第15章 復活の魔王 登場人物
※15章までのネタバレを含みます。
パメラ゠クレイディア
15歳。物語のヒロイン。ガーディアナ教国の象徴である聖女。
精神世界で自らの母である光の使者エンティアの心臓を授かり、教皇の戒めを解く。それにより、パメラ゠リリウムとディアナ゠セント゠ガーディアナが融合し、一つの人格となった。
【神魂】 熾天使オリオン
黒天使リゲルと白天使ベルギウスが結合する事により生まれた、まったく新しいカオス。半身が白と黒に分かれ、四枚の羽根と四つの手足を持つ。
【進化異能】 献身
身体や精神に起きた異常をたちまちに解除し、さらには幸福感を与える。
【技能】 終癒
教皇により与えられた自己再生能力。即死級のダメージ以外は回復可能。教皇との決別により、その力は失われた。
【神化奥義】 無限光
無限に広がる光をもって全てを無に帰す。そして、新たなる世界線を創造する途方もない力。
【忘却化】 偽神ディアナ
今までに見せた、聖女の自我を失った状態こそ彼女の忘却化である。魔力や攻撃性が増し、かすかにだが理性も併せ持つ。力を使い果たすと元の状態へと戻るが、その度に彼女は耐えがたい自己嫌悪に陥る。
【融合】 守護の神子
聖女の聖衣を身に纏い、白と黒の羽根を背にいだく姿となる。神に等しい力を得るが、同時に果てしない量の魔力を必要とする。
須藤真琴 (スドウ マコト)
16歳。救世主として日本からはるばる異世界へやって来た女子高生。
絶望に飲まれ、魔王マコトへと変貌した。魔王に精神を飲まれる中、唯一残っていたのは仲間への愛情であった。パメラの光により魔王化は防がれるも、自らの使命を身をもって理解し、一刻も早くそれを果たすべく決意を新たにする。
【神魂】 魔王ゾディアック
闇の使者フォルティスである前魔王のカオスと、彼によって解き放たれた複数のカオスが融合したもの。現在は子供の姿にまで復元している。
【進化異能】 ダークネスハート
絶望を力に変える、魔王たる者に与えられた孤高の能力。最強最悪の力を得る。
【技能】九字神罰法
印を結び、相対する者の加護を退ける破壊的な滅線を放つ。
【技能】魔闘気
体中に張り巡らされた魔力にて自身を守る闘気。並みの攻撃では傷一つ与えられないだろう。
【奥義】 ダークネスハート・マックス
凄まじい苦痛と共にその身を滅ぼす波動を放つ。呪力の戒めにより回復は不可能。
【忘却化】 偽神マコト
魔王化が進んだ状態。マコトの人格ではあるが、どこかおかしい。救世主の力とのせめぎ合いで、絶望の原因を排除しようと動く。
【融合】 救世の魔王
魔王マコトと呼べる状態。姿形がほぼ魔族のものへと変貌する。救世主の力は失われ、魔の時代を再びもたらす存在となる。一つだけ弱点があるとするなら、それはマコトそのものの人格を内包している事である。
アンジェラス゠ベル
17歳。マコトのお付きとして天界から派遣されたという天使。
初めての危機を迎え、女神の力を一時的に授かった。しかし、最悪の未来を目の当たりにした事で、本来の彼女も大きく成長したはずである。
【神魂】 女神ヴェガ
成長したアンジェとほぼ同じ姿をしている。これが意味する所とは……。
【奥義】 パニッシュメント
最上級神聖魔法。女神による天罰を下す。マコトには通じなかったが、それは彼女に罪がなかったからである。本来であればとてつもない威力を発揮する。
【奥義】 リザレクション
エンゲージにより交換したDNAをもとに、対象を再構成する最上級神聖魔法。その際、魂も移し替えられる。
【融合】 神託の女神
女神の力により一時的に融合にまで至ったアンジェ。成長し、二つの翼と完全な天使の輪を得た姿へと変わる。
ソフィア゠エリン
