【第96話】 でた
こんにちは。
投稿です。
こんなに遠くから、あんな邪念を送っていたの!?
どれだけ魔力持っているんだ?
使い方が凄い!
感心すると同時に、ぞっとした。
この執着、ストーカー行為!?
*送っていた?違うな、俺は呼ばれたから来たのだ!*
「呼ばれた?嘘つけ!お前は忍び寄るストーカーだろう!誰が呼ぶかっ!」
*ストカ?ストカとは何だ?*
その時、天に昇った魔力はどこかに落ちた。
*がっ!?*
お?ヒットした?
この場所で精神体を砕き、海の向こうに落ちた魔力は、本体を直撃したようだ。
*っこの化け物め!何という魔力!*
お互い様だ!ん?
え?
待て、何という魔力、とは?
このセリフ、おかしくないか?こいつ、本当に邪神か?
確かに遠隔の魔力は凄いけど、スケルトンやゾンビの大量召喚、今回のささやき。
俺より魔法の使い方はうまい、熟練していると思う。
でも、魔力の量や力は俺と対等、もしくはそれ以上でなければいけないのでは?
魔王ヲダよりかは強いかもしれないけど、邪神というには弱くないか?
誰だ?こいつ?本当に邪神か?
相手を探ろうと、意識を集中する。
方向は分かるけど、正確な場所が分からない!
マップとうまく連動しない!
こいつ、どんな状況なんだ?
何か見えてきた!
砂漠に遺跡が……沢山の壊れた魔法陣?
「封印が……解けている!?自力で解いたの?違う!誰かが解いた!ん?南の大陸の王様?」
資源の確保?国益?侵略!?
そして巨大な月面のようなクレーター。
燃え上がり、ドロドロに溶けている大地、あ、こっちは俺の仕業だ!
中央に何か蠢いている!?
ボコリ、と大地から何かが出てくる!
なんかでた!
這い上がる異形の人物?
こいつか!?
*ちっ、そこから俺の意思を読むのか!?見えるのか!*
ふっ、と何も見えなくなった!
切られた?
もう何も感じないぞ!?
突然、画面が暗転したみたいに何も見えなくなった。
逃げられた?
するりと手から滑り、掴み損ねた感じだ。
「ファーファ!周囲警戒!」
「ハイ!」
周囲は大変な事になっている。地形は変わり、大地からは異様な魔力が立ち上っている。
もう、あいつは周辺にいないみたいだ。
だけど、あれだけの俺の攻撃、深手のはず。
再起動までには時間がかかりそうだな、当分はまともに動けないだろう、ひのきの杖+3が砕けるくらいにブッ叩いたし。
「ファーファ、もうあいつ、消えたみたいだね?」
「ハイ」
「移動しよう、ファーファ」
とぼとぼと歩き出す俺達。
さて何処へ行こうか?
ここからなら、リインの森が近いかな?
狼亭、どうしよう?
「テニィサマ、ファーファハゴメンナサイシカ言エナイ……」
「いいよ」
「デモ、テニサマ泣イタ」
「それは俺、泣き虫弱虫魔王さまだから」
「ファーファガテニサマヲ苦シメタ……泣カセテシマッタ……ゴメンナサイ」
次回サブタイトルは【第97話】でた(真打) です。




