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まるくんの夢物語  作者: まるくん
第60章 夏祭り(Bon Dance Festival)
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未来高原都市での豪雨を紅龍が救い、仲間たちが地域の絆と文化の進化を示す夏祭りを創り上げる。Bon Danceや妖精スティックが人々を魅了し、新たな試練への期待が漂う。

 

 日本列島に居座り続けた梅雨前線は、南からの湿気を大量に吸い込んで、未来高原都市に豪雨をもたらしました。前線近くに発生した積乱雲がドサッと雨を落とすと、悪い事に次々とそれが生まれて線上降雨帯となりました。

 北川君は、レインコートを着て各水車を見て回りました。

 上流から、落ちた栗の花がどんどん流れていました。

 水車は、音を立て激しく回っていました。彼は、回転が多すぎて水車が壊れると判断して、軸受けを手作業で上に揚げました。水車は水面から離れて、動きが止まりました。

 しかし水車はひとつふたつではありません。二段式用水路システムには40くらいの水車があり、ペレシュ城の庭に小さな川を作っていました。そこにも水車があり、小さな川は溢れて、庭は水浸しになっていました。

 前鬼と後鬼は、北川君の様子を見て、水車の軸受けを上げる手伝いをしました。式神たちも軸受けを上げる作業に参加しました。

 紅龍は、雨の中ずぶ濡れになって西の空を睨みつけていました。

 遠く積乱雲の中に、異質な黒雲が隠れているのに気づきました。紅龍は、人間の姿から紅い龍に変身し、空に舞い上がり、雲のあいだをすり抜けていきました。

 黒雲に近づくと、紅龍はするどい爪でそれらを引きちぎって行きました。黒雲の中から悪鬼が現われ、紅龍はひっつかんで投げ飛ばしました。

 紅龍は激しい雨の中を、まるで楽しむかのように、飛びまわりました。稲妻があちこちで奔り、雷鳴がとどろきました。

「我はタクシャカ龍王の第3女、七面天女なり。雲よ鎮まれ、雨よ鎮まれ、風よ鎮まれ!」

 徐々に雨足は弱まっていき、空が明るくなりました。

 紅龍は地上に降りて、女の子の姿に戻りました。東の空には、大きな虹が出来ていました。

 ペレシュ城に戻った紅龍はキッチンに入って行きました。

「紅ちゃん、どうしたの? 真っ裸よ。洋服はどうしたの?」

 佐々木唯さんが、驚いて聞きました。

「洋服は破れた」

「ちょっと待って!」

 佐々木唯さんはキッチンを出て浴室のほうへ走って行きました。

 紅龍は、食器棚からグラスを出して、蛇口をひねって水を入れ、一気に飲み干しました。唯さんが戻って来て、バスタオルで紅龍の身体を覆い、タオルで彼女の髪を拭きました。

 リビングのテレビが、

「とつぜん線上降雨帯が消えました。レベル5の大雨警戒警報は解除されました」

 と報じました。

 天気予報を見ていた、まるくんがキッチンに入ると、バスタオルに身をくるんだ紅龍が座っていました。線上降雨帯が消えたのは彼女の仕業だと気づきました。

「変身した?」

「した」

「服が破れた?」

「破れた」

「沙織が帰ってくるまで、その格好で我慢して」

「わかった」


 北川君は、レインコートを脱いで、水車の位置を水面まで戻しました。水車はゆっくりと回り始めました。前鬼、後鬼、式神たちがその作業を手伝いました。

 夕刻になると。バスケ部員たちがペレシュ城に戻って来ました。

 萌々香と紫鬼、雉原翔太と猿投紘一も戻って来ました。4人は野球部をやめて、街の剣道道場に通っていました。

 沙織は、紅龍に「シャワーを先に浴びて」と勧め、そのあと自室に行って自分のTシャツとジーンズを彼女にあてがいました。

 梅雨が終り、陽射しが強くなると、夏の到来を予感させました。七夕では、短冊にみんなが願いを書いて笹に着け玄関に飾りました。

 ジョン先生は、またも奇妙な事を思いつきました。

 インターハイで、陸上競技の100m×4と400m×4のふたつのリレーをエントリーしました。いまのバスケ部員なら勝てると判断しました。100×4ではアマンディーヌ、桜花、明菜と若菜、沙織、紅龍の6人がエントリーしました。400×4では、桜花、明菜と若菜、沙織、紅龍の5人がエントリーしました。徒競走の苦手なジャクリーンは参加しませんでした。