14歳。絶世の美少女。第二のガーディアナの聖女でもある。
パメラとマコトを救うため自らの闇を振り払い、全ての精霊に認められる。彼女にとっては大きな一歩であったが、魔王の前には全てが届かなかった。
【神魂】 精霊王デネブ
虹色の衣を纏う、流麗な姿をした男性。背後には7つの精霊石が浮かぶ。
【異能】 七つの精霊
自然界に存在する七つの精霊を魔力の消費もなく使役する能力。
【技能】 エンチャント・プロテクション
地の精霊加護。物理的な攻撃に対する防御力を高める。
【技能】 エンチャント・ミラージュ
風の精霊加護。風を身に纏い、自身への攻撃を反らすことができる。
【技能】 エレメンタル・ウォール
地の精霊術。対象の前に石の壁を作る。あくまでその強度は石にすぎない。
【技能】 エレメンタル・フリーズ
水の精霊術。対象の足元を凍り付かせ、その動きを止める。
【技能】 エレメンタル・グラビティ
闇の精霊術。纏わせた闇に重力を発生させ、対象を這いつくばらせる。
【奥義】 ビフレストアーチ
七つの精霊が均等な力となった時、精霊石のプリズムが作られる。その中で加速度的に全ての力が反射し合い、最終的に特大の破壊光線となる。その光景はまさに虹の橋である。
メリル゠フェルデナンド
16歳。双蛇の双子、姉。やせた子供のような姿。
シェリルを人質に取られた事で、マコト達をだまし邪教の神殿へと招き入れた。しかし、後悔の中の戦いでマコトの絶望の扉を開いてしまう。その結果、魔王となったマコトに打ちのめされ、自分達を救ってくれたクライネを先生と慕うに至る。
【神魂】 悪魔カストル
一つ目の怪馬。全身に棘が生えており、誰をも寄せ付けない異形の姿をしている。
【異能】 恐怖
その目を見た者に真の恐怖を与える。それは根源的なもので、決して抗うことはできない。
シェリル゠フェルデナンド
16歳。双蛇の双子、妹。グラマラスな成人女性のような姿。
シークレットガーデンによる度重なる人体実験の末、成長速度を速められ脳改造までされていた。一度は救われたかに見えたが、再度ドルイドにより洗脳されマコト達へと立ちはだかる。だがクライネの献身的な手術により、彼女は本来の優しい性格を取り戻す事となった。
【神魂】 悪魔ボルクス
一つ目の軟体生物。触手と吸盤を持つ。それは何人にも絡みついて離さないという意思の表れか。
【異能】 魅了
その目を見た者を完全に虜としてしまう。彼女の肢体、フェロモンと合わさり、完全に骨抜きにされる。
【奥義】 ウロボロス
返しのついた鞭による容赦なく途切れることのない鞭撃は、まるで頭と尾が繋がった大蛇ウロボロスを思わせる。
クライネ゠マリアデル
年齢不詳。救済の聖母団という中立医師団のリーダー。
その正体は除名された十三番目のガーディアナの司徒。かつて医師サンジェルマンの下で医学を学び、ある事をきっかけに袂を別った。聖母のような優しさの裏に、冷徹な人格を隠し持つ。
【異能】 体内異空間
生命体以外のあらゆる物質を体内へと格納できる。なぜか自身の体重もちょっぴり増えるので、無制限には格納したがらない。中でも、いつでも取り出せる巨大な注射器がお気に入り。
【技能】 カイザーシュミット
メスを体内から取り出し斬りつける。あまりに鋭利な断面からは、血すらも出る事はない。
【技能】 オイタナジー
仮死状態にした後、ある薬液を注射する事で長く緩やかな死を与える。本人は安楽死のつもりらしい。
【奥義】 メジャーサージェリー
どんな怪我も病理も、果ては脳神経の異常ですら神の腕によってたちまちに治してみせる。手術に立ち会った部下は、まるで腕が何本もあるようだったと話す。
エトランザ゠マリアロッタ
9歳。ガーディアナ第三司徒。教皇の次の位である、マリア家の筆頭。
