忠誠
プロローグ:忠誠
小さな国……ミャーダ。
忠誠を誓った小さき者。
王が望んだのは、一人の幸せ。同じ想い。
力を欲し、手に入れたのが『愛玩の舞姫』
共鳴国の最高議会。一つの大国に睨まれ、小さな国々は委縮する。
大国もまた、恐れを抱く。覆されるその一瞬に、いつ刃が向かうとも知れず。
大国タイドフも、力を欲したのだ。
「ロスト。忠誠を誓ってほしい……人質と引き換えの忠誠。『舞姫』と対等の。それが俺の心の支え。」
「誓いましょう。“彼女の為”だと……引き換えの忠誠。あなたに、この知識すべてを捧げましょう。一生を……」
「そう、一生……俺の命の限り……」
彼は、預言者ではない。望みは、命を絶つことだったのかもしれない。
「王よ、一つだけ条件を……」
「何だ?」
「……戦に、参加します。」
「…………。ロスト、お前は……いや、いい。俺が、一番よく知っている。では、こちらも条件を。」
部屋に通されたのは、年齢の近い戦士。
「王よ、それは!」
「……条件だ。知っているから、聞いてくれ。大国は、お前の存在を調べ始めた。俺が知りえた情報。すぐに手に入れるだろう。一つの未来のために……」
小さき者たち……
ワタシもまた、彼と出逢う。ワタシの愛するロスト。出逢いは、偶然なのか必然なのか
……ワタシには分からない……