 7月の最終の週、福岡の博多の森陸上競技場で、インターハイが行われました。

 100×4の予選で、桜花、明菜、若菜がメインで、沙織とアマンディーヌが交替で走り、42秒32の日本記録を更新しました。決勝では明菜1走、紅龍が2走、若菜が3走、桜花がアンカーで、39秒51の世界記録を樹立しました。

 400×4のマイルレースの予選は、明菜、沙織、若菜、桜花が走り、3分27秒91の日本記録で決勝に進み、沙織の替わりに紅龍が入って3分13秒17の世界記録で優勝しました。

 インターハイの陸上競技と言う事で、各メディアは準備していなかったので映像がなく、スマホなどで撮った粗悪な素人の映像が高く買われました。

 8月になって、福岡市総合体育館で行われた女子バスケットボールは、超人気となり、チケットは飛ぶように売れ、各メディアがやって来ました。

 Pink Fairy High Schoolは、初戦、2戦目、3戦目と大差で勝利し、決勝でもS女子高をダブルスコアで下しました。

 ビジュアル効果の高いバスケ部員は、メディアの標的になり、わけても紅龍の人気はすさまじいものでした。

 メディアはバスケ部員にインタビューを取ろうと、ペレシュ城に電話を入れてきました。まるくんはそれらの電話をすべて断るように凜に指示しました。彼らは、映像を撮ろうとペレシュ城にも入って来ました。ペレシュ城の庭は、一般に公開されていたので入る事は制止できませんでしたが、映像を撮ろうとすると式神たちが禁止しました。

 バスケ部員や、萌々香と紫鬼は、妖精バスで登下校しました。まるくんは、剣道場に通う萌々香と紫鬼の送迎を担当しました。

 未来高原都市の人気が急上昇して、不動産屋が暗躍していました。しかしこの街の周辺の土地はまるくんが買い集め、NPO法人の所有にしていました。法人には不動産屋からの電話がひっきりなしでしたが、断っているとそのうちに掛かって来なくなりました。


 陸上競技とバスケットの優勝のお祝いに、まるくんはみんなを倉敷の児玉に連れて行きました。佐々木唯さん母子や大牛蟹と乙牛蟹も連れて行ったので、妖精バスは満員となりました。まるくんは、自分の車で妖精バスのあとをついて行きました。と言っても、妖精バスもまるくんの車もロボットが運転していました。

 児玉の駐車場に着くと、まるくんはみんなにひとり10万円ずつを渡して自由行動にしました。ジーンズが2~3万円するので、自由に買い物をしょうとすれば決して多い金額ではありませんでした。

 大牛蟹と乙牛蟹は、白鬼がつき、紅龍には体型の同じ沙織がついていました。

 児玉のジーンズ街を歩くと、みんながバスケ部員に声を掛けきて、携帯で写真を撮ろうとしました。その人気にまるくんは、少々驚きました。

 その夜は、倉敷の「倉敷アイビースクエア」に宿泊しました。

 あくる日はみんなを妖精バスで帰らせ、まるくんは紅龍と沙織を自分の車に載せて、倉敷の下着専門店に行きました。そこで沙織の目立てで下着やインナーウェア―を買いそろえました。


 Pink Fairy High Schoolでは、体育館で夏祭りのBon Danceの練習が行われていました。生徒や高齢者をふくむ一般人が参加して教室が手狭になったからでした。

