【第98話】 あん!?
こんにちは。
本日2回目の投稿です。
固まる私とファーファ。
にっこり、として小首を傾げる聖女クルルン。
涙が出た。
クルルンだ!
また会えた!
無事だったんだ。
いや違う、あれは前世の記憶だ!
ぼろぼろ。
大粒の特大涙が、目から崩れ落ちる。
「ど、どうされました?どこか痛くしましたか?」
そう言って駆け寄る聖女様。
あ、ここ、足場悪いから!
そんなに走ったら!
コツン。
「あん!?」
両手を広げ、大地にダイブする聖女クルルン!
あぶないっ!
ここ岩場!転んだだけで、骨折しちゃうかも!
お顔に傷もっ!
走り出すファーファと私!
こつん。
「あん!?」
あ、やべ。
聖女クルルンは寸前でファーファがキャッチした。
私は両手を広げ、大地にダイブした。
ゴチッ。
あ、やな音。
変な岩に頭ぶつけた!?
ズキズキと痛み出す頭。
「びえええええええええんっ」
泣き虫弱虫スキルが豪快に発動する!
「テ、テ、テニサマッ!」
「だ、大丈夫ですかっ!」
ま、魔力で回復……ってマズくないか?聖女クルルンの目の前で魔王の力振るうのは?
ど、どうしたらいいの!?どうしたら!
さらに混乱する私!
「びえええええええええんっ痛いよおおおおっ」
な、涙が止まらんっ!すんごく痛いっす!
ふわっ、と何かに包まれた。
「え?」
「ご、ごめんなさい!ごめんね?私が慌てて走り出したから……痛いですよね?おお、よしよし!大丈夫ですか!?痛かったでしょう!?私を助けようとして!」
めちゃくちゃいい匂い!痛みが吹っ飛びそう!
薔薇?梅?なんだこの匂いっ!
どっかにイってしましそうな香りっ!
そして……あ、これまずいかも。
聖女クルルンはその両腕に、私の頭をいだいているのだ!
やわやわのほわほわのとんでもないバストに、私の頭は埋もれた。
正確に言うと、お顔の半分は埋もれているのだ。
だだだだっ、ダメでしょう!
聖女様ぁ!
動こうとしたが、更に抱きしめられた。
「動いてはいけません!頭をうっているのですっ!」
ぐにゃり、と形を変える聖女クルルンのバスト。
ら、ららっらめえええええっ!
こ、こっちこそ、いけませんですううううっ!
!?
(こんな小さな子がなぜここに!?ああ、頭をうっています!大変です!)
魔力が!?
「じっとして、今、癒します」
金色の魔力が見えた!
なぜか、ゾッとした。
明らかに私の魔力とは異質な輝き!
「!?」
ま、ま、待って!大丈夫!?私、魔王なんですけど!?
聖女さまの魔力と反発したりしないか?
私が森を癒したら、毒草の森になった!
ヤバい!魔王は魔王だ!
力の現れ方が違う!
それにひのきの杖+3も無い!
魔力の星雲がチリチリと異常な動きをし始めた!?
次回サブタイトルは 【第99話】 世界を止める です。




