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アトラスティア勉強会 四時限目 『地理Ⅱ』

アンジェ「はい! やって来ましたお勉強のお時間!」

マコト「あれ、私達旅立ったはずじゃ……」

アンジェ「ここは作品と現実の狭間にある空間なので、時間も時空も越える事が可能です。さらにはパロだってメタネタだって許される異世界なんですよ!」

マコト「だからって悪ノリするの、良くないよ……」


サクラコ「あのぅ、何で私つれてこられたんでしょう……」

アンジェ「はい、今回のゲスト、サクラコさんです。勉強という(てい)で、設定の羅列を押しつけるコーナーのゲストとしてお招きしました」

サクラコ「なるほど、寺子屋ですね。学問は大好きです!」


アンジェ「ああ、平和過ぎる! この時点でもう燃やされてましたからね、前回」

マコト「それは自業自得でしょ。サクラコちゃん、よろしくね!」

サクラコ「はいっ! 頑張ります!」

マコト「けなげな子……。ここに来ると変な設定が付く事も知らずに……」


アンジェ「今回は前回の続き、地理について語れなかった分を紹介していきましょう」



【レガシア大陸】

 アトラスティア五大陸の一つ。古い文化を色濃く残す、オリエンタルな土地。

 その独自性の強さは、魔族による破壊が比較的少なかったからとされる。



マコト「早い話、アジア大陸の事だね」

アンジェ「マコトもアジア人でしたね。黄色人種といわれていますが、言うほど黄色くはないですね。胸もピンク色ですし」

マコト「バババ……バカぁ! いきなりぶっ込んでこないでよ!」

アンジェ「サクラコさんはどんな色してるのかなぁ? 桜色かな? ふひひ」

サクラコ「そ、それは……」

マコト「何を言わせようとしてるのッ! 最近厳しいんだからね、そっちの方!」

アンジェ「いいでしょう。煩悩のない人間だけが石を投げなさい」

サクラコ「そんな事言って、また飛んできても知りませんよ……」



【クーロン国】

 広大な国土を持つ国。

 全土に渡り地形が人工的に造られた跡があり、中心にそびえる霊峰を囲むように八つの山々が連なる。それは国境をさえぎり外敵を防いできたため、〈グレートウォール〉と呼ばれている。そのため救世戦争をもほぼ無傷で乗り越えた過去を持つ。

 各山々から霊峰へと続く道を〈仙者の道〉といい、険しいその道を乗り越え龍脈から集う気をまとう事が出来ると、人を超えた存在、〈仙者〉になれるといわれる。

 仙者は山々から一人ずつ、八名までが選出され、その地を治める。彼らはあらゆる知識、見識に優れ、武の力でこの地を統制しているため、内紛なども起こりえない優れた統治国家といえる。


・仙龍山

 仙者が集い政治を行う、クーロン中央にある霊峰。極端に隆起した地形のため、その頂上へは空を飛ぶ以外に辿り着く方法はない。


・五行山

 八仙でありリュカの師匠でもある武のショウリが治めていた霊峰。師が亡くなるまでの間、リュカはここで修行をしていた。


・タイロン

 五行山の麓にある諸外国とも近い貿易街。リュカの故郷であり、外れにあるサンチャ飯店は穴場の店。


・仙者の道

 仙龍山へと続く道。その(ふもと)には道を外れた妖仙が住み着き、道に挑む者に襲いかかる。この一帯はハマヌーンというはぐれ妖仙が仕切っており、仙者達も手を焼いているらしい。



サクラコ「リュカさんの故郷ですね! 武芸が盛んで、食べ物が美味しい所です」

マコト「武術かあ。そういえばリュカさんとは試合できなかったな。拳法と古武術、どっちが強いんだろうね」


サクラコ「どうでしょう……それぞれの資質もありますし。でも、単純な運動能力や格闘の才、積み重ねた修行量でリュカさんを越えるのは難しいと思います。それのみに生きた人というのは、常識では考えられない高みにいるものです。マコトさんなら救世主の力を全力で出して、おそらく一時間くらい戦えば勝てる見込みはあります。リュカさんの弱点は、攻めにかける力の配分が多く、長期戦に向かない点にあります。古武術によるいなしとは相性が良いはずです。もっとも、マコトさんにもそれを捌ききる力量が必要になりますが」