 Fairy Twinsを中心としたバンドが日本のポップスを演奏しました。

 バスケ部員も練習を中断して、Bon Danceに参加しました。

 まるくんも、新しい踊りを踊ってみました。今までの○○音頭や○○節などの日本風の踊りはまったくありませんでした。しかもポップ調であれば、なんにでも応用できる感じでした。

 Pink Fairy High Schoolでは、メディアや雑誌の取材依頼がたくさん来ましたが、スチュアート理事長がすべて断りました。それでもカメラ小僧が侵入してきましたが、大牛蟹や乙牛蟹、式神らが見つけて外に出てもらいました。

 紅龍は、気むつかしそうな顔をして踊っていました。

「楽しくない?」

 まるくんは、聞いてみました。

「楽しい」

「もっと楽しそうに踊ったら?」

「どうやったらいい?」

「笑って!」

 紅龍は、無理をして笑いましたが、顔がひきつって不気味になりました。

「やっぱり普通の顔でいい」

「そうか」

 明菜と若菜は、踊りにアレンジを加えて、ターンしたり、ツーステップしたりして踊っていました。

「どうやったの?」

 桜花が双子に足さばきを教えてもらっていました。

 ジャクリーンがジャズファンクのような踊りで、勝手に振り付けをしていました。明菜と若菜がさっそくめにして、「どうやって踊るの?」とジャクリーンに聞きました。

「ジャクリーンが踊ると格好いい」

 桜花と沙織が真似しました。

 紅龍も真似をして踊りましたが、ロボットのようにぎくしゃくとしてブレイクダンスのようになりました。みんながそれを見て、感心していました。

「紅ちゃん、どこでそんな踊りを覚えたの?」

「龍神に捧げる踊りを工夫した」

 紅龍が踊ると、龍が舞うようにも見えました。

 その踊りをドラゴンダンスと名付けて、初心者でも踊れるように、参加者で考えました。もちろん色々なバージョンを加えて、柔軟に踊れるようにしました。

 食堂の厨房では調理部が、夏祭りに出す屋台のメニューを考えていました。

 寮の食事の責任者が、

「焼きそばやたこ焼きも必要だけど、夏だから涼しげなものがいいかもしれない」

 と提案しました。

「キュウリはどう?」

「キュウリなんてダメよ」

「キュウリに蜂蜜を加えるとメロンの味に似るって聞いたことがある」

 調理部の女子生徒たちは、キュウリをカットして蜂蜜を着けて食べました。

「メロンとまでは行かなくても、悪くないわ」

「どれどれ」

 責任者が味見をしました。

「悪くないね。でもこれだけだとお金は取れない。レモンやミントを加えて蜂蜜ソースを作ってキュウリを浸したらどうだ。キュウリはスティックにカットして」

 特製蜂蜜ソースを作って、キュウリスティックを漬け込みました。しばらくして時間を置いて、女子生徒たちは試食してみました。

「美味しいわ」

 責任者も試食しました。

「いいね。でも漬け込み過ぎない事だ。キュウリのさわやかさと涼しさがなくなる。売る直前で漬け込むほうがいいだろ」

「どんなネーミングにする?」

「もちろん妖精スティックよ」

 さらに蜂蜜に卸しリンゴにリンゴ酢やローズマリーを加えたソースも開発しました。

「レモン味妖精スティックに、リンゴ味妖精スティックね」

 炭酸水にカットしたキュウリ、蜂蜜、ライムをジューサーで混ぜてドリンクを作ってみました。

 責任者は、それを試食して、

「ハーブをすこし加えたらどうだ」

 とアドバイスしました。

「美味しい! これならいけるわ」

「妖精ジュースってどう?」

「そのネーミングでいきましょう」

