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№2   鍛錬そして…



【マロリア暦 985年6月】

病気から回復して毎日、日の出前に起きて泉のある林の中まで行き 剣と体術の鍛錬をしています。昼間の鍛錬は騎士の訓練所で皆に見られてもいい この世界の剣術と基礎体力作り(軽く汗をかくぐらい)をしてますが頑張ってる僕を見つけると騎士の皆さんが余り無理するなよって言われてます。


こちらの世界に来て体力が戻ってからかなり体調が良い 以前の世界での力やスピードの全力を10ぐらいだとすると こちらの世界では軽く力を入れた状態で10は出てる 本気をだすとその倍以上は出そう いや間違いなく出るだろう!身体補正と言うのだろうか?かなり異常 あちらの世界では超えられなかった人間としての限界を容易に突破出来る

 

 気功の入り具合もこちらの世界の影響なのか数十倍も強力(チャクラ開放状態)で元の世界の仙人クラス並を超えてる…、体に貯まる魔力を日々何とか処理しなければ危ないのでは?と図書室で色々調べたら参考になりそうな文献が見つかった 古代の魔法使いや英雄の一部は魔力を物質(石や宝石、金属)に込めて魔石や魔鉱石を作ってたらしい 魔力量が大きなハイ・エルフや魔族、その中でも特に魔力に秀でた極一部の者は、魔力その物を結晶化する事が出来たらしい 魔結晶と呼ばれる物だ! 同じ大きさの魔石と比べ数千倍の魔力量になる


 魔法は、まだ使えない 昼間は、余り気が付かれないが夜や暗い場所で僕(自分)の体が薄く銀色に輝いてる様です。(不味い目立ち過ぎ!)

 毎日、朝と夕方屋敷から歩いて30分ぐらいの森の中に在る泉の石に魔力を込め放出してます。


魔力を込めすぎると石が割れてしまうので石ごとに加減しながら魔力を込めてるけど限界の見極めがかなり難しい


病気から回復してふた月が経ち操作や調整の仕方も少しずつ感覚を覚える事が出来ました。 だけど流石に2年も続けていると泉の目ぼしい岩や石(玉砂利)が殆ど魔石になってしまい その周辺の魔力が呼び水となったのか女性の幽霊(半透明)らしき者も見かける事に… この世界ファンタジーでも幽霊っているんだ!と関心


それと最初は、気のせいかなと思ったけど日々魔力が強くなってる… 泉にこれ以上の魔力放出は出来そうにない かといって小川を下っていくのも微妙ですし広範囲に魔力が広まると目立つので不味い 色々考えて古い文献に載ってた魔力の魔結晶化にも取り掛かりました。 


イメージして手の平に魔力を込め案外簡単に結晶化!を念じる 最初は何回試しても砂粒状だった物が半年程たった頃に漸くパチンコ玉程度の大きさの魔結晶を作る事ができました。一年たった頃にはビー玉程度に結晶化


それから更に二年目にしてピンポン玉、三年目で野球のボール程度まで大きくする事が出来ましたが最初は脆かったり形も不ぞろいで固体差があり完成品には程遠かったのですが4年目でようやく安定した形状と品質で色々なサイズの魔結晶を造る事が出来る様になりました。


喜んだのも束の間「作ってはみたものの これの用途って… 何に使えるの?」色々考えて魔道具の研究も始めました。


  魔石や魔結晶の保管場所ですが屋敷に置いとけないので泉へ放り投げてます(結局泉かい!)以前から気になっていた『泉の幽霊さん』ですが 訊ねたら精霊さんでした。


 今朝 いつもの様に泉の前で魔結晶を作り泉へ放り投げると女性の幽霊(金髪で18歳前後)が現れ


「そこの混ざりし者よ!お前か! 来る度に泉の石を魔石にしたり、魔結晶を泉へ放り投げて行く者は? 」


えっ、ごめんなさい!悪いとは思いましたが魔力を放出したり魔結晶を保管する場所が無くて すみません ホントに ごめんなさい!


土下座して謝る僕にチョットびっくりしている幽霊さん


「立て、混ざりし者よ、私は泉の精霊でお前に感謝を伝え様と思っただけだ」


感謝って?


「この数年、お主が泉に魔力を注いでくれた御かげで私の魔力が高まり霊格が上がっての~ 直接 礼を伝えようと思って声を掛けたのじゃ 下級精霊でしかなかった私が僅か数年で上位精霊になれたお礼じゃ それと(わし)と契約して貰いたくてな お主のだけの魔力を浴び続けて霊格が上がってしまったので他の人間や亜人との契約を受け付けなくなった と言った方がいいかの~ 」


口元がニヤリと笑い 冗談とも本気とも取れる口調で話しかける精霊さんはそう話しかけて来ました。


自分の魔力放出が原因で他所の誰とも契約出来ないから… 責任とってくれって事か… 責任取らないと… 人として不味いよね… まだ十歳になったばかりなのに… お嫁さん?違う精霊だし… 分かりました 僕が原因ですし契約の方は構いませんよ


精霊さんは幾分緊張気味の表情を和らげ話しかける

「助かる 契約しないとこの地から離れる事も出来ぬしな それでは、

契約を始める 先ずこれを飲んで貰おう 」


彼女の手の平にピンポン玉ぐらいの水玉が現れる 指で突いても割れない不思議だ 一気に飲んでみる

甘みがあって美味しい水ですね

「そ、そうか 」ほのかに頬を染め精霊が答えた。「それとお主の血を一滴頂けぬか?」

すみません ナイフとか持ち歩いていないんです

「私に触れるだけでいい 一瞬少し痛むが傷は残こらぬ」分かりました


そう言って僕は精霊さんの腕に触れる 先程の水玉と同じ感触で指先がチクッとしたけど直ぐに痛みも無くなり手を放した後、チクッとした指先を確認したけど傷跡も無い


「混ざりし者、お主の名は何と申す」

僕の名前は『アレン』

「そうか主の名はアレンと申すのか アレン、お主に頼みがある わしに名をつけてくれぬか?」

名前ですか、 急に言われても… う~ん … それでは水繋がりでシンプルに『アクア』とかどうでしょうか

「アクアか良い名じゃ アレン こから主をアクアと呼ぶが良い、夫婦としての… 精霊契約の完了じゃ」


なんか夫婦って聞こえたけど…

「アレン、気にするでない 聞き違いじゃ これから一生の付き合いじゃから夫婦みたいな物じゃ…」


ジト目で見つめる僕 本当か本当なのか…午後、図書室で精霊契約を調べてみよう


「何を疑っておる アレン、これからは名を呼べば いつでもお主の傍へ現れる事が出来る… これで好き勝手に世界を見て周れるのぉ~ 」


そう言ってアクア(精霊)さんは、泉の中へ消えていった。


 最後のセリフがとても気になるんですけど…


いきなり精霊と契約してしまった。 親に確認した方が良かったのか確認したら魔力の事がバレテ色々勘ぐられるし… 無理、絶対無理。 







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