【第51話】第四使徒
今日は。
投稿です。
「魔王ア・キュウガ・テニィ、お前の眷属達は強者ばかりだな?」
「え?そうですか?」
犯罪者の集団のような気もするけど。
「世界を灰にでもする気か?」
びくっ、とするファーファ。
「え?世界を灰に?何でそんなことを!世界に敵対するなんて、めんどくさくないですか?」
その答えにバンさんは驚き、大笑いした。
「あははははははっ!これは愉快な魔王!気に入ったぞ!」
「そ、そうですか?」
「おぬし、魔王ではないな?何者だ?」
「ええっ!?魔王ですよ!魔王ア・キュウガ・テニィ!」
「ならなぜ、世界を壊さぬ?世界に復讐しないのだ?世を恨み、世界を呪うのが魔王と聞いたが?」
「私、泣き虫で弱虫なんです」
「泣き虫弱虫魔王さまか?だが我が娘を凶事より救ったな?勇気と力がなければできぬぞ?」
「まあぁ、それは……衝動的と言いますか……」
「何かあったら我らを呼べ、今後、お前の敵は我らの敵だ」
え?どういうこと?
「そ、それは?」
「わが娘グレイシオ・ゼ・シーシナはお前に染まっておる、もはや次期女王はお前の眷属なのだ」
「は?」
いや、前回も治したけどこんな展開には?
「魔王ア・キュウガ・テニィ、シーシナに魔眼を与えたであろう?」
「えっ?」
「娘は上位術者に矢で射られ、剣で切られた。翼も、足も、目も回復することは無かったのだ……あのまま弄ばれ、死ぬはずだった……それを……感謝するぞ、魔王ア・キュウガ・テニイ!我が一族の忠誠を受け取れ!」
……ち、ちょっと待ったああああっ!?受け取れと言われてもっ!
うちに、もとボウロウロ騎士団のメンバーがいるんですけどぉ大丈夫なの?
喧嘩しない?
それにこの闇の一族、いろいろと重くないか?
「わ、私は王都へ向って、旅をしているだけですが?」
「負担に思う必要はないぞ、我らは今まで通り自由に振舞うし、魔王ア・キュウガ・テニイに求めるモノはない。友人が増えたとでも思ってもらえればいい」
「友人ですか、いい言葉ですね、ですけど……」
友達……あのころの小さな私が、決して得られなかったモノだ。
消しゴム、貸してくれるだけでもよかったんだけどなぁ。
汚いって言われて、給食当番させてもらえなかったしなぁ、友達前の知り合いでもいい、いっしょに遊んだり、お話しする人、欲しかったな。
まぁ今は……欲しいとも思わないけど。
「サキュバスは淫魔と言われているが、それはその力が強く出すぎた場合、強く使った場合だ。我ら森のサキュバスは、強い淫を使いたくないのだ。他の吸血鬼達もそうだ。この森でのんびりと暮らしたいだけだ」
「その暮らしを脅かす者達が現れたら?」
「知っているであろう?森の盟約に従い、全力で排除する!」
「森の盟約とは?」
「一部族で敵わぬ場合は、力を合わせる、という約束だ」
そそそっとバンさんに近寄るシーシナさん。
「この淫魔の力、癒やしで留めるくらいが丁度よいのじゃ。心地よい、気持ちよいくらいがな」
そうは言うけど、夜のバンさんのあの力、凄かったけど?
次回サブタイトルは 【第52話】ミケとタロ再び です。
コンビ、再登場です。
第52話は、ほんのちょっとだけですが。