「でも問題があるぞ。炭酸が抜けるから作り置きは難しいぞ」

 責任者は問題点を指摘しました。

「200mlのペットボトルではどうですか?」

「それで対応するか」


 雉原弁護士事務所に、スチュアート理事長とまるくんが尋ねました。

 そこへ設計士がやって来て、応接室に案内されました。

「今日はどういうご用件ですか? まさかまた建設があるのですか?」

「いえ、今日の用件はこれです」

 まるくんは、100mlのペットボトルを机の上に出しました。

「これって、ひょっとして」

「そうです。毛生え薬です」

「ついに出来たんですね。嬉しいなぁ」

 しかし、その言葉を遮るように、雉原一郎弁護士が言いました。

「でも問題があります。この薬は初めて製造されました。それでまだ厚生省の認可が取れていません。それで治験薬、つまり試作品をあなたに試してみようと思ったのです」

「実験台になれ、という事ですね。いいですよ。喜んで実験台になります」

「では、この同意書にサインと印鑑を押して頂けますか?」

「こんな同意書なんか要らないのに」

「万が一の事があります。なにせあなたが実験台の第1号ですから、なにが起こるか分かりません」

 設計士は、同意書にサインしながら、

「なにが起こっても問題にしませんよ」

 と言いました。

「問題が起こる前はみんなそう言うのですよ。問題が起こってからでは遅いのです」

 スチュアート理事長が、

「これは塗り薬です。間違っても飲んだりしないようにしてください」

 と付け足しました。

「どきどきしますね」

「お風呂上りにつけたほうが、効果があるようです」

 最後にまるくんが付け足しました。


 弁護士事務所で、夏祭りのポスターを置いて、カフェテリアPink Fairyに行きました。

「いらっしゃい、まるくん」

 橋田詩織がまるくんに挨拶をしました。

「ハンバーガーランチを頼みます。コーヒーと一緒にね。それからこのポスターを貼ってもらえますか?」

「夏祭りのポスターなのね。そうです。盆踊りではなく、Bon Danceです」

「Bon Danceですか?」

「都会のほうで流行っているのです。高校生が主体で行われます」

「ポスターが余分にあれば、スーパーにも話しますよ」

「NPO法人で話がいってます」

 テーブルに着くと、ハンバーガーランチとコーヒーが運ばれて来ました。まるくんは、お米不足からハンバーガーにしました。

 ランチのあと、まるくんはロボットの運転で岡山に行きました。岡山市民交響楽団の事務所に行き、卒業プラムの時のバンドをまた夏祭りに出演できないかと依頼しました。貸衣装店を数軒まわって、夏祭りの浴衣の貸し出しを依頼しました。当日の着付けは、体育館を充てようとまるくんは考えました。

 夏休みになっても、高校生や中学生は帰省せずに、Bon Danceの練習や、各家に夏祭りのポスター配りなどをしていました。


「まるくん、珍しい人が庭にいるよ」

「だれ?」

「高井凛々子さんだよ」

「入ってくればいいのに、どうしたのかな」

「遠慮しているんじゃない?」

 まるくんは、庭に出て凛々子さんが座っている東屋に行きました。

「凛々子さん、よくいらっしゃいました」

「まるくん?」

「そうだよ」

「なんだか以前より若くなったみたい」

「そう言ってくれると嬉しいね。今日はどうしたの?」

「広島で公演があったから、途中下車してきました。飛行機で帰ろうと思ったけど、遊びにおいでと言ったのを思い出したら、急に来たくなりました。このあと盆休みで予定がないのです」

