【第64話】 末妹の女神蓮
こんにちは。
本日2回目の投稿です。
何か、響いた。
星雲が身震いした!?
(第四使徒シーシナ、その話、詳しく話せ)
(はい、テニお姉さま)
(失敗談聞くのは、後回しだ!)
「女神レンは三本足のカラスに象徴されます。カラスは女神の眷属とも、女神の本体とも言われています」
「あ、女神レン!俺、そのお話好きなんだ!獣人族にも伝わっているよ!彷徨う女神だよね!」
タロくん?知っているの!?
「私達魔族は放浪の女神レンと呼んでいます。女神レンは蹴ることによって、その者の運命を変えることが出来るそうです」
「!?」
運命を……変える!?
「運命の七女神は、地上の生き物達をその絶大な力で弄んでいた、と伝わります。生きるも死ぬも、女神達の思うがまま」
「そこで八番目の女神、レンが怒るんだよね?」
「そうです、地上の生き物達が大好きだったレンは、怒りに怒って姉神達七柱を蹴り飛ばしたそうです」
うわ、凄い女神さまだな?
「女神レンは勢い余って、止めに入った親神も蹴り飛ばします」
ええ?親っていったらお父さんやお母さん!?
蹴っちゃったの!?
「それを見た空の中心の神は、親を蹴ること許しがたし、と怒り、雷と共にレンを地に落としたそうです」
「それ以来、女神レンは地上を彷徨うんだよね?」
「ええ、落ちた場所は地上とも、地下の世界とも言われています。レンは蹴ることから武術の女神とも言われていますが、この女神さま、争いは嫌いと伝わります」
「ええ?俺達獣人族には、女神レンは進んで戦い、勝利をもたらす女神って伝わっているけど?」
(テニお姉さま、伝承は各種族それぞれです。私達は口伝ですが、この森のゴブリンは文字に残しているとか。興味があれば尋ねられては?)
(……そうだね)
確かベリナ、読書家だったような?
「えっと、それから、それから!」
ん?タロくん?何を焦っているの?
「伝説のお話しは面白いが、現実の失敗談はどうした?タロ、話したくないから女神さまのお話を続けているね?」
あ、タロくん、ギクッとした!
「母ちゃん、やっぱ話さないと駄目?」
「テニやシーシナのためだ、お話し」
「ちぇ、分かったよ。シーシナさん、また明日女神さまのお話、聞かせてよ!」
「ええ、いいわ。その代わり失敗談、沢山聞かせてね?」
「そ、そんなに沢山していないよ!」
が、聞いてみると、タロくん、終りがないほど失敗していたのだ。
出てくる出てくる失敗談!
注文間違い、代金間違い、料理の材料間違い、配膳の間違い、清掃忘れや注文忘れ!
要は、この失敗をしないようにすればいいわけで。
とは言っても、簡単には行かないだろうなぁ。
「母ちゃん、そんなに笑わないでよ!」
「怒るよりいいだろ?よくもまぁこんなに失敗を繰り返したもんだ!」
「うう、失敗ばかりだけど、俺、一生懸命やっているんだぜ?」
「一生懸命やっても、実らなければ報われないんだよ!誰だって皆一生懸命さ、商売はそれだけじゃダメなんだよ!」
夜、皆といろんなお話しをする。
楽しい時間を過ごす。
お泊り会?キャンプ?私が憧れていた場所。
「ファーファ、皆とのお話、たのしいね」
「……ソウデスネ、テニサマ」
ファーファは呟くように、そっと返事をした。
次回サブタイトルは 【第65話】 朝ご飯、一周目のお肉を焼いてみました です。