アンジェ「めっちゃ早口」

マコト「ありがとう! すごく参考になったよ。要するに、純粋な武術勝負では勝てないって事だね」

サクラコ「あっ、言い過ぎました……ごめんなさい」

マコト「ううん、その通りだと思う。私も修行がんばらなきゃ」

アンジェ「たしか救世主に武術を教えた人がこの世界にいるはずです。マコトもその人に弟子入りしましょうか」

マコト「そっか、そうだよね。こっちにはお父さんの師匠がいるんだ!」

サクラコ「あ……その人は今……」

マコト「?」



【帝政アルベスタン】

 遥か昔から姿を変えず、各地に古代遺跡を数多く残す国。

 かつては砂漠地帯を支配する一大帝国であったが、ガーディアナによって不死の皇帝は失脚し、その後何者かによって秘密裏に葬られ弱体化した。アルベスタン王家は遺跡の採掘で得た利益によりとても裕福であるが、各地で起きている戦争で行く当ての無くなった難民を安い労働力として使役し、さらに巨額の富を得ている。その反発から東部の無法地帯は反対勢力により肥大化、今では不可侵領域と化している。ここでは何よりも財力が正義とされる。


・難民の集落

 砂漠地帯に建てられた、アルベスタンにも入れない老人や子供による集落。現在は奴隷として囚われていた者達も戻り、リトルローランドの拠点となっている。


・王の都

- 砂漠である事も忘れるほどに緑豊かな楽園。闘技場や数多くの娯楽施設があるが、その裏では様々な悪事が行われ、民から富を吸い上げ続けている。


・王の墓

- 不死とされた皇帝のために造られた巨大な墓。皇帝が眠るというその最深部からは、今もうめき声が聞こえるという。


・無法地帯

- アルベスタン諸国の自治が行き届かず、ならず者たちが集まり裏社会を形成した地域。

大陸部分はアルベスタンから流れてきた盗賊が作り上げた縄張りであり、諸島区域は大いなる塵〈グランダスト〉と呼ばれ、先住民である海賊がそれぞれ支配している。



アンジェ「ここではアンジェ、あまりの熱さにずっとサボってた記憶しか……」

マコト「えー! 私なんてずっと忙しかったよ!」

アンジェ「はいはい、魔王にもなりましたしね」

サクラコ「アンジェさん、人には触れられたくない事だってあるって、あなたにもわかるはずです。だめですよ」

アンジェ「あう……ごめんなざいぃ……!」

サクラコ「謝るならマコトさんにですよ」

マコト「これもうどっちが天使かわかんないね。とりあえず、ここからは私達だけで旅をしなきゃいけないのか」

サクラコ「ここから船でイヅモまで行くとして、途中、海賊なんかもいるので気を付けて下さいね。ご武運をお祈りしています」

マコト「海賊……確かにそんな事も書いてあるね。まあ、なんとかなるよきっと!」

アンジェ「あ、これはなんとかならないフラグ……」



【イヅモ国】

 東の果ての神秘の島国。大陸と島の間にはカミカゼという嵐が吹いており、長い間大陸の侵略を受け入れず独自の文化が発達した。

 新暦 18年(約2年前)、イヅモ全土を襲った大災害の果てに天現家によって統一され、聖地イヅモを中心とする幕府、天現京が設立された。現在は鎖国政策中。

 ここは特殊な結界を各地に施しており、魔族などの介入を防いでいる。その代わりこの地には魔物とは似て非なるあやかしが出没し、悪さをしたそれを退治する妖滅集団〈鬼面衆〉や幕府直属の隠密部隊〈紅の陣〉などが組織されている。


