女帝の前には、女王なんて……なに、これは」
エトランザの前に、ウネウネとした触手のような物が現れた。覆われた粘液に妖しく光るそれは、その幼い足に絡みついて離れない。
「ひひ、教皇様より私に授けられたのは、恨印の秘蹟。さあ、お前のような子供は、躾をしてあげないとねぇ!」
「ひっ……気持ち悪い!」
ゲートを駆使し切り裂こうとするが、まるで通用しない。どうやらそれは物質的なものではなく、魔力で生み出した戒めのようだ。ならばとゲートで逃げようとするも、つきまとう彼女の触手が邪魔をし、ゲートをくぐり抜ける事はできなかった。
そうこうする内に触手はエトランザの体内にまで食い込み、徐々に全身の自由を奪う。
「う、ぐうっ」
「よく見ると可愛い子。お前にも、女として扱われない苦しみの人生を与えてやろう。醜い傷と共に、長い一生を一人で生きるんだッ!」
バチンという衝撃と共に、大きな掌がエトランザの顔面を揺さぶった。脳が揺れ、次第に皮膚が腫れ上がる。まず彼女はこうして子供達の思考と自由を奪い、圧倒的な力で押さえつける。
「ひっ、ひぐっ……」
司祭クラスを侮ってしまった。この者達は並々ならぬ欲望だけを糧にその地位まで辿り着いた存在。さらに、それぞれが教皇から特別な洗礼を受けているのだ。
「う、うええ……」
エトランザは教皇から受けた虐待の日々を思い出し、恐怖から子供のように泣き出してしまった。
「うああーん! たすけて、ディーヴァ、ディーヴァぁ!」
それは自分を救ってくれた、母のように優しい女性の名前。あの地下の牢獄にて常に寄り添っては、心の傷を癒やしてくれた正義のヒーローである。
「この声は……」
一人ゲートを使い、どこかへとはぐれてしまったエトランザを探していたディーヴァは、悲痛な叫びを聞く。
「エトっ、無事か! ……貴様ぁ!」
すかさず駆けつけたディーヴァによって、エイプリルは殴りつけられた。しかし、首の据わった、地面から根が張ったような体格の彼女にはビクともしない。
「ディーヴァ……!」
「なんだい、そのへっぴり腰は。痛くもかゆくもないねぇ」
堅身の使い手であるオーガストとは逆に、柔らかな脂肪で彼女の身は守られている。鍛え抜かれたディーヴァの拳でさえ通用しないほどに。
「ぐっ……やはり私は、もう……力を失ったというのか」
いや、違う。心が奮い立たないのだ。こんな腰の入らない拳では、通るものも通らない。教皇との悪夢のような戦いは、彼女の中に深い傷を残していた。
「ベラトリックス! 私の声を聞いてくれ! 頼む、もう一度でいい……!」
そんなカオスへの呼びかけも、空しく寒空へと消えていくのみ。
「美しい女だ……。さぞ、良い思いをしてきた事だろう、許せないねぇ!」
エイプリルの興味はディーヴァへと移った。彼女の触手は瞬く間に褐色の肢体へと絡みつく。ディーヴァも力尽くで抵抗するが、全くの徒労である。この執念、一体何がそうさせるのか。
「ぐっ、この私が……」
「さあ、どうしてくれよう。その顔面に傷を入れるか、大きな乳房をそぎ落とすか。そうだ、アレを使えなくしてやるのもいいね……」
エイプリルの嗜虐的な笑みを受け、ディーヴァはぞっとした。弱者の立場など経験するのはいつ以来であろうか。この恐怖は確か、アバドンの地に生まれ落ちた少女の誰もが通る儀礼、割礼の儀式を前にした時の感覚に似ている。
(……私が、私になれたのは、この恐怖に打ち勝ったからだ)
そう。そこで初めて、自分は勇者になった。自ら先頭に立ち同年代の少女達を守り、その野蛮な風習を辞めさせたのだ。大人達の都合を無理に子供へ押しつけるなど、虐待に他ならないと。
「思い出せ、私は勇者だ……!」
太くぬらぬらと光る触手が、ディーヴァの股へと狙いを定めた。その時、彼女の逞しい鉄面皮が初めて少女のような顔へと変わる。これぞ心を掌握した瞬間、か弱き子供が見せる、最高の娯楽。
「く……」
「決めた、これで貫いてやろう! 私の恨印で、天国を見せてあげるよ!」
「いやだ……やめろ……!」
