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「きゃ―――――っ!!」
とうとう堪えきれずに泣きながら薄の生えた原っぱを通り抜ける頃、凄まじい金切り声が50mほど先の塀の中から聞こえてきた。
あの空き家だ!!
私はすぐに門へと急いだ。五、六人の制服を来た高校生の女の子たちが中から飛びだしてきた。
「どうしたの!?」
私はその子達にかけよった。泣いている子もいる。
「ででででたのっ!! お、おばけよ!!」
一人が叫んだ。
「どこに!?」
やっとでたのだ!
「に、二階の奥!!」
それだけ言うと、彼女らは一目散に逃げていった。
どうやら遊び半分で来たらしい。そこで本物を見つけて、予想外の出来事に慌てたというわけか。
でも、あんな関係もない子供の前に現れて、なぜ私の前には出てこないのだ。あの薄情者は!?
憤りを感じつつも、私は中へと入る。
土足のまま階段を上って、開いたままの奥の部屋へと駆け込んだ。
この部屋は、透の部屋だったのだ。
「とおる!!」
確信を持って、私は叫んでいた。そして懐かしい姿を探した。
だが、まっすぐに私の視界に飛び込んできたのは。
「――?」
透とはまったく違う、黒ずくめで長身の、本当に若い幽霊だったのだ――