・天現京

 サンイン地方にある、オロチの力によって統一をなした幕府が構えるイヅモの中心地。日本でいう近畿・中国。


・紅の里

 シコク地方にあるシノビの里。忍者集団、紅の陣により統治されている。日本でいう四国。


・百鬼門

 トウホク地方にあるオニ一族の治める土地。この一帯は妖力が強く、妖滅師一門が切磋琢磨している。日本でいう東北。


・聖霊府

 霊門が開くといわれる北の最果ての地。イタコと呼ばれる能力を持つ一族が住む。日本でいう北海道。


・流天

 罪人が流されるという、大地の霊力が溶岩となって吹き荒れる地。原住民の火の一族が治める。日本でいう九州。


・オロチのアギト

 あやかしの形成する無法地帯。現在はオロチの不在により混沌と化している。日本でいう沖縄。


穢土(えど)

 魔族である天魔王の開いた都。かつては東幻京という都だったが、あやかしや罪人などが集まり、新しい国になりつつある。日本でいう東京。


サクラコ「はわー、紅の里、懐かしいなぁ。みんな元気でしょうか……」

マコト「伊賀の里みたいな所? 鎖国中って、つまり江戸時代みたいな感じなのかな」

アンジェ「はい。武士なんかが闊歩する中、あやかしがはびこり、前救世主が伝えた文化によって文明開化が起きたという、カオスな国です」

サクラコ「現在イヅモを統治しておられる天現いづも様は、なんとあやかしの親玉オロチの生まれ変わりだとか。なのであやかしとも仲良くやっているんですよ」


マコト「いいなあ、妖怪といっしょに暮らしてるんだ。ジ○ニャンとかいるのかな?」

アンジェ「いや、やっぱり定番はキ○ロウですよ。目玉のお父さんもすでにいますし」

サクラコ「あの、伏せれば何言ってもいい訳ではありませんよ」

マコト・アンジェ「ごめんなさい」



【アバドン】

 古代において、人類の英知のための実験場となった暗黒大陸。エルガイアの南に位置する。

 かつて人による文明のリセットが行われたため、この地は現在でもあまり発展してはいない。現在ここで暮らす民族は劣悪な環境下の中生き延びた個体であり、特に生命力が高く、強靱な肉体を持つ者が多い。

 大陸中央には〈アバドンの大穴〉という巨穴があり、ここから奈落の底という意味の名称が付いたとされる。



マコト「暗黒大陸って言うと、聞こえが悪いね」

アンジェ「ひた隠しにしたいんでしょう。ここには人類の暗部としての過去があるので」

サクラコ「自然を壊してまで、人はどうして力を求めるんでしょうね……」

マコト「そうだね……私の国も、同じように兵器を落とされた過去があるの。こんな事、もう終りにしなきゃね」


アンジェ「種には闘争により繁栄するという側面もあるのですよ。マコトの世界がそれを証明しているじゃないですか」

マコト「正論だけど、認めたくない」

サクラコ「せめて、人間同士の戦いは私達の代で終わらせないといけませんね」

マコト「うん。ロザリーさん達をお願いね、サクラコちゃん」

サクラコ「はい!」



【アバドン国】

 比較的住みやすい熱帯の地域に住む部族がより良い土地を求め争い合い、勝ち残った部族が拡大していく事で、いつしか生粋の戦闘民族による国家が生まれた。

 彼らは根っからの戦士であり、ローランドを滅ぼし南下してきたガーディアナ軍と現在も互角に交戦している。民間ではガーディアナへの反発から〈暁の戦団〉が結成され、マレフィカでもある歴戦の戦士が先導。対するガーディアナからは好戦的な悪魔の民と認定され、殲滅の対象となっている。