触手の容貌がグロテスクに変化する。棘や突起、返しといった嗜虐性を高めた、彼女自身ともいえる姿へと変わると、勢いよくディーヴァの女として守り抜いてきた秘部へと這い出した。
「やめろぉ……!!」
ディーヴァは思わず少女のように目をつぶる。聞こえるのは肉の引き裂かれるような音。そして血の花が咲いたようなおびただしい流血と共に、それは二つに縦へと割れていく。
「ぎぃあああ!!」
おぞましい叫び。しかし痛みはない。おそるおそる開いたディーヴァの目に、生々しい断面を覗かせる人体と、その向こう側で怒りの形相で牙を剥く少女の姿が映る。
「あ、が……」
二つとなったエイプリルは自重に耐えきれず、引き裂かれては亡骸と化した。
「フーッ、フーッ!」
恐ろしき邪神の面影を残す少女。喋る事さえ出来ない程に抑圧されたその感情は、ディーヴァの献身により取り戻されつつあった。その過程で、彼女はディーヴァを母のように慕い始める。
そんな母の危機に、少女は立ち上がった。自らの心の傷を乗り越えるように。
「エト……お前……」
「ディーヴァ、ディーヴぁ……!」
二人は抱き合い、互いの無事を喜び合った。
どこか精神的に依存し合いながら、ガーディアナからの逃亡を続けていた彼女達。ディーヴァは傷心の彼女の力でヘクセンナハトへとケラウノスの危機を伝えた後、港街グローリアを経由し、ここ、アルテミスの港区へと辿り着いた。
「ディーヴァ、立てる?」
「ああ、心配を掛けたな……ありがとう」
すでに人々のいないこの地を歩き、二人はアルテミスの置かれた現状を知る。二人がここへ訪れたのは最も安全な帰還ルートであると共に、二人にとって縁の深い、ティセの母国でもあるからだ。現在戦争状態にあると聞き、急いでワープを繰り返しては来たものの、少しばかり遅かったようだ。
「この国を見ていると、やはり侵略に正義などない事を思い知るな」
「まあ、消すにはもったいのない国だ。ディーヴァ、この国には人が中に入った、箱のおもちゃがあるんだぞ」
「こら、勝手に先へ行くな。また奴らが出たらどうする」
エトランザが立ち入った商店街の一軒に、まだ明々と光の灯るマジビジョンが置かれていた。そこに映し出されていたのは、懐かしいあの顔。
「ティ……セ……」
エトランザも驚いていた。それは自分に立ち向かってきたあのマレフィカである。弱々しく、まるで相手にもならなかった彼女が、雄々しくも人々に向け力強い言葉を紡いでいた。
『戦いは始まった。いえ、すでに始まっていた。アタシがこの国を出た、あの日から。アタシはずっと、勝つために戦っていた。でも、憎しみを糧にしたそんな戦いは、一度でも負けたら終わるんだ。だから、次は守るために戦う。守るためなら、アタシはどこまでも強くなれる。そして……明日は金環祭。本来ならアルテミスは日食のお祭りに賑わっていたはずなんだよね。だから、カトリーヌ゠メディア。アンタを倒して、盛大なお祭りを上げてやるわ! 首を洗って待ってなさい!』
実に彼女らしさに溢れる演説。ディーヴァは思わず目頭を熱くした。自分が失ってしまった闘志を、彼女は何倍にもして滾らせていた。いつか彼女を殴りつけた事を恥じ入るほどに、今の自分が情けなく感じる。
「ティセ……お前は、こんな私を笑うか?」
彼女に会えば、再び昔の自分に戻れるような気がする。そんな期待と共に、ディーヴァは食い入るように燃えるような瞳を見つめていた。
「ふん、言うようになったじゃないか。ティセ……」
エトランザも隣で微笑んでいた。おそらく、あの時の自分との戦いから多くを学んだのだろう。今ならば分かる。一度の敗北がもたらす価値。共に挫折を経た今ならば、一度は対立した彼女とも理解り合える気がした。
二人は彼女の待つアルテミス城を目指す。
失った自分を取り戻すため、そして、新しい自分と出会うために。
―次回予告―
守る為に戦う者。そして喰らう為に闘う者。
生き様を掛けた二人の死闘が始まる。
歴史に流れるのは、どちらの赤い血か。
第163話「血戦の日」