「お茶でもどうですか?」

「はい、頂きます」

 キッチンで、佐々木唯さんがコーヒーを淹れてくれました。

「いつまで、お休みですか?」

「今週末まで、お休みにしています」

「3日後に夏祭りがあるので、ご一緒しませんか?」

「楽しそうですね。ぜひ連れて行ってください」

 凛々子さんは、ペレシュ城のVIPルームに宿泊させました。

 バイオリンの音が何時間もペレシュ城に響きました。凛々子さんが練習しているようでした。

 夕食は、いつもの料理で、凛々子さんを迎えました。

 萌々香と紫鬼が屋根裏部屋から3匹の子犬と降りて来て、凛々子さんに挨拶しました。

「こんにちは」

 彼女たちが挨拶すると、桜花、明菜と若菜が、

「腹減ったぁぁ!」

 と降りてきました。

「お客さんがいるんだよ。失礼だろ、挨拶して」

「ごめんなさい。こんにちは」

 ジャクリーンとアマンディーヌ、沙織、紅龍が降りて来て、凛々子さんに挨拶しました。大牛蟹と乙牛蟹もキッチンにやって来ました。

「大牛、乙牛! お客さんにご挨拶して」

 明菜と若菜が同時に言いました。

「へい、よろしく」

「こんにちは、よろしくね」

「さあ、食べよう、食べよう」

「たべよう、腹減った!」

 明菜と若菜は、ご飯をよそおい始めました。

 白鬼が凛々子に、ご飯をよそおって出しました。まるくんは、自分でご飯をよそおいました。

 テーブルには、唐揚げやエビフライが並んでいました。煮物や野菜サラダもありました。まるくんは、取り皿にそれらを取って、凛々子さんに出しました。

 凛々子さんは軽く会釈して、その皿を取りました。


 前日に高校のグランドで夏祭りの設営が始まりました。

 高校生を中心にアイデアを出させて、前鬼と後鬼、大牛蟹と乙牛蟹、式神たちが設営に協力しました。まるくんも手伝って、不備がないかチェックしていきました。調理部は、5つのテントを使って、焼きそば、たこ焼き、オニギリ、綿菓子のほか、妖精スティックの販売を予定しました。それらの手伝いには、中学と高校の寮の食事スタッフが行いました。

 飲料メーカーの業者が2社、テントの設営をしていました。まるくんは飲料メーカーの業者にも交渉していました。

 式神がグランドの真ん中に櫓を作ってくれました。

 その周囲にもレンタルのテントを設営して、テーブルや椅子を配置していきました。前鬼、後鬼、大牛蟹、乙牛蟹が机や椅子を一気に運びました。

 バスケット部員は、体育館の入り口にブルーシートを敷き、土足で入れるようにしました。レンタルの衣文掛けや姿見を業者ごとに幾つも用意しました。フィットルームや私服の保管所も設営しました。当日は、女性の警備員を配置するようにしました。浴衣のレンタルは、今回は女生徒だけで、男子生徒は対象外にしました。

 当日は、昼過ぎから浴衣の着替えに入り、女生徒は写真などを撮り合っていました。

 岡山からのバンドには教室をひとつあてがいました。喫煙所を彼らのために、校舎の陰に設けました。グランドにも2カ所喫煙所を設けました。これはまるくんと警備員のためでした。

 6時になると、Fairy Twinsが何曲か演奏しました。人々が集まり始め、警備員が空地の駐車場へと案内をしていました。

 薄暗くなり、櫓の上で高校生が、

「只今よりPink Fairy High Schoolの夏祭りを行います。オープニングはWorld in Unionを歌います」

 と宣言しました。

 Fairy Twinsがその曲を演奏し、学生たちが歌いました。まるくんも歌い、一般の人も歌っている人がいました。その曲が終ると、Bon Danceが始まりました。

 屋台では、妖精スティックが好評でした。妖精ジュースは飲料メーカーの業者も飲んでいました。

 まるくんは、お腹が空いたので、浴衣姿の凛々子さんと、焼きそば、オニギリを買い、テントの椅子に座って食べました。

「今度、東京にコンサートを聞きに来てください。ご招待しますわ」

「ゆっくり、コンサートでも聞けるようになればいいけどね。当分は無理です」

「そうなんですね」

 まるくんには、これから大きな試練が待ち受けているのを感じていました。

 夏祭りでは、メディアの規制は行いませんでした。カメラ小僧の入場も制限せずに自由にしました。彼らは紅龍やバスケ部員を見つけて、写真や動画を撮りまくっていました。


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