第18章 錬成の魔女 登場人物
※18章までのネタバレを含みます。
ヴァレリア゠グリューエン
16歳。かつてジューダス率いるマレフィカの軍、夜明けの旅団に所属していた少女。
忘却化した姉達と戦う日々を終え、長年の悲願でもあったイデアの攻略に乗り出した。ヘクセンナハトの協力もあり目的は達成したが、ただ一人の生き残りであるはずのラクリマは救えなかった。打ちひしがれた彼女は復讐の剣を取る。その絶望をも力に変えて。
【技能】 護法剣アダマント
ルーンを描き、物理に対する障壁を展開する。砲撃すらも相殺させる壁となる。
【技能】 大地のアルカンシェル・トパゾス
土色のルーンから降り注ぐ大岩を呼び寄せる。
【技能】 稲妻のアルカンシェル・エレクトルム
黄金色のルーンから貫くような雷撃を呼び寄せる。
アリア゠ロンド
19歳。破滅の魔女と恐れられた、真の魔女。悪魔ベリアルを内にひめており、魔人にも匹敵する存在。
彼女の罪、それは悲運な事故であった。しかし、世界にとっては自分こそ悪魔なのだと、自らイデアで朽ちる事を願い続ける。それを変えられるのは……。
【異能】 無限魔力
永遠無限に沸き続ける魔力の源泉。それは、イデア内においても影響をうけないほど。
【奥義】 灰の世界
少女時代のアリアが放った、全てを灰に変えた厄災。全魔女の中でもとりわけ危険な力。
メーデン゠バレンタイン
20歳。元、聖女専属の侍女。現、懲役百年の政治犯。
あらゆる不幸に見舞われ、イデアへと送られたマレフィカの女性。その純粋な心は半ば壊れかけていたが、奇跡的に巡り会えた聖女の言葉によって正気へと戻る。いや、正気に戻っているのか少し怪しいくらいには、言動が変わっている。
【異能】 拒絶の檻
あまりに純真であった少女にとって、その世界は残酷すぎた。そのため、他者を受け入れず、自己の世界のみで完結する力を得る。だが、聖女という光に寄り添う喜びから、彼女の世界の扉はかすかに開く。
グリエルマ゠マニュエル
30歳。十二賢者の一人、万理の賢者の末裔。
アルブレヒトとの死闘から、魔女の未来について何か重要な手がかりを得る。魔女の先達として愛を知らずに死にゆく魔女達の哀しみをなくすため、彼女は新たな研究に着手する事となる。
【異能】 神美眼
魔女に宿るカオスを認識し、会話、交渉などをも行える。
【技能】 アーティファクトギャラリー
あらゆる魔導具を収めた鞄を持つ。それらを使いこなすことで戦闘を行うスタイル。
【魔導具】 アルケミックリアクター
一族に伝わる片眼鏡。あらゆる無機物の分子構造を巧みに操作する事で環境に応じた戦闘を行う。
【魔導具】 アゾット
賢者の石が埋め込まれた霊剣。そのためこれを持つと錬成の力を増幅し、反物質すらも扱えるようになる。
パメラ゠クレイディア
15歳。物語のヒロイン。ガーディアナ教国の象徴である聖女。
かつて自らが浄化し幽閉されたアリアを救うべく、力の及ばない敵地へと乗り込んだ。そこで出会った侍女メーデンの力を借り、彼女は本来の自分を取り戻し歩み出す。アリアという自身の罪と向き合うために。
コレット゠ルビー
20歳。肉体年齢は9歳。宝石商、ルビー商会の元締めであり、現冥王。
ヘクセンナハトのおバカワンツーであるムジカとリュカをまとめる役を買って出るも、だんだんと三バカの一人となりつつある。メアについては、不意打ちがなければもっと戦えたと本人は語る。
リュカ゠レイフォン
17歳。クーロン国の仙者になるため修行中のマレフィカ。
不在となるロザリーの“力”となるべく、そして、いつかその想いを伝えるために彼女は戦う。ヘクセンナハト内でも純粋な戦闘力では上位を争うが、相手がメアじゃなければもっと戦えたとは本人の談。
【奥義】 因牙旺砲
