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№8   王都と… 遺跡



【マロリア暦993年7月】

 領地から3日目のお昼過ぎに王都へ到着、今年に入って二度目の王都


 大きな都市ですが窓を開けると悪臭が漂って伯爵領に比べ【汚い都市】との印象が… 綺麗な身なりの者も多いが全体的に薄汚れてる感じが拭えないです。


早速、王都の屋敷で自分の荷物を降ろしベーリー公爵家の屋敷へ(15時に伺いたいのですが宜しいでしょうか?)と先に伺いの使者を使わせ お昼を食べて風呂に入り身支度を整えジョセの屋敷へ母上と馬車で出発


 ベリー公爵の屋敷は、王都城の南側貴族住居地区の北にあり広い敷地に大きな屋敷が連なっている公爵邸の敷地に入り屋敷の玄関に着くとそこには、ジョセと母親のアンナ公爵、それと執事とメイド達が総出で出迎えてくれた。


「久しぶりアンナ、ジョセ」と母上

「いらっしゃい カリーヌ、アレン お久しぶりね」

「ようこそカリーヌ伯爵、アレン 久しぶり元気だった?」


「こちらこそ、玄関まで出迎えてくれてありがとう アンナ ジョセもね」母上

アンナ公爵、ジョセ 突然お邪魔で申してすみません

「アレン君、堅苦しい挨拶は抜きよ ジョセも私もその方が話しやすいわ」

わかりました アンナさん

「そうそう、もう直ぐ義理の母になるんだから母上でも良いのよ」


うぅ、流石にまだ早い気が…


「アレン、今回は急にどうしたの? 今まで誘っても中々王都の屋敷へは来なかったのに」


実は、少し早いけどジョセに誕生祝いのプレゼントを持ってきたんだ!

今、馬車から降ろしてる大きな箱に入ってるから

「嬉しい、アレン大好き!」抱きついてほっぺにキスをするジョセ

 ジョセ、早速、部屋で着てみて「わかったわ、アレン」


 しばらくするとジョセが赤を基調とした革鎧を装備してリビングへ登場


とても似合ってるよジョセ、ジョセ赤が好きだから赤にしてみたんだ


「アレン、この鎧って凄く高かったんじゃ…

それにお揃いのこの剣にも魔法が付与されてるみたいだから」


ジョセにはまだ話してなかったね この鎧と剣は僕がデザインして

家の職人に依頼して作って貰った作品だよ


「アレンって防具や武器のデザインもしてるの?…

だけどこれって魔法が付与されてるよね?」


うん、鎧も剣も僕が魔法を付与したんだ この事は家族以外には秘密にしてね


「凄い!アレンって何でも出来るのね」 抱きついてきたジョセだけど

「ジョセ痛い」勢いよく抱きついたので鎧の角が当たりかなり痛い

「あ、ごめんなさい アレン」

 しょんぼりするジョセに「気にしてないよ」と軽くハグする

「親睦を深めるのは良いけど親の前で堂々とするのはどうかしら…」

 二人ともはっとして 離れ下を俯く


「アレンくん、実は私もお願いがあるんだけどな~」

アンナさん、鎧ですよね?

「そ、そ、私も欲しい~ 魔法鎧一式、ね、アレン君、お金はちゃんと支払うからお願い!」

実は、アンナさんのプレゼント(革鎧)も持って着てますよ

「ホント、アレン君大好き」抱きついて何度も額や頬、唇にキスを食らう

「流石我が家の婿だわ!」

「お母様、私のアレンを離して… 」泣きそうな顔で二人の間に入るジョセ

「ふふふ、流石親子ね、アンナったら幾つになっても変わらないし」と母上

 

母上がそう言うとアンナは自分の荷物部屋に運ぶよう使用人に言いつけ

小走りで部屋へ向かった。

 

しばらくすると革の鎧、ジョセとお揃いの赤を基調とした鎧を装備したアンナがリビングへ登場といきなり母上に文句を言う


「こんな涼しい装備しといてカリンずるい!夏場涼しい顔してる貴方が私に「アンナは集中力が足りないから暑いんじゃないの?」ていってたの この装備のお陰だったのね!」


母に色々文句を言ってるアンナさん以外と子供っぽくて可愛い


そんな母とアンナさんを微笑ましく見ていると横からスーとジョセの手が僕の腕に絡まった。心配そうな顔して「アレンって年上が好きなの?」って、えっ、母親にライバル心を燃やしてる娘が… どうどう「ジョセ 落ち着いて大丈夫だから」