屍の上に生まれたという責任、次期教皇の妻となる重圧、邪教徒からの異常な崇拝。全てに応えるため、彼女は独裁者となった。しかしその本質はまだ甘えたがりの子供である。和解に至る道は開かれた。しかしこれから彼女を待ち受けるものは……。
ロザリー゠エル゠フリードリッヒ
17歳。物語の主人公。かつての戦争において、マレフィカで一人生き残った少女。
長い時を経て、二人で一人となったパメラをその愛で迎え入れた。ミドルネームのLは、最愛の子であるリリウムを意味する。
ティセ゠ファウスト
16歳。世界を変える願望を抱くマレフィカの魔法使い。火炎魔法を得意とする。
修行のため、皆との別れを告げた。そして、自分の本当の気持ちにも。
クリスティア゠ローランド
17歳。ローランド王女。王族唯一の生き残りである。
リトルローランドをまとめ上げるため、日夜奔走している。まずは、マレフィカの組織を作るつもりらしい。
ディーヴァ゠ギルガメス
19歳。アバドン国一の部族、ギルガメスの女戦士。暁の勇者と呼ばれる。
マレフィカの良き理解者でもあり、成長を見守る母のようでもある。戦闘力は群を抜いているが、常に一歩引いているのはそのため。
クロウ゠デニール
40歳。ブラッドの親友。長槍を操る、元ローランド騎士団親衛隊隊長。
独身である事を姫にいじられ最近気にしている。実は叶わぬ愛を一人想い続けているらしい。
メア
10歳。エトランザ親衛部隊コキュートスのリーダー。長髪眼帯のクールな子。
ロザリーと出会った時は、頭の弱いこじきの子であった。シークレットガーデンで何があったのか、それは主であるエトランザですら知らない。二本のダガーでの空中戦が得意。
【異能】 遠隔透視
視力のない方の瞳は、あらゆる遮蔽物を透視する力を持つ。さらに人体の中まで可視化し、その動きを探る事ができる。
ノーラ゠フランク
12歳。コキュートスにおいて支援を担当する。お下げ髪のおとなしい子。
以前、ロザリーが再び立ち上がるきっかけを与えた子であり、自身も彼女によって救われた。そのため、ずっとロザリーへと秘めた憧れを抱いている。
【異能】 おまじない
彼女が願いながらつぶやくと、その通りの事象が起きる。力は願望の量に左右されるため、無欲な彼女は未だ全てを使いこなせてはいない。
カイ゠フランチェスカ
11歳。コキュートスの切り込み隊長。ツンツン赤髪の不良っぽい子。
ケンカ殺法が得意。物怖じしない性格は変わっていない。力持ちであるため、よくエトランザを運ばされている。
ジュディ゠シャノワーヌ
10歳。コキュートスの後方射撃担当。二つ結びのタカビーな子。
指輪から魔法を放つ。基本的に臆病で姑息。だが仲間のために魔王にも立ち向かった。
ドルイド
邪教の司祭。洗脳や呪術を使い、これまで多くの魔女をたくみに操ってきた。人ではなく邪神像との性交によりマレフィカを堕落させ、廃人となるまで使役していた。しかしクライネにより、自らが廃人と化す末路を辿る。
御鏡タケル (ミカガミ タケル)
28歳。次期救世主候補の青年。かつて救世主と共に旅をし、その背中に憧れていた。
伝説の三種の神器を操り、その実力はかつての救世主に次ぐほど。
妖の長、オロチを退治する使命を背負う。
クピト゠ベル
17歳。エリート天使であり、アンジェの双子の妹。
タケルの付き人として天界より抜擢され、地上に残された魔物を殲滅する役目を担う。
タケルを一途に思い、絶対の救世主として崇拝している。
ミスティリア゠マリアロッタ
推定200歳。魔王の時代に悪逆の限りを尽くした稀代の悪女。
斬頭台にかけられた際に魔に墜ち、魔人アスモディアとなる。
魔王を愛しており、再び現世に復活させる事が願い。