五体に流れる気を練り上げ、掌から加速させて体外へと放つ奥義。マコトが見れば、か○は○波みたいと言うだろう。
クリスティア゠ローランド
17歳。ローランド王族の生き残り。晴れてリトルローランドの女王となった。
弱き心を仮面で隠しながら戦ってきたが、メアとの戦いに敗れた事でそれを強く自覚する。本当の彼女は、誰よりも弱い少女のまま。そんな自らの心を埋めるかのように、想いは強き魂へと惹かれていく。
【技能】 テストゥド
槍を高速回転させる事で全ての攻撃から身を守る戦術。その防御は、盾で身を固めた鉄壁の陣形に匹敵する。
【奥義】 グランドクロス
クロウから教わった、対多数に向けての殲滅奥義。前方一帯に十字の衝撃波を放つ。
ディーヴァ゠ギルガメス
19歳。アバドン国一の部族、ギルガメスの女戦士。暁の勇者と呼ばれる。
ヘクセンナハトの切り込み隊長。クロウと二人、兵士からの信頼も厚い。相変わらず縁の下の力持ちとなってマレフィカを助けるも、ただ一人、こちらへと向かう良くない“風”を感じている。
ムジカ゠ファーガス
11歳。獣人の少女であり、偉大な獣王の血を引くマレフィカ。
最近は絵本を読む(読んでもらう)事が好き。あるオオカミ王の話には、昔の自分を見ているようで涙したという。メアを失い、自分のようにニンゲンとは違う存在が他にもいたら、今度は優しくしてあげたいと誓った。
【異能】獣言葉
ある程度の知性を持つ生物の言葉を聞くことができる。さらに、全ての生物は彼女には逆らわない。
【技能】 半獣化
猫の特性を持つ獣化。スピードとパワー、そして知性をバランス良く得る。
メア
10歳。元エトランザ親衛部隊コキュートスのリーダー。
シークレットガーデンによるプエラ・エクス・マキナ計画の試作モデル。
もはや人とはいえない何かである。生なき彼女に死が訪れたのかは定かではない。
【技能】 コキュートス
カイの必中、ジュディの光線、ノーラの因果律操作を全て擬似的に兼ね備えるモード。
【技能】 ナイトメアラウンド
得意とする回転斬りに、バーニアによる加速まで加わった。まさに悪夢の回転木馬。
【技能】 デウスエクスマキナ
彼女の四肢に仕掛けられた爆薬は、いかなる不利であろうとその全てを覆す。
クロウ゠デニール
40歳。伝説級の槍使い。元ローランド国親衛隊隊長。
初の大規模な戦闘に、戦慣れしていない者達の命をその身に変えて守り通した。数人の兵は二度と戦えない体となったが、皆、晴れやかな顔をしていたという。
アップル
魂の一時的な器として、妖精を真似て創り出された人造人間。魔女の一族である彼女達は、死後そこへと魂を移し、子を育て、短い生を全うする。死後は本物のフェアリアとして生まれ変わり、その魂は妖精の国へと還るとされる。
【技能】 ピクシーダスト
その体を生命力の霊薬へと変え、分け与えた相手の傷や病気を癒やす。霊薬はホムンクルスの大部分を構成する成分であるため、当然自らの命は失われる。
マリエル゠ミゼラブル
18歳。イデアの塔に囚われたマレフィカの中で、アリアに次ぎ最も長くいた少女。
かつてヴァレリアの話をラクリマから教えられ、皆とそれだけを支えに監禁生活を乗り越えた。そのため、ヴァレリアを過剰なまでに英雄視する。
アルブレヒト゠サンジェルマン
22歳。ガーディアナの司徒の末席で、同じく司徒であるメンデルの息子。
親のコネで司徒となった頃は、不真面目で素行も悪いただの不良だった。意外にもこの男を手なずけたのは、支配下にあるはずのアリアという存在である。その主従はやがて逆転し、彼女へと尽くし続けた人生だったが、ある意味彼にとっては幸せだったのかもしれない。
【異能】 神空波
使徒でありながら神の存在を信じない彼には、空虚なる力が降りた。それは、真空を生み出す力。貪欲なまでの力への渇望が、より凶悪なマギアへと変える。