 あれから色々あったけど結局夕食までご馳走になって伯爵邸に戻ったのは20時過ぎだった。 ジョセとアンナさんが泊まっていきなさいと誘うし 母さんまでアレンは今夜泊ってたら?とか言うので収めるのが大変だった… ホントに数日分のエネルギー使ったよ…


明日も朝から色々仕事が入ってるので明後日、改めて泊まりに来ますからとジョセを説得して公爵邸を後にした。


自室に戻り、ジェラルミン製の装備を着て簡易転移門を使い王都に居る草(部下)が用意した集合場所へ部屋から転移、


転移先の外に出てびっくり貴族屋敷区の空家で家の屋敷の4軒隣、歩いても行ける距離だけど家の警備(騎士)に見つかるから無理~。


屋敷の地下室に降り、そこでアース(地の精霊)を呼び、遺跡の場所を説明してトンネルを繋いでもらう 


数分後、屋敷の一階に5人、地下室に5人残し10人の部下を引き連れランタンを灯しアースが作ったトンネルに入る、緩やかな下りを一時間程歩いてくと人口の石造りの空間に出たどうやら私室らしい、ベットと埋め込み型のタンス、本棚、それと机の上に真っ黒い石版が置かれていた。これは何かの端末?


ノートPCぐらいの大きさで色々試したけど可動しない様だ 後で調べてみよう 鞄に入れ草(部下)に渡す、部屋を出ると左右に廊下が伸びている グループを二つに分け、僕と五人が右、残り五人は左へ、廊下の左右に部屋が続いてるので一部屋づつ調べながら進んで行く、どうやら二人部屋と一人部屋があり一区画(5部屋)毎にトイレとシャワーがある


魔法具から連絡があり、どうやら分かれたグループが研究室と思われる部屋を発見したらしい、こちらも向かうと連絡を入れ、そのまま前進する廊下の曲ぐり具合いからして円状で繋がってると思われたからだ! 十数分歩いたかようやく研究室と思しき部屋の前へ到着、対魔法処理がされていて随分と頑丈そうな扉だな…


魔法で部屋をサーチするが反応なしドアの魔導開閉装置に魔力を通し仕組みを調べ数十分かけ要約開錠する「疲れた~さてさて中はどうなってるのかな?」


薄暗い中、明りの魔法を灯すと… 中央に廊下があり左右にガラス張りの部屋が続いていて部屋の中には色々なサイズの円柱形(直径:数十センチ~数メートル、長さ数十センチ~数十メートルのガラスの蓋をされた)の容器が仕切られた部屋の中に寝かされて設置されていた。 魔力炉は停止していたが非常用の動力は切れていなかった様だ


おそらく地上から何らかの方法で魔力を吸収する手段が在るのか地熱を魔力へと変換して動力としているのだろう 驚いた事に数千年前に冬眠させてる生物の大半は生きている様だ!素晴らしい! 動物や魔物の生物サンプルがこんなに…


『この遺跡は、魔法具、魔法の研究施設かと思っていたけど… 偶然とは言え原種かそれに近い素体を手入れる事が出来るとは、僕にとってこれは嬉しい誤算ですね 色々と生体魔法の実験が出来ます。』


中央シャフトと隣接するやたら頑丈な扉に守られた部屋が五箇所、厳重にロックされてたけど壁に描かれたプレートの施設図では転送ゲートと表記、遺跡の資料で調べてみると他の研究施設へのゲートの様だ、左からウクラ究施設、ベラルー究施設、カザ研究施設、ラリック研究施設、最後の一箇所は、記載が無い


最後に施設の中央シャフトのエレベータがどこへ繋がっているかですが… この位置からすると王都の外、森の中かな?… 下手に動力を入れると感知される可能性があるから結界を張って魔力炉の調査した後ですね


翌日、遺跡に特殊なマーカーを置いて王都の外を調べたら中央エレベータは、王都から三km程離れた森の中に在る神殿遺跡へと続いている。

古代遺跡の上に何層も神殿が建てられているので入り口も完全に埋まって発見出来なかった訳だ この神殿跡地の近くに別荘兼商館でも建てられないかな?調べてみよう


湧き水と小川もあるので何とか生活出来そう それと王都の外なので襲撃者にも事かかないし実験するには丁度いい







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