・ギルガメスの集落

 暁の戦団が治める地区。風読みの力を持つ長と、風を起こす力を持つアバドンの勇者によって、現在のアバドンを代表する一族となった。


・アバドンの大穴

 かつて古代人によって破壊兵器が投下され、地の底まで抉られたという大穴。魔人レヴィアの拠点でもある。



マコト「アバドン国と言えばディーヴァさんだね。本気を見せないけど、すごく強いんだって」

アンジェ「あの人は存在がチートなので、まだ使えないキャラですね。まずはアンロックしないと」

マコト「最高レア? DLC? 天井まで課金しなきゃダメ?」

サクラコ「あの……一体何を……」

アンジェ「ほら、伝わらないじゃないですか。何でもお金で解決しようとするのは現代の闇ですね」

マコト「ごめんなさい」



【ジャイーラ大陸】

 レガシアの南に位置する大陸。亜人による支配が続いている自然の多く残る地で、人類の始まりの地とされる。地域によって5つのそれぞれ違う種族によって統治され、交流も盛んに行われている。

 ただ、人間との間には互いに不可侵とする取り決めがあり、弾圧によりこの地へと追いやった彼らを快く思わない者も多い。


・獣人国ヴァリアント

 獣人〈アニマ〉、獣王ミノスが治めていた動物達の楽園。現在、王にあたる存在はいない。


・鳥人国ラピュート

 鳥人〈バーディー〉、鳥王パチャクティが治める。高い崖を利用した、空中都市と呼ばれる砦がある。


・爬人国ジュラシカ

 爬人〈レプトス〉、爬王ザッハークが治める。罠の張り巡らされた密林の深くに生息し、訪れた人間を襲う。


・甲人国ランドーラ

 甲人〈インセクタス〉、甲王ヘラクレスが治める。広大な砂漠地帯を拠点とし、難攻不落の地下都市を建造している。


・海人国リューグゥ

 海人〈マーマン〉、海王アナスタシアが治める。諸島地域が彼女達の縄張りで、気まぐれに人類の航海を妨げたり、時には助けたりしている。別名、竜宮。


・護り竜の谷

 妖精〈フェアリア〉たちの住みか。女王メイブが治める。谷の奥には伝説のドラゴンが住むという。



マコト「亜人ってこんなにいるんだね」

アンジェ「本当に設定考えるの好きですよね。収集はつくんでしょうか」

マコト「まあまあ、こんなコーナーまで作っちゃって引っ込みがつかないのかもだよ」

アンジェ「世知辛いですね……。ところで、今回新しく仲間になったムジカさん、凄かったですね」

サクラコ「はい! 獣化の力、すごく頼りになりそうです」

マコト「うんうん、それに可愛いしねぇ。あんな子がたくさんいるジャイーラ、いつか行ってみたいね」

アンジェ「これもフラグの予感……」


ソフィア「あ、こんな所にいた! 探したんだから!」

マコト「あれ、ソフィアじゃない。どうしたの?」

ソフィア「それはこっちのセリフ! たまにいなくなると思ったら私をのけ者にして、いいんだいいんだ、私なんてどうせ嫌われ者ですよー」

アンジェ「自覚あったんですね」

ソフィア「うーっ、そんな事ないし! 愛されてるもん! ね、サクラコ」


サクラコ「はひっ……。そういえば初めて話しましたね。どうも……」

ソフィア「うそ……そうだっけ。こらーっ、書いてる人! 何でもっと絡ませてくれなかったの!」

アンジェ「ソフィアは口を開けばブラッドさん、パメラさん、ロザリーさんですからね。さもありなん」


ソフィア「あ、そんな場合じゃなかった。ちょっと今こっちが大変で、早く戻ってきて!」

マコト「え、このコーナーどうするの?」

ソフィア「どうでもいいでしょ、そんなの。お姉ちゃん達にあげれば?」

アンジェ「ひいー、ここを失うと出番が完全になくなっちゃいます!」


サクラコ「あの……、では一時こちらで預かるということで。また戻ってきて下さいね、絶対ですよ!」

マコト「うん、分かった! きっと戻ってくるから、待っててね」


アンジェ「というわけで、いったんこのコーナーはお休みとなります。次回は、そうですね、コレットさんにバトンタッチしましょう。私とあの人の仲ですし。では、また会う日まで!」


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