表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
470/545

【第470話】 普段通りで     

おはようございます。

投稿です。

 

 雷の後、呆然とするメンバー。


「お、お母さま、今のは?大テニさま?」


「そのようだな」


 バンさん、余裕?あ、でもトンビ座り?していないか?

 余裕のバンさん以外、みんな固まっている。

 え?飛龍夢魔も!?


(わ、我は雷に、驚いただけだっ!)


 自然とバンさんに、皆の目が集まる。


「仲の良い者達との旅、結ばれるのはよくあることだ。特に我々の魔王の旅は、命懸けの旅、本能で子を残そうと、強く働いたのかもしれん」


「え?私が原因?」


「いや、今回は我々夢魔が集まりすぎた、我々の、夜の力の影響もある。まぁ、もともと梛はあの鬼を慕っていたようだし。そこにテニさまの……大テニさまの祝福だ」


 お肉を焼いていたベリナの手が止まる。


「テニさまって傾くというか、粋というか、悪ノリ?なんだろう、あたい、うまく表現できないけど、皆を楽しませること、多いよな」


 そうなの?


 いや、それは『葦の君』では?

 ん?だいたい楽しませるって何だよ!楽しませた覚えは、ないんですけど!

 もしかして、ベリナ、梛達見て楽しんだの!?

 もーっ!合流した時、どう接すればいいんだよ!


 ここでケインくん登場。


 ……お顔が赤い……気がする。


「雷、びっくりしたね」


 ……ビックリしたのは、雷だけかしら?


「いい薬草、沢山採れたよ、あ、僕もお肉、いいかな?」


 ここでケインくんと目が合った。

 ……何だろう?恥ずかしいぞ!

 なぜかお互い、赤くなって目を逸らす。


 それからは、先程のこと忘れるかのように、お肉の奪い合いが始まった!

 まぁ、ファーファの熟成お肉、とんでもなく美味しいんだよねぇ。

 一通り食べ終わると、バンさんが口を開いた。


「皆の者、よく聞け」


 ジロリ、と周囲を見渡す。


「あの二人、朝帰りになると思うが、普段通り接するように!よいか?」


 こくこく。

 全員、激しく頷く。


「決してからかったり、笑ったり、怒ったりするな、よいな?」


 しないよ、そんなこと!

 それに怒るとは?


(魔王サマトノ旅、不謹慎ト捉エル者モイルカモ知レナイ)


 不謹慎!?……思いもしなかったよ!

 ん?視線?

 飛龍夢魔?


「今後のことだが、我は鬼の治療が終わったら……」


「なっ!?ど、どこへ行くつもりだっ!?」


 バンさん、反応速っ!


「……世界を見て回りたい、世界に触れたい……」


「ヨイデハナイカ?」


(ま、魔王!止めてくれないか!い、いや、ここは子供の自由に……くっ)


 お母さんとしては複雑?


(大テニさま、聞こえるか!?我は泣きたいっ!どうしたらいい……)


 え?


(一度は捨てた子供だ……だが……一日たりとて……忘れたことは……)


 姿形は小っちゃな飛龍になったけど、バンさんにとっては……とんでもないハンカチを、惜しむこと無くプレゼントする優しい子供?

 ポケットの中で、握り締めているのはハンカチだろうなぁ。


「魔王、おまえには感謝しているが、馴れ合うつもりはない」


「ふーん、お腹減ったら、いつでも帰っておいで、お肉、焼いてあげるよ」


「われは犬かっ!」


「分っていないなぁ」


「何をだ!?」


「夢魔飛龍、よく聞いてね?君の体の大半は私の魔力と呪符で、作られている」


「……!」


「あ!あと食べたファーファのお肉!」


「?」


「私が、落ちた賢者達や何者かに討たれたら、君もそこまでだよ」


「「「「「「!」」」」」

次回サブタイトルは 【第470話】 黒騎 の予定です。

投稿は遅れるかも知れません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