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№5   関係



パーティーの翌日、母上に大事な話しがあると呼ばれ何の事か分からないまま母上が話しをし始めた。


「アレン、アデール(長女)とレティシア(次女)の事どう思ってる?」

「アデール姉さんとレティ姉さん? 美人で頭もいい、スタイル抜群で気も利くし優しいし 女性として素敵だと思います 僕は大好きですよ!」

「そう それなら問題ないわね」

「何の事ですか?」

「アデールとレティシアがアレン貴方と結婚したいって私に相談してきたの」

「アデール姉さんとレティシア姉さんと結婚って僕達姉弟ですよ それにアデール姉さん許婚が居たんじゃないですか?」

「許婚の破棄なんて貴族や王家では良くある事よ」

「アデールやレティは、『アレンみたいな優秀な男子を態々他家へ嫁がせる必要は無い!』って言うの考えてみると確かにその通りだわと思ったわ」

「アレン、アデールは許婚が居るけどレティにだって言い寄ってくる男の子や許婚の話は沢山あったのよ だけど心に決めた人が居るって全部断っていたの この前のパーティーで人見知りの貴方がジョセと仲良くなったのを見て凄いショックを受けてたわ パーティーの後、私に相談してきた彼女達、泣いていたわ アレンが他所へ取られてしまうって… 」

「アレン、貴方は、どうしたいの?ジョセに嫁ぐ?それともアデールと結婚して家を継ぐ?、それともレティと婚約して分家を興す?」

「母さん なでこんな事に… 僕、姉さん達より年下ですし頼りない僕なんか…どうして…」


※この世界では年下の婿を娶るのは女としてハシタナイとされるが

身内に限ってその限りではない


「彼女達が学校の事や友人関係で落ち込んでる時 いつも貴方は相談に乗ってくれたり助言を与えたでしょう それに手紙でやり取りもしてるみたいね アデールやレティは、それが心の支えになって頑張ってこれた。と話していたわ、そして貴方との手紙のやり取りの中で『この人しか居ない』って二人とも思ったみたいね」


16歳位で世界を旅する夢って… 何か僕の人生詰んでない まだ12歳なのに…


「母上、僕まだ12歳ですし誰と結婚するか何て考えていませんよ 」

「今すぐ結婚しなくても許婚は決めても問題ないし許婚が居れば寄ってくる

異性も減るわ」

「アデールは、許婚の破棄がどうなるか まだはっきり判らないからレティとの許婚でいいわね」


「分かりました。 それにしてもジョセも初めて出来た男友達が翌日には

婚約者が出来たなんて男運悪いな…ホント申し訳ないよ… 」


「それなら二人との婚約で構わないわよ、昔ね思いを寄せた男を巡って個人や家同士で争ったり果ては国同士で戦争も起きたぐらいだから 今では共同で夫を娶る事が認められてるのよ」


「えぇ、なんかそれって男(僕)が物扱いみたいな… うぅ分かりましたレティ姉さんとの許婚は了解しました。 ジョセには相手からの反応しだいですね 相手に失礼な事しちゃったし ジョセ、ショック受けなければいいけど… 婚約者の要る友達なんて要らないとか言われそうですし… 」


「アレン、貴方ホントに自分の価値と女心分かっていないわね レティと許婚の発表したらジョセが一番先に苦情を言いにくるわよ 私とも婚約して!って 珍しく母親のアンナも貴方の事気に入ってた様だから」


「まさか… だって、たった一度会っただけなんですよ!」


「アレン、立場を変えてよ~く考えてごらんなさい 異性に全く興味が無かった娘が唯一気に入った男子、まだ12歳で娘と同じ歳、それに伯爵家と家柄も悪くない 容姿も可愛くて 男なのに武術もしてる変わり者だけど 領地運営にも参加してこの数年で伯爵領の収益を二倍にしている、そして領内の小さな村を僅か二年で町の規模にするだけの才能と器量を持ち、人柄も申し分ないし ダンスや演奏も王都の貴族達(一流の音楽に聴きなれてる)相手に拍手喝采を貰う程、歌に至って観客を感動させ涙させる程の才能、貴方が逆の立場なら絶対離しては成らない相手だと思わないかしら?」


詰んだ、詰んだよね、自爆?自分で仕掛けて自分で落ちてる… 世界を旅するって何?


「確かに母上の言う通りです(涙)」

「それとアレン、開発の代金で支払ってる魔石はどこで手に入れてるの?」

キタ~、「その件ですか、実は土の精霊から頂いています(嘘ですごめんなさい母上)」

「アレンは、土の精霊と契約してるの? 」

「ハイ、二年前程から」


実は水の精霊の紹介で泉近辺の土の精霊、アースと名付けました (そこのあなた安易なとか言わない)アクアと同じ状態で契約を迫られて結局契約しちゃいました。(ライトブラウンの長髪のおっとりした16歳位の美少女の精霊です。)


土の精霊アースを使い新しい街の地下(十数m)に魔結晶を百数十個を等間隔で埋めて防衛用魔方陣を敷いているので土の精霊も居心地がいいって新しい町に引越して来ちゃって土木作業とか協力してもらっています。 


町の周辺の畑を作る前に更地にしてもらったり主要な場所の地下へ魔石を設置してもらったりアースが伯爵領地内に銅と鉄鉱石の鉱脈、そして炭鉱を発見したのも彼女アースのお陰、そして母上の許可を貰い小規模ながら製鉄業も始めました。

 

まだ生産量は領内の消費を賄う分にも足りなく殆ど町の開発で消費している程度ですが これから本格的に増産して領内の消費分を補いたいと思います。 鉄は国家なり!です… どこかで聞いた様な


それと領内向けに鋼鉄の生産と極秘でステンレス、アルミの合金でジェラルミンの生産も少量ですが始めました。


「それでは尚更他所へは嫁がせる事は出来ません 我が国にたった十数名しか居ない精霊使いを他家へと継がせるなんてあり得ません」


「報告にあったアレンの土木作業が国家魔術師、百人分って情報にも納得だわ 土の精霊の御かげだったのね」


何だか自分自身を追い詰めてる気がするのは気のせいだろうか?なんだか泣けてきた。


「分かりました。王都へ(精霊使い)の報告は数年控えてくれると助かります」

「別に報告義務なんてどうでもいいわ、厄介なだけですし そうだわ 話変わるけどアレンは、王立学園への入学はどうします?」

「正直、余り学ぶ事が無く時間が惜しいので行きたくないのですが… 」

「そうね アレン程の知識や技術があれば必要無いとは思うけど学園って同年代の友人を作るには、いい場所だと思うのよね 普通は12~13歳で入学して5年だけど飛び級制度もあるし3年程どうかしら?」

「母上少し考えさせて下さい」


「分かったわ よ~く考えて 入学の手続きもあるから今年中で返事







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