第2章 聖なる魔女 登場人物
※2章までのネタバレを含みます。
基本、近況と新情報のみ載せています。年齢は現在のものです。
ロザリー゠エル゠フリードリッヒ
17歳。物語の主人公。かつての戦争において、マレフィカで一人生き残った少女。
彼女の口からその過去が語られる事は少ない。だが決して風化する事のない胸の痛みに、いつも一人苦しんでいる。今は唯一それを知るパメラの寄せる愛に、どこか安らぎを感じている。
【技能】 ブラッディスラッシュ
父ブラッド直伝の必殺の居合い斬り。腕が錆びないよう、毎日数百回は素振りをしている。
【装備】 赤いバンダナ
父がくれた血止めの布。これを身につけると、いつでも父が側にいてくれるような心強さを覚える。実は深く染みこんだレジェンドの血が、ロザリーのスキルシステムに何かしらの影響を与えているらしい。
パメラ゠クレイディア
15歳。物語のヒロイン。ガーディアナ教国の象徴である聖女。
ロザリーに救われ共に旅をする中、新しくパメラという名前をもらった。
時折、蠱惑的な心の声に従い情熱的な愛をロザリーに向ける。
【幻像】 黒天使リゲル
ずっと見守ってくれている事から、パメラは魔女に宿る存在を守護星と呼んでいる。自分の幻像はまばゆいほどの白い光を放つ事からリゲルと名付けた。
【装備】 町娘の衣装
ビアドの孫が遺した青基調の服。動きやすく、とても馴染んでいるようだ。
ビアド゠クレイディア
75歳。農村サンデヴェルデの村長。酒場を切り盛りしていたが、今は一人静かに暮らす。
少し風変わりだが優しい老人で、ロザリー達をかくまってくれた。パメラを失った孫のように見ていたが故に、不幸な最期を遂げる。
魔女アリア
19歳。事件当時は12歳であった。破滅の魔女と呼ばれる、初めて世界に厄災を招いた色素のない美しい少女。
幼い聖女の放った最初の浄化によって無力化され、収容所へと送られた。
【異能】 大規模破壊?
当時ガーディアナと世界の覇権争いをしていたほどのフェルミニア王国が没落した一因に、首都における彼女の暴走があった事は疑いようもない。その力は全てを灰に変え、時代をも暗黒に染めた。
マルクリウス゠バルトロナイ
67歳。ガーディアナ第二司徒であり、教皇を補佐する枢機卿を務める。人間には慈悲深く人格者であるが、異端には容赦がない老獪。
ガーディアナの神とされる経典、聖典を絶対視している。破滅の魔女を捕らえた当時は、ガーディアナ異端審問会を取り仕切っていた。
パメラ゠リリウム
享年10歳。ローランドに身を寄せるマレフィカの孤児。
聖なる魔女と呼ばれ、ロザリーを心から慕っていた少女。現在はガーディアナの儀式により命を失い、聖女の心へと魂の状態にて宿っている。聖女と共に、ロザリーへの愛を完遂する事を願う。
【幻像】 白天使ベテルギウス
パメラが他者を慈しむ際に現れる白い天使。赤褐色の光を放ち、不思議と聖女の天使とは対になるような姿をしている。
【異能】 再生
触れたものを自らの体力を消費し、完全に治癒、さらには生命力を与える事ができる。
ブラッド゠フォン゠フリードリッヒ
40歳。ロザリーの父親。ローランド騎士団の剣術指南役をしていた。
かつて魔王を倒したとされる伝説級の一人。世界でも最強の一角を誇る武人だが、家族や仲間達にはぶっきらぼうな優しさを見せる。その行方は不明。
【技能】 ブラッディボンバー
闘気を限界まで圧縮し爆発力に変え、全てを斬り捨てる大技。魔王の時代にスキルシステムを極めた結果、とてつもない威力となった。
オリビア゠フリードリッヒ
享年33歳。ロザリーの母親。元踊り子で、マレフィカの孤児院を営んでいた。
慈愛の体現者として全ての魔女から慕われていたが、ジューダスの凶刃に倒れてしまった。幸か不幸か、ロザリーはショックのあまりその瞬間の事を良く覚えてはいない。
ギュスター゠レイクレフォン
65歳。ローランド騎士団長を勤める。子供好きの好々爺。
彼はマレフィカの保護や、孤児院の支援にも積極的であった。これからを担う者達への並々ならぬ期待が、彼の生きる希望でもあったのだろう。
レジェンドという訳ではなく中の上程度の強さであるが、人望があるため王の信頼も厚い。
キリーク゠シュヴァイツァー
29歳。ローランド騎士団マレフィカ部隊隊長を勤める。
一応、伝説級の一人でもあり、刺突剣の腕前では右に出る者はいない。元々は慎重な性格で、この頃は全身を重装備で固めていた。これはロザリーへの密かな想いを悟られないようにするためでもあったが、戦役後、彼はその気持ちを兜と共に封印した。
【技能】 サウザンドビーク
目にも止まらぬ細剣による突き。まるでキツツキだな、とブラッドにからかわれ名付けた。
ジューダス゠グリューエン
34歳。ガーディアナ第六司徒。傭兵部隊、夜明けの旅団を率いる。
粗暴で殺戮をこよなく愛する男だが、マレフィカに対しては独りよがりな執着を見せる。
ローランド戦役の際、聖なる魔女パメラに命を救われ、同化した聖女に対し永遠の忠誠を誓った。と同時に、リュミエールへの確執も生まれた事は彼のみぞ知る事である。
【幻像】 棺の女ベネトナシュ
その鉄の檻に囚われた少女は、死の苦痛に耐えながら長である父へと力を与え続ける。
【異能】 不死
いくら肉体が朽ちようとも死ぬことが出来ない。時にそれは残酷な作用をももたらす。
【装備】 カルネージソード
首を狩る事を目的としたかのような巨大な剣。これまでどれだけの血を吸ってきたのか、もはや本人すらも覚えてはいない。
リュミエール゠クレスト
年齢不詳。ガーディアナ教国の最高権力者である教皇。
聖女を幼い頃より洗脳教育してきた。初めはそれが正義だと信じた聖女であったが、そのあまりに超然的な価値観にいつしか心を失っていった。
バルホーク゠リッター
28歳。ガーディアナ第四司徒。教皇を崇拝する若き騎士。
正規軍である、ガーディアナ聖十字軍を率いる。タロスという巨人兵を与えられ、ローランドを攻め滅ぼすきっかけを作った。教皇の力になれた事を喜ぶ反面、その事を一人悔やんでもいる。
エトランザ゠マリアロッタ
9歳。ガーディアナ第三司徒。教皇の次の位である、マリア家の筆頭。
まだ幼いながらも、邪気に満ちた少女。聖女を憎むように教育されてきたため、物心つく以前より聖女に敵対心を持つ。
メンデル゠サンジェルマン
52歳。ガーディアナ第五司徒。天才医師であるが、狂気をはらんでいる男。
魔女の異能を移植するという儀式、セフィロティック・アドベントの発案者。人に対する情が一切存在せず、どんな非道であろうと淡々とこなしてみせる。