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二週目!泣き虫弱虫魔王さま (2023.12)  作者: MAYAKO


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【第91話】 友達の距離     

お早うございます。

投稿です。

(これは……この魔王ア・キュウガ・テニイは、とんでもなく迷惑な存在ではないのか?いや、破壊神を名乗ったこの小さな魔王さまは、先のオークの里での戦いといい、恐らく何らかの使命があるのでは?……おもしろい!シーシナにアロウザ、カムカナも従えている!)


「ねえ、ミケお姉ちゃん、テニは魔王さまって呼ばないといけないのかな?」


 ええっ!?

 そ、そんな寂しいこと、言わないで!今まで通りでいいよ!

 お父さんと私の会話で、態度を改めた?


「今まで通りでいいよ」


 そう言って、にっこりしたのはシーシナさんだ。

 戸惑うミケとタロ。

 ここは私が直接言うべきだ!


「ミケお姉ちゃん、タロくん、いつも通りでいいよ?」


「え?で、でも……」


「ふふ、大丈夫、どこからも怒られないよ!咎めたり、えーっと、そう!不遜とかなし、だよ!」


「そ、そうなの?」


「ええ、私、なんせ私泣きで虫弱虫の魔王だし!」


「泣き虫弱虫魔王さま?」


「そうだよ、だから気にすることないよ」


 魔王さまらしいこともしていないしね。


(タロタロ)


(なあに?ブン?)


(タロトテニサマハオ友達。オ友達ニ、マオサマト言ッテハイケナイ)


(そうなの?)


(オ友達ハ、ナカヨシ、仲良シハ全テヲ超エル)


「「そうなの!?」」


 あ、思わずタロくんとハモってしまった!

 友達なんて一人もいなかった私は、友達との距離感が今一つ分からない。

 本来なら、戸惑いだらけだったと思う。

 この二人、ミケとタロくんは2週目なので自然と親近感が湧いてくるけど。


 ……友達だと思うけど……たぶん、おそらく……。


 その時、誰かが私の手を握った。

 かなり強い。視線を上げてみると、ミケだ。


「どうしたの?ミケお姉ちゃん」


「……テニは、あの世界で私を助けてくれたんだな?その時の記憶あるの?」


 うわ!なんと答えよう?

 正直に答えるか?それとも?

 混乱の元になるかな?でも。


「記憶?意味ないよ!あっても、なくても助けるさ!さっきは……まあ食べられたけど」


「!……そうか、なんで助けたの?逃げてもよかったのに」


「え?」


 なんでだろ?好きだからかな?


「なんでだろ?でも、逃げる選択肢はないよ」


 この二人を置いて逃げる?

 その後どうする?きっと、死ぬまで後悔の日々だ。

 泣き虫で弱虫でも、逃げたくはない……まあ、相手次第かも知れないけど。


「……そう」


 あ、目が!雰囲気が!


「テニ、ありがとう、でも今度は私達を助けなくていいよ!そうだろうタロ?」


「うん!」


「え?なんで?」


「次は俺達が助ける番だから!強くなって!」


 あ、アローンお父さん、自慢げ!


 ぞろぞろとそんなお話をしながら歩き進むと、村が見えてきた。

 あれ?


「どうしたの?ミケお姉ちゃん、タロ?」


 二人はアローンさんの後ろに回って、明らかに隠れるている?


「いや、テニ、その……かーちゃんが……」


 タロの尻尾はクルリ、と内側に巻かれている。

次回サブタイトルは 【第92話】 無事に帰る? です。

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