【第46話】第三使徒
お早うございます。
今日は特に寒い朝です。
……凄い一撃だな。
小さなオークなのに。
「我は魔王ア・キュウガ・テニィさまの第三使徒、一撃のア……ガロウザ!どうだ、我が一撃は?」
いや、もう聞こえていないでしょう?
でも……なんでアロウザさんが?
ぼそぼそと会話するスケルトン達。
「アロウザじゃね?」←強き赤スケルトン(団長guy)。
「アロウザじゃん!」←速さの青スケルトン(アックス使いguy)。
「アロウザだよね?」←技の緑スケルトン(傭兵guy)。
「アロウザ、いつから第三使徒なんだよ?」←力の黄スケルトン(傭兵guy)。
「ガロウザだよ!本人そう名乗っているだろ!」←鋭い桃スケルトン(傭兵female)。
あ、桃スケルトン、マントで全身を覆っている。
どこで拾ったのだろう?あのマント。
私は声をあげた。
「スケルトン、5人組!」
「「「「「はい!」」」」」
綺麗にハモる5体のスケルトン。
「なぜ私とファーファを守った?」
答えたのは赤スケルトン。
「おわかりでしょう?私達はもうあなたの眷属だ」
そして次々に返事を口にするスケルトン達。
「あなたに仕える以外、道は無い」
「このスケルトンのボディーは、キュウガさまの銀の魔力で構成されている」
「このまま放置されても、悪事は出来ず、彷徨うだけだ」
「この姿では何処にも行けない、帰るところもない」
「辛いなぁこの姿。お洒落できない!」
こいつら、散々悪事の限りを尽くしてきた奴等なんだけどなぁ。
つんつん。
「あん!……なに?ファーファ?」
「毒蟲魔王カムカナト同ジデス」
「そうだけどさ、こいつらあのボウロウロ騎士団だよ、傭兵の方は知らないけど」
「コノ者達ハ許サレザル存在デス、デスガ……」
「ですが?なんだい、ファーファ?」
「デスガ、リイント同ジク可哀想デス、行クトコロガアリマセン」
可哀想?こいつらが!?
「……ファーファは優しいな」
「ソウデショウカ?」
「ああ、そうだよ、そして強い」
「強サハテニサマカラ頂イタモノデス、テニサマノ祈リガ、ファーファヲ強クシマシタ」
「こいつら、とんでもない犯罪者だよ?」
「スケルトントシテ生マレ変ワリ、モウ犯罪ハ出来ナイト言ッテイマス」
俺は……母さんや俺を散々苦しめたあいつらを、許せるだろうか?
……無理だな、例え生まれ変わっても許せそうにないや。
ファーファは毒蟲魔王カムカナに散々踏みつけられ、壊され死んでしまうところだったけど……ん?許していないか?でも……。
「包容力?なんだろう?情の深さ?うまい言葉が見つからないや、もっと勉強しとけばよかったよ!」
「フフッ」
!
なんか閃いたぞ!
「あっ!これだよ!ファーファ!ファーファの優しさ、まるで女神さまだよ!」
「!」
「ほら!強くて優しい!そして、決して見捨てない!(私を)」
「!?」
「どうしたの?あっファーファはゴーレムだから性別ないのかな?ごめんよ、変なこと言って……」
「いえ、とても嬉しいです」
ファーファは機械とは思えない、とても優しい声でそう言った。
空を見ると、段々と明るくなってきていた。
夜明けである。
そして私とファーファの目の前に跪く6名の戦士。
で、この6人の戦士、腕は凄いと思うけど、これからどうする?
次回サブタイトルは 【第47話】行くところがある です。




