【第85話】 気になるもぞもぞ
お早うございます。
サブタイトル変わりました。
迷走中です。
「テニサマ、蛇族ヲ引キ裂イタノハコノ剣デス、ソシテ魔力ヲ開放シ、我々ヲ呼ンダノモコノ剣デス」
「え?」
そういえば蛇族に飲まれた時この剣、魔力を放った?
砂のようになり、ボロボロと崩れ逝く剣。
「魔力ヲ使イ果タシタ、コノ剣ハ大地ニカエリマス」
「あ、え?俺……私……みんなが助けてけれたと、ばっかり……いや、そうなんだけど」
剣は砂鉄のような、錆のようなモノに変わり果て、消え去った。
え?何も伝えられなかった?
ありがとう、言いたかったのに。
「王断鳳道は身守りの剣、魔法生物とも言われている」
「生物!?そうなの?ガロウザ?見守りって?」
「生まれ変わるたびに強くなるとも聞く、どこかでまた巡り合うかもしれん、魔王ア・キュウガ・テニイ、しばらく、私が剣技を教えよう」
え?どういう事?ボディーガード兼用かな?
「ガード兼?」
「ああ、私もこの子供の姿だ、ガードしやすい教えることも多々あろう、皆の者解散だ!各自、魔王ア・キュウガ・テニイ様の名に恥じぬよう、イサムように!」
ふわっ、と飛び立つサキュバス・バンさん。
「私に挑む?楽しみにしている」
そう言って娘を見るバンさん。
どんな気持ちなのだろう?
ぶううううんと飛び立つ虫達。
「チビちゃん達!ありがとう!」
「フフッ、イツデモ呼ンデネ」
「マタネ」
「モウ食べラレタラ、ダメデスヨ?テニサマ」
「では、ガロウザ我々はリインの元で修行する」
嬉々とするスケルトンズ。
眷属たちは、各自森へと帰って行く。
トコトコ。
獣人族の村を目指して、私達も森から帰還中である。
「テニ、私……」
「ミケ、無事でよかったじゃん!それに剣技の先生見つけたよ!一緒に頑張ろう!」
言葉に詰まるミケ。
喋りだしたのはタロくんだ。
「テニ、テニは本当に魔王さまなの?」
もぞもぞ。
タロくんが不思議そうに聞く。
「魔王には見えないかな?」
「見えない!」
即答ですか。
がさごそ。
「あのね、テニ、ありがとう!助けてくれて!」
「どういたしまして……ん?」
チラチラ私と、ミケを見ているけど?
「それでね、テニ、もう怪我はいいの?」
ごそごそ。
「ええ、見てのとおりよ!心配してくれたの?ありがとう」
「ミケお姉ちゃん!テニ、もういいんだって!」
うわぁミケ、気まずいお顔だな。
と言いながら、すごく気になることがある。
もぞもぞ。
「タロくん、頭の虫は何?危なくない?」
「あ、これ?」
どう見てもこの魔昆虫、リインの眷属!まあ私の眷属でもあるんだけど。
何しているんだ?こいつ?帰らないの?
ごそごそ、とテニ君の頭の上を這いまわる小さな魔昆虫。
いや、小さいとは言っても、20センチはある?
「こいつ、俺とミケお姉ちゃんが泣いている時、慰めてくれたんだ」
「……泣いていたの?」
私は立ち止まり、タロくんを見上げた。
次回サブタイトルは 【第86話】 同じ夢